(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀

青木豪によるポップな演出で《みんなで観る》一体感が楽しい! 舞台『両国花錦闘士』観劇レビュー

(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀青木豪によるポップな演出で《みんなで観る》一体感が楽しい! 舞台『両国花錦闘士』観劇レビュー

明治座、東宝、ヴィレッヂによる“三銃士企画”の第一弾『両国花錦闘士』は、表に立つキャストだけでなく裏のスタッフまで興味をそそられる人材が集結!これはただならぬ作品が誕生するのではないか?
美形の力士がディスコでフィーバーしているコメディ色の強いポスターに引き寄せられて観劇してきました!

(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀
(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀

なんといっても原作・岡野玲子氏の世界観が濃いっ!(笑) ソップ(やせ)型で美形の昇龍(原嘉孝)とアンコ(ぽっちゃり)型の雪乃童(大鶴佐助)、何もかもが正反対な二人を主軸にドラマが進んでいくんだけど、彼等の周りに現れる女性たちが個性的。

野球雑誌の記者志望なのに、相撲雑誌の担当をさせられることになった橋谷淳子(大原櫻子)は、嫌いなものほど調べる習慣があり昇龍のことに詳しくなっちゃったり、渡部桜子(りょう)は数多の男たちを欲しいままにしてきた大手芸能事務所パピーズの女社長で「相撲取り…私も忘れていたわ。この日本にそういう男たちが存在していたことを。」なんてことを女王様的に発したりと、とにかく登場人物に飽きない(笑)
そんな独特なユーモアや豊かな発想が広がる世界観を、作・演出の青木豪氏が映像を用いた演出でポップな雰囲気で仕上げた印象でした!

(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀
(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀

「相撲だけどどうやって戦うんだろう?」これは普段演出をしている自分だからこそ、とても興味があるところ。もちろん演劇作品なので、本当の力士のような戦いはありません。だからこそ、その表現方法を試さるんだけど、いきなり「うまいっ!」そう口に出したくなるような、あえてB級な演出と映像演出の融合を見せられ感嘆!その後も戦いの度に工夫をされてて、期待しながら終始魅入ってました!

(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀
(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀

作品を振り返るとミュージカルというより、ライブにお芝居が挟まれているような作品でした。自然と手拍子をしたくなるリズム感があり、“みんなで観る”ことでより一体感を感じられる楽しい作品になってます!そうそう、二役三役と演じているキャストの方がいるので、パンフレットをゲットしておくのもいいかも☆

(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀
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(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀
(c)2020『両国花錦闘士』 撮影:田中亜紀

詳細は公式サイトで。

(文:かみざともりひと

公演情報

舞台『両国花錦闘士』

【原作】岡野玲子(小学館クリエイティブ「両国花錦闘士」)
【作・演出】青木豪
【音楽】和田俊輔
【振付】梅棒
【主題歌】デーモン閣下

【出演】
原 嘉孝(ジャニーズJr.)
大鶴佐助、大原櫻子
木村 了(特別出演)、入江甚儀、徳永ゆうき、岸本慎太郎(ジャニーズJr.)、根岸葵海(ジャニーズJr.)、大山真志、橘花梨、加藤梨里香
市川しんぺー、福田転球、伊達暁
紺野美沙子
りょう

皇希、南誉士広、梅澤裕介、遠藤誠、中村味九郎、松田拓磨、遊佐亮介、近藤廉

2020年12月5日(土)~23日(水)/東京・明治座
※12月15日(火)にライブビューイングあり

2021年1月5日(火)~13日(水)/大阪・新歌舞伎座
2021年1月17日(日)~28日(木)/福岡・博多座

【企画・製作】東宝/ヴィレッヂ 【制作協力】明治座

公式サイト
舞台『両国花錦闘士』

チケット

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