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『インヘリタンス-継承-』

現代NYを舞台に展開するラブ・ストーリー 熊林弘高が挑む傑作巨編『インヘリタンス-継承-』2024年2月11日から東京芸術劇場で上演

『インヘリタンス-継承-』
『インヘリタンス-継承-』

舞台『インヘリタンス-継承-』が2024年2月11日(日・祝)から東京芸術劇場プレイハウスで上演される。
 

本作は2015~18年のNYを舞台に、1980年代のエイズ流行初期を生きた60代、HIVと共に生きる30代・20代の3世代のゲイの人々を描く。
彼らが差別や抑圧を受けながらも、真実の自分に出会い、愛を貫くさまを描く本作は、LGBTQなど多様な個性の人々が、それぞれ自分らしく幸せに共生できる社会とは何かを問いかける。前後篇を合わせて6時間半におよぶ愛の物語だ。

出演は福士誠治、田中俊介、新原泰佑、篠井英介、山路和弘など。後篇のみ麻実れいが出演する。演出は熊林弘高が手がける。

STORY

[前篇]
エリック(福士誠治)と劇作家のトビー(田中俊介)、初老の不動産王ヘンリー(山路和弘)とそのパートナーのウォルター(篠井英介)の2組のカップルを中心に物語は展開する。ウォルターは「田舎の家をエリックに託す」と遺言し
て病死する。トビーの自伝的小説がヒットしてブロードウェイで上演されることになるが、その主役に抜擢された美しい青年アダム(新原泰佑)の出現により、エリックとトビーの仲は破たんする。しかしトビーはアダムにふられ、彼にそっくりのレオ(新原泰佑二役)を恋人にする。一方、リベラルと保守の両極のようなエリックとヘンリーが、ふとしたことから心通わせる。エリックは、ウォルターの遺言の「田舎の家」が、エイズで死期の近い男たちの看取りの家となっていることを知る。

[後篇]
エリックとヘンリーが結婚することになり、ジャスパー(柾木玲弥)ら古い友人たちとの間に溝ができる。結婚式に、トビーがレオを伴って現れる。レオを見て顔色を変えるヘンリー。トビーは式をぶち壊して失踪する。トビーに捨てられHIVに感染し行き場をなくしていたレオをアダムとエリックが救う。レオを「田舎の家」に連れて行くと、そこには男たちに寄り添い続けたマーガレット(麻実れい)がいて、この家で起ったことを語り始める…。ウォルターの遺志を継ぐ決心をするエリック。
レオは彼らの物語を書き残していく。

 

演出家 熊林弘高 メッセージ

今まで自分は人の暗部や闇、社会の記憶などを描き、それに向き合っていく作品に惹かれてきました。

“過去は死なない 過ぎ去りさえしない” W.フォークナー「私とは何者なのか」…人は何らか自分自身を演出しています。が、自分の本質を理解しない限り、本当の意味で人と人は結びつくことは出来ないと思います。『インヘリタンス-継承』に「癒すか、燃やすか」という台詞が出てきます。自分を成り立たせているもの、つまり自分の過去に(たとえ痛みが伴おうとも)向き合うこと。そうしなければ、次の一歩に踏み出せない、人と人が互いに理解しあうことは出来ない…『インヘリタンス-継承-』の最後で語られる「過去、現在、未来が一つに繋がる」という大きなテーマにつながる一言です。

もう一つの魅力は、一義的な視点ではなく、多様な視点で語られていることです。『インヘリタンス-継承-』で描かれている沢山の会話は、加害者や被害者、白人や黒人、リベラルと保守、さまざまな背景をもつ人々の言葉で紡がれます。次の世代に「継承」されるものも「正」とされることだけではありません。
“良い芸術作品は、質問を与えるだけだ”というピーター・ブルックの言葉があります。古びない作品は質問を投げかけるだけで、答えを与えてくれるものではない。この作品でも様々な視点を投げかけてくれる。それがすごく面白いと思います。

そして、俳優の皆さんにはこの作品を選択してくれた勇気に感謝しています。
初めましての方もお久しぶりの方もいますが、題材も6時間半という長さも相当な覚悟がいる作品です。これから始まる創作が楽しみでなりません。

 
本作は2024年2月11日(日・祝)から東京芸術劇場プレイハウスで上演される。
詳細は公式サイトで。
https://www.inheritance-stage.jp/

 
(文:エントレ編集部)

公演情報

『インヘリタンス-継承-』

【作】マシュー・ロペス
 E・M・フォースターの小説「ハワーズ・エンド」に着想を得る。
【訳】早船歌江子
【ドラマターグ】田丸一宏
【演出】熊林弘高

【出演】
福士誠治 田中俊介 新原泰佑 柾木玲弥 百瀬 朔 野村祐希 佐藤峻輔 久具巨林 山本直寛 山森大輔 岩瀬 亮 篠井英介 山路和弘
(後篇のみ)麻実れい

2024年2月11日(日・祝)~2月24日(土)/東京・東京芸術劇場プレイハウス
2024年3月2日(土) 前篇12:00 後篇17:00/大阪・森ノ宮ピロティホール
2024年3月9日(土) 前篇13:00 後篇18:00/北九州・ J:COM北九州芸術劇場 中劇場

公式サイト
https://www.inheritance-stage.jp/

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