劇団チャリT企画による舞台『Wの非劇』が5月17日(水)から東京・下北沢・駅前劇場で上演される。
劇団チャリT企画は1997年、早稲田大学演劇研究会（第三舞台、山の手事情社、双数姉妹、東京オレンジ等を輩出) に在籍していた楢原拓（chari-T）を中心に結成され、翌1998年、同研究会のアンサンブル（内部劇団）として旗揚げされた。
近年は主宰・楢原が書き下ろす群像喜劇の上演が中心であり、結成当初から一貫して、鋭い人間観察とシニカルな社会批評の視線で、時事ネタや社会問題などのシリアスな題材を、独特なセンスで軽妙に笑い飛ばしてきた。
風刺と批評性に富んだその希有なスタイルは「ふざけた社会派」として小劇場の中でもひときわ異彩を放つ。
第6回公演「泣けるか笑えるかする」撮影／金丸 圭
劇団チャリT企画 YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCMnRp9-TY2lKkaT5-4q5qHw
今回は、とある芸能事務所を舞台に複雑な人間模様を描いた作品『Wの非劇』を5月17日(水)から下北沢・駅前劇場で上演する。
出演は阿比留丈智、みずき、埴生雅人、市原一平、本宮真緒など。作・演出は楢原拓が手がける。
ふざけた社会派・チャリＴ企画の最新作は被害と加害、Wの狭間を描く痛快悲喜劇！
▼作品内容（予定）
舞台はとある芸能事務所。所属タレントが巨匠映画監督による性暴力被害を訴えようとしていた。しかし監督の最新作に別の所属タレントが出演しており、万が一、被害が表沙汰になると作品はお蔵入りになってしまう。訴えを全力で阻止しようと事務所内は大騒ぎ。そんな折、被害者にまつわるスキャンダラスな情報が寄せられて……。
劇団旗揚げ25周年記念公演となる本作品「Ｗの非劇」は、スキャンダルに揺れる芸能事務所を舞台に複雑な人間模様を描き、被害と加害の狭間で混乱するコミュニティやそれに翻弄されていく人々の姿を通して、一筋縄ではいかない人間社会の有り様を描こうとする意欲作である。
本作品に出演する、チャリＴ企画劇団員、本宮真緒です。
妊婦さんを前に優先席で寝たふりサラリーマン。TwitterのLGBTの方々への心無い匿名リプ。コンビニで理不尽にキレ散らかすおじさん。日々、色んな人を見かけます。悲しいことが多い世の中ですね。
皆が他人のことを本当の意味で深く考えて行動できたらいいだろうなぁ。そうしたら、悲しいことは減るかなぁ……と思います。でもそんなの、綺麗事かもしれませんね。人間誰しも自分がいちばんかわいいですし。私も結局は主に自分のために生きていますし、そんな中で無意識に誰かを傷つけてしまっているかもしれないな、なんてことも思います。
そんなわけで、今回の公演タイトルは『Wの非劇』です。「悲劇」ではなく「非劇」。「悲」しみから「心」が消されました。
こんな私たちのどうしようもない人間性が、舞台から溢れてこんがらがるような、そんな面白い作品になったらいいなあと思います。
被害と加害、Wの狭間を描く悲喜劇。
劇場でお待ちしています！
本作は5月17日(水)から東京・下北沢・駅前劇場で上演される。
詳細は公式サイトで。
https://www.chari-t.com/
（文：エントレ編集部）
劇団チャリT企画『Wの非劇』
【作・演出】楢原拓（chari-T）
【出演】阿比留丈智、みずき、埴生雅人、市原一平、本宮真緒（以上、チャリT企画） 岡村多加江（椿組）、吉牟田眞奈（THE SHAMPOO HAT）、山本陽子 岩堀なみき、神野千愛、小関千尋、石神秀都、伊能幸輝、他
2023年5月17日(水)～5月21日(日)／東京・下北沢・駅前劇場
公式サイト
https://www.chari-t.com/