演出・栗山民也 森田剛主演『ロスメルスホルム』開幕 舞台写真・スタッフ・キャストコメントが到着 10月28日愛知公演を皮切りに4都市で上演
舞台『ロスメルスホルム』舞台写真【撮影:田中亜紀】演出・栗山民也 森田剛主演の舞台『ロスメルスホルム』が10月28日愛知にて開幕
舞台写真・スタッフ・キャストコメントが到着した
本作は、『人形の家』『野鴨』などを代表作にもつノルウェーの劇作家、「近代演劇の父」ヘンリック・イプセンが1886年に手掛けた作品。
古く凝り固まった時代から新しく解放されつつある時代の中、保守的な思想と進歩的な思想の人々との対立を、緊張感のある心理描写で描いた人間ドラマだ。
舞台『ロスメルスホルム』舞台写真【撮影:田中亜紀】
演出は、2019年読売演劇賞大賞・最優秀演出家賞を受賞した栗山民也。
舞台『ロスメルスホルム』舞台写真【撮影:田中亜紀】
主演のヨハネス・ロスメルを演じるの森田剛、ヒロインのレベッカには三浦透子という初共演の二人に加え、浅野雅博、谷田歩、櫻井章喜、梅沢昌代が共演する。
舞台『ロスメルスホルム』舞台写真【撮影:田中亜紀】
歴史と伝統に縛られたロスメルスホルムと呼ばれる屋敷には、所有者ヨハネス・ロスメル(森田剛)と家政婦のヘルセット(梅沢昌代)、そしてロスメルの自殺した妻ベアーテの兄・クロル教授(浅野雅博)の紹介により、レベッカ(三浦透子)という女性が下宿人として住んでいた。
ある日、ロスメル家を訪ねたクロル教授は、モルテンスゴール(谷田歩)が掲げる「新しい進歩主義」に対抗すべく、ロスメルを保守派に引き込もうとするが、ロスメルはレベッカの影響でこの古い体質から解き放たれようとしていた。
ロスメルは若い頃、家庭教師だったブレンデル(櫻井章喜)という自由思想家に影響されていて、レベッカは、その彼の後を継ぎ、自分こそがロスメルを自由にすることができる人物だと信じていたのだ。
説得を試みるクロルはレベッカがベアーテを死に追いやった原因だと告げる。
「進歩主義の同志」というレベッカへの気持ちは愛情だったのかと気づくロスメル。
心に罪を抱いたロスメルとレベッカがとった道とは……。
コメント
栗山民也(演出)
穏やかで、なんとも心地よい豊橋の芸術劇場で初日を迎えました。
客席のやわらかだった空気も、物語が進むにつれ何か熱い一つの塊になっていくようでした。
いろんなものがギュッと詰まった19世紀末の物語です。
いろんな人がいて、いろんな風景が広がり、いろんな感情が物語を右左へと強く揺さぶるように動かしていきます。
劇中にある「世界中が見つめている。耳を澄ましている」など自由社会への渇望を求めるセリフが、登場人物たちの熱い行動とともに、今のこの不穏で愚劣な世界に強く響くのです。
この一つの劇で、何が可能か。
みんなの心に深く刻まれますように。
森田剛
稽古が始まってからあっという間であり、やっと初日というような感じでもあります。
お客様に届いているという実感があり、他の出演者の方たちの熱もあがっていくのを感じ、自分としても心が動く瞬間がみつけられたので、毎回その瞬間を汲み取っていきたいです。
これから福岡、兵庫と重ねて東京で演じる時はまたどんどん変わっていくと思います。
見れば見るほど発見がある作品なので、できれば何回も見てほしい。
自分としても、もっともっとやっていたいと思えるお芝居です。
三浦透子
無事に(初日が)終わってまずは一安心しました。
半年ぶりに人前でお芝居をしたのですが、いい作品でリスタートさせていただけたこと、感謝しています。
学ぶことが多すぎる作品で、学びたいと思えることがまだまだある。
あらためて自分はお芝居が好きなんだと実感しました。
私たちもエネルギーをつかいますが、お客様もエネルギーをつかいますよね。
皆様が集中して見てくださっているというのが舞台上にも伝わってきました。
はじまったばかりなのでここからまた気を引き締めて演じていきたいです。
舞台『ロスメルスホルム』舞台写真【撮影:田中亜紀】
穂の国とよはし芸術劇場 PLAT 主ホールでの愛知公演は10月28日・29日に上演し終了。この後は、福岡・兵庫・東京で上演される。
詳細は公式サイトにて
https://www.rosmersholm2023.com
(文・エントレ編集部)
舞台『ロスメルスホルム』
【原作】ヘンリック・イプセン
【脚色】ダンカン・マクミラン
【翻訳】浦辺千鶴
【演出】栗山民也
【出演】森田剛 三浦透子 浅野雅博 谷田歩 櫻井章喜 梅沢昌代
2023年10月28日(土)・29日(日)/愛知・穂の国とよはし芸術劇場 PLAT 主ホール ※公演終了※
2023年11月3日(金・祝)~11月5日(日)/福岡・キャナルシティ劇場
2023年11月10日(金)~11月12日(日)/兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
2023年11月15日(水)~11月26日(日)/東京・新国立劇場 小劇場