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【日本初演】マルセル・マルソーの「マイム芸術」を継承 パリで活動するマイム俳優・奥野衆英の一人舞台『BLANC DE BLANC ―白の中の白―』9月14日(木)から豊岡演劇祭フリンジにて上演


デザイン 市川知穂(C DESIGN)

マイム俳優、奥野衆英の一人舞台『BLANC DE BLANC(ブロン・ドゥ・ブロン) ―白の中の白―』が、フランスのパリとドイツのケルンでの公演を経て、9月14日(木)から豊岡演劇祭2023フリンジセレクションで日本初演を迎える。

奥野衆英は、パリを拠点に活動しているマイム俳優・演出家。近年では元・山海塾の浅井信好と共に『月灯りの移動劇場』を立ち上げるなど、その活躍が日本でも注目されている。
マイムとフィジカル(身体表現)による一人舞台の本作は、師であるマルセル・マルソーの『マイム芸術』の手法を受け継ぎ、人々の美しさとパリの情景を舞台上に表現した、奥野の真骨頂が凝縮されているという。

STORY

『今、あなたとの間に、舞台というキャンバスが広がる。
私に何が描けるだろうか。マイムという名の筆を手にして。』

パリでの生活も23年目の私。2020年3月からの断続的な外出制限の期間中、私の耳に、ひとつのピアノの曲が響いてきた。その音が引き金となり、過去にパリで目にした情景や、人々の姿が、鮮やかに蘇ってくる―。『トワイライト・アワー』によって夕暮れ時の幸せな時間を刻み、『日曜日の雰囲気で』では人々の週末を色濃く描写し、そして『仕立て屋の男』によって職人の輝く瞬間を鮮やかに切り取る。
ピアノの音色が包む舞台は、 言葉のない言語で描かれるために準備された、真っ白なキャンバス。騒がしさから解放され、身振りだけが意味を成す世界が、心に穏やかな感動を響かせていく。
マイムと身体表現の芸術によって詩的に描き出される、6つの物語。
パリに生き、パリに身をゆだねる、60分の小さな旅。

 

奥野衆英(出演・演出)

一人舞台、原作のないオリジナルの作品、小品を並べたオムニバス構成の公演など、かつてのマルセル・マルソーのような様式で「マイム」を演じる役者は、フランスでも少なくなっています。このようなスタイルで自身の作品を制作し続けている私は、時折頑固で時代遅れとの印象を受けるかもしれません。マルソーが提唱した「マイム芸術」も、コメディア・デラルテのように、古典的なものとして捉えられる日が近づいているのかもしれません。
一方で本作は、師であるマルソーに諭された『次世代のマイムへの挑戦』でもあります。
外出制限期間中に聞こえたピアノの音から探し出した、本作の音楽を手掛けるジョルダン・チュマランソンは、ピアニストであると同時に、医療従事者でもあります。美術を手掛ける石塚菜々子氏は、世界的建築家ドミニク・ペローの元で務める建築家です。これらの異なる専門分野のクリエイターと共に紡ぎ出す舞台は、過去と未来を結びつけ、新たなる表現の可能性が広がる証です。
演劇祭なのに、何も喋らない。しかし、舞台上から私は多くのことを語りかけます。豊岡でお会いしましょう。

 
奥野衆英
写真:Toyama Mai

本作は9月14日(木)から兵庫・豊岡稽古堂(市民ギャラリー)で上演される。
詳細は公式サイトで。
https://www.obungessha.com/

(文:エントレ編集部)

公演情報

奥野衆英『BLANC DE BLANC ―白の中の白―』

【作・演出】奥野衆英
【音楽】Jordane Tumarinson(ジョルダン・チュマランソン)
【美術】石塚菜々子(Dominique Perrault Architecture)

【出演】奥野衆英

2023年9月14日(木)~9月20日(水)/兵庫・豊岡稽古堂(市民ギャラリー)
2023年9月21日(木)~9月24日(日)/兵庫・豊岡市民会館(ギャラリー)

公式サイト
https://www.obungessha.com/

チケットを探す
豊岡稽古堂公演
https://teket.jp/7347/24943

豊岡市民会館公演
https://teket.jp/7347/24944

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