• HOME
  • 最新情報
  • 特集 , 舞台・演劇
  • 60代からの「自分との折り合いのつけ方」をテーマにしたコメディ 製作委員会 第13回公演 『メイン通りの妖怪』12月2日から新宿シアター・ミラクル、12月8日に座・高円寺2にて上演
製作委員会第13回公演 『メイン通りの妖怪』

60代からの「自分との折り合いのつけ方」をテーマにしたコメディ 製作委員会 第13回公演 『メイン通りの妖怪』12月2日から新宿シアター・ミラクル、12月8日に座・高円寺2にて上演

製作委員会第13回公演 『メイン通りの妖怪』
製作委員会第13回公演 『メイン通りの妖怪』

製作委員会 第13回公演『メイン通りの妖怪』が12月2日から新宿シアター・ミラクルで、12月8日に座・高円寺2にて上演される。

製作委員会は、都内で主に30代以上の俳優たちと共に、ミドルエイジに焦点を当てたコメティを発表してきた。今回上演される「メイン通りの妖怪」は60代の飛田嬢、ゆきの飛田新地からの卒業を描いた作品。2020年に上演予定だったが新型コロナウィルスの影響で公演直前に中止を余儀なくされた。

2年余りの時を経て、事実上初上演される本作について、作・演出の小谷陽子に作品について語ってもらった。

小谷陽子
作・演出を手がける小谷陽子
 

あらすじ

令和の飛田新地。ヒロインゆきは60代の飛田嬢。慎重すぎる性格ゆえか結婚も出産も手を出さず未だに新地の外の風俗店の経験もない。要するに飛田しか知らないヘルス処女である。スマホは持ってるけどシティヘブンも見たことない。飛田歴の長さから妖怪と異名を取る彼女が新地の外に目を向けたとき、彼女の中に何が起こるのか?製作委員会が年齢層高めのファンに送る60代からの「自分との折り合いのつけ方」コメディ。

※この物語はフィクションです。登場する団体・人物・名称・制度等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

――「メイン通りの妖怪」はそもそもどういった経緯で書かれたんですか?

小谷 何年か前、報道系の方々がよく出入りする事務所でバイトしてた時にフリーライターの人と知り合いになって。で、その人が「飛田のルポを書きたいんだけど行ったことないから一人では不安だ」というので私も一緒に取材に参加して飛田の料亭にしばらくの間通うことになったんです。
そこで、特殊な業務形態に興味を持ちました。

2年越しの上演

――2年前は直前で公演中止になさったということですが・・・

小谷 2020年「メイン通りの妖怪」の予定していた初日から2週間くらいで最初の緊急事態宣言が出たんですよ。やれる状況じゃなかった。製作委員会は出演者の年齢層が高いし、特にこの作品は60代が主人公です。2020年の時はダブル主演だったんですけど、やはりお二人とも怖がっていたしそもそも上演したとしてもお客様を劇場という密閉空間に来させてよいものかどうかも疑問でした。ギリギリまで調整して、ゲネまでやったんですけどね笑 ただ、そこでゲネまでやったことである程度の手応えというか確信があって。「これいつかやろう」とは思ってたんです。

そのあと、「Juste le bon bar」「永遠とかではないのだけれど」の2作品を上演してるのですが、やっぱりいつ緊急事態宣言が出るのかみたいなところにビクビクしながらやってきました。今年の半ばを過ぎるかどうかのところで「もうやってもいいのかな?」と思うようになって。それで上演を決めました。あと、わたしの中の飛田新地の記憶が薄れないうちに一度上演したかったというのもあります。

劇場を出た時にふっと心が軽くなってるというのがコメディだと思う

――キャッチコピーは「60代からの”自分との折り合いのつけ方”コメディ」となってますが

小谷 いつの間にか人生100年時代になってて。60歳で定年とかいってた時代から考えると、先が長いなと思うんです。飛田の話書くなら、20代くらいの主人公でなんか色々あって・・・の方が書きやすいっちゃそうなんですけど。自分との折り合いのつけ方ってある程度年齢重ねてないと出てこないと思うんです。それに60代の飛田嬢もいないわけじゃない。「コメディ」「60代の飛田嬢」この部分にもしかすると拒否反応示される方もいると思うんですけど、この題材を面白おかしく扱おうというわけではありません。念の為台本とチラシは弁護士の方に違法性がないかどうかチェックはしてもらいましたけど。

伝えたいのは主人公、ゆきの人生からの”降りなさ”です。見てる時は色々感じることもあるかもしれないけれど、劇場を出た時にふっと心が軽くなってるというのがコメディだとわたしは思ってるので、この作品を通してそれを感じていただければなと思います。


製作委員会第13回公演「メイン通りの妖怪」は、12月2日〜4日に新宿シアター・ミラクル、12月8日に座・高円寺2で上演される。

また、12月8日(木)14:00公演・17:00公演はツイキャスで有料ライブ配信される。

詳細は公式サイトで。
https://seisakuiinkai.com/blog/next-stage

(文:川渕嘉那)

公演情報

製作委員会第13回公演『メイン通りの妖怪』

【作・演出】
小谷陽子(製作委員会)

【出演】
宮坂公子(夢工房)、秋山ゆきを(シーグリーン)、川島千加子【Bプロ】(ザ・シノハラステージング)、木村もえ【Bプロ】(をしばいかむぱにゐ)、小谷陽子(製作委員会)、坂井可南子(少年王者舘)、佐藤宏枝【Aプロ】(P.M.9production)、鈴木修悠、砂山康之、ナグラドウチエ【Bプロ】(F.A.P.P)、南貴子【Aプロ】(はぶ談戯)、村川玲子【Aプロ】、吉田光(The All Mighnority)渡辺千穂(シーグリーン)

2022年12月2日(金)〜4日(日)/新宿シアター・ミラクル
2022年12月8日(木)/座・高円寺2

【配信日時】
12月8日(木) 14:00・17:00

公式サイト
http://seisakuiinkai.com/blog/next-stage

チケット
https://seisakuiinkai.com/blog/ticket

関連記事一覧