
NHK Eテレの人気番組が舞台に!!舞台『ビットワールド THE STAGE』開幕直前取材会&観劇レビュー
舞台『ビットワールド THE STAGE』撮影:岩田えり
舞台『ビットワールド THE STAGE』は、NHK Eテレの人気番組『ビットワールド』(2007年放送開始~前身は『天才ビットくん』)の放送25周年を記念して実現した初の実写舞台化作品です!
2025年7月4日から13日まで、東京・サンシャイン劇場で上演中です。
ミスティータウンで日常を過ごしていたマスター(いとうせいこう)とソーイ(中田あすみ)たちが、突如現れた“ブラックホール”に吸い込まれます。
彼らが辿り着いたのは、ビットワールドによく似ていながら異なる仮想空間「ニュービットワールド」
そこでマスターは創造者“セイコー”の姿に、ソーイは海賊“アスミン”の姿に変身します。
ミラレタ(金子貴俊)、ヨコヤマン(横山だいすけ)、ゾース(ソーズビー・キャメロン)と、仮想空間から来たダイゴ(上田堪大)、スミレ(小山百代)、ユタカ(高橋怜也)も合流し、
「世界の創造主」を名乗るビットラン(大和悠河)と対峙し、元の世界に戻るために奇想天外な冒険を繰り広げます。
舞台『ビットワールド THE STAGE』撮影:岩田えり
『ビットワールド THE STAGE』は、テレビでおなじみのキャラクターや世界観を活かしつつ、観客と一緒に楽しめる“ライブ感”が魅力!わかりやすいストーリー展開とテンポのよい笑いが散りばめられ、子どもから大人まで大いに楽しめる舞台でした!
いとうせいこうさん演じる“マスター”の絶妙な“ゆるさ”が空間をやわらかく包み、会場全体に安心感を与えます。
中田あすみさんが演じる“アスミン”は、サバサバした性格とキュートさのギャップが魅力的!余談ですが、私が小中学生の頃に読んでいた雑誌で憧れだったあすみちゃんが、舞台上で歌って踊る姿を初めて観られて、とても新鮮でした!
舞台『ビットワールド THE STAGE』撮影:岩田えり
また、だいすけお兄さん(横山だいすけさん)演じる“ヨコヤマン”とのコールアンドレスポンスや、金子貴俊さん演じる“ミラレタ”とのユーモラスな掛け合いもたっぷり。観ているだけで自然と元気が湧いてくるような時間でした。
舞台『ビットワールド THE STAGE』撮影:岩田えり
舞台『ビットワールド THE STAGE』撮影:岩田えり
長年テレビで『ビットワールド』を観てきた方にとっては、画面の中のキャラクターたちに“リアルで会える”感動もきっと大きいはず!
そして、舞台オリジナルキャラクターとして登場する「仮想空間総合研究所」のメンバー(ダイゴ/スミレ/ユタカ)は、まるで戦隊シリーズのお兄さん、お姉さんのようなビジュアルとキャラクター設定で、カッコよさと可愛さを兼ね備え、子どもたちの憧れをくすぐる存在でした。
舞台『ビットワールド THE STAGE』撮影:岩田えり
物語は視聴者側の視点でも描かれており、観客自身が“この世界の一部”になったような没入感も味わえます。
そして何と言っても圧巻だったのが、元宝塚トップスター・大和悠河さん演じる悪役“ビットラン”。神秘的な存在感、美しい立ち姿、優雅なマントさばきに思わず目を奪われます。その美声とカリスマ性が舞台のクオリティを一段と引き上げていました。アドリブを交えた親しみやすい一面とのギャップも素敵で、印象的でした。
舞台『ビットワールド THE STAGE』撮影:岩田えり
舞台『ビットワールド THE STAGE』撮影:岩田えり
番組でもおなじみの“視聴者投稿”を活かしたアドリブ展開も満載。サプライズのような笑いが生まれ、観客との距離がぐっと縮まる演出が光ります。
緊張感ある“がちがちの舞台”も良いけれど、いとうせいこうさんの自然体な空気感が周囲にも波及して、キャスト全体がリラックスしながら舞台を楽しんでいるのが伝わってきました。
その余裕が、観客にとっても“気軽に楽しめる舞台”という印象に繋がっているように思います。
舞台『ビットワールド THE STAGE』撮影:岩田えり
日替わりゲストや視聴者参加型の仕掛けが盛り込まれており、毎公演違う楽しみ方ができるのも魅力のひとつ。
一見“子ども向け”に思えるかもしれませんが、大人も「自由に想像し、創造することの楽しさ」を感じられる作品です。
ぜひ親子で、あるいは大人だけでも、“ひと夏の冒険”としてサンシャイン劇場へ足を運んでみてください!
(文:あかね渉)
舞台『ビットワールド THE STAGE』
脚本・総合演出:川尻恵太(SUGARBOY)/演出:白鳥雄介
出演
マスター/セイコー:いとうせいこう
ミラレタ:金子貴俊
ソーイ/アスミン:中田あすみ
ヨコヤマン:横山だいすけ
ゾース:ソーズビー・キャメロン
ダイゴ:上田堪大
スミレ:小山百代
ユタカ:高橋怜也
ビットラン(特別出演):大和悠河
映像出演:升野英知(バカリズム)
アットホームな日替わりコーナー:浅川梨奈、バカリズム、小山百代、マキタスポーツ、古坂大魔王など豪華ゲストの日替わり企画付きです。
公演期間:2025年7月4日(金)〜13日(日)、東京・サンシャイン劇場