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『ベイジルタウンの女神』

KERA「誰が見ても楽しいファンタジー」緒川たまき、古田新太らが出演のケムリ研究室『ベイジルタウンの女神』2025年5月から東京ほかで再演/VACチケット先行が開始(〆切 2月6日)

『ベイジルタウンの女神』左からケラリーノ・サンドロヴィッチ、緒川たまき、古田新太

ケラリーノ・サンドロヴィッチ×緒川たまきのユニット・ケムリ研究室no.4『ベイジルタウンの女神』が2025年5月東京・兵庫・久留米・豊橋・新潟にて上演。

 
「ケムリ研究室」は劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチと緒川たまきが2020年に始動した演劇ユニット。
第一弾『ベイジルタウンの女神』(2020年)、第二弾『砂の女』(2021年/原作:安部公房)、第三弾『眠くなっちゃった』(2023年)と活動を続けている「ケムリ研究室」が、第四弾公演として『ベイジルタウンの女神』を再演する。

「ケムリ研究室」
ケムリ研究室 ケラリーノ・サンドロヴィッチ、緒川たまき

本作は、お嬢様育ちの女社長(緒川たまき)が貧民街「ベイジルタウン」の再開発を巡って賭けをすることから巻き起こる寓話的な喜劇。個性あふれる登場人物たちの活気に満ちた会話の応酬、流れるようなステージング、アニメーション映像、ドラマティックな音楽が多幸感満載の世界を作り上げ、貧困層と富裕層の格差の問題など人間社会の本質的なテーマも秘めたウェルメイドなロマンティック・コメディだ。

出演には緒川たまきの他、劇団☆新感線の看板俳優・古田新太がベイジルタウンに住む乞食“王様”を新たに演じる。また坂東龍汰、藤間爽子ら確かな演技力で注目を集めるフレッシュな顔ぶれが参加する他、小園茉奈、後東ようこ、依田朋子、中上サツキ、秋元龍太朗が新たに出演する。水野美紀、山内圭哉、斉藤悠、尾方宣久、菅原永二、植本純米、温水洋一、犬山イヌコ、高田聖子は初演から続いて出演する。

『ベイジルタウンの女神』イラスト
『ベイジルタウンの女神』イラスト

 

あらすじ

大企業ロイド社の社長として、経営に辣腕を振るうマーガレット(緒川たまき)。目下の目標は、貧民街のベイジルタウンの開発。そのため彼女は婚約者でビジネスの右腕ハットン(山内圭哉)と、顧問弁護士のチャック(菅原永二)とともに、ベイジルタウン第七地区の買収交渉のため、ソニック社社長タチアナ(高田聖子)の元を訪れる。タチアナはその昔マーガレット家の小間使いであった。ソニック社ではタチアナと秘書のコブ(植本純米)が出迎え、第七地区を売る気がないことを伝える。食い下がるマーガレットにタチアナはある賭けの提案をする。もし1ヶ月間、無一文で正体を明かさずベイジルタウンで暮らせたら、第七地区はマーガレットに譲る、しかし途中で断念したらマーガレットが所有している第八地区と第九地区をタチアナが貰う。その賭けに乗ったマーガレットは、執事のミゲール(尾方宣久)の心配をよそに、会社経営をハットンに任せ、ベイジルタウンに単身乗り込む。泊まる所にも窮するマーガレットは、ひょんなことから王様(古田新太)とハム(水野美紀)の兄妹が暮らすバラックに居候することになり、次第に、ドクター(温水洋一)、サーカス(犬山イヌコ)、ヤング(坂東龍汰)、伝道所のボランティアのスージー(藤間爽子)ら、ベイジルタウンの人々とも親しみ楽しく暮らすようになる。一方、ハットンはタチアナの元に出向きある提案を持ちかける。そんなある日、兄妹のバラックで事件が起きるー

 
『ベイジルタウンの女神』
左からケラリーノ・サンドロヴィッチ、緒川たまき、古田新太

1月中旬、稽古の開始に先立って、報道向けに合同取材会が行われた。

楽しい芝居だから またやりたい

―― まず再演を決められた意図について教えてください。

KERA 初演の時は2020年、コロナ元年と言ってもいいような年でした。4本企画していた中でまともに上演できた唯一の公演がこれだったんです。お客さんは半分しか入れることができなかったので見逃してしまった方も多かっただろうというのが再演の意図のひとつです。あとはバタバタして作ったというのもあるし、もう一回ちゃんとじっくり作りたいなと思ったからです。

緒川 そもそもケムリ研究室の立ち上げは華やかなものにしたいと思っていました。コロナ元年で、みなさんに明るい気持ちを提供できるという意味ではぴったりなものになったんですけれども、いろんなことにあくせくしながら作ることになってしまったのでもう一度落ち着いて再度この作品に取り組みたいと思っています。

KERA 楽しい芝居だからね。

緒川 またやりたいっていう気持ちが一番ですね。

―― 古田さん、出演が決まった時のことを教えてください。

古田 KERAっちと たまきちゃんにいきなり2人で来られて、『ベイジルやるんだけど出ない?』って言われて。『空いてたらいいよ』って答えたら、KERAっちが『古ちんの嫌いないい話なんだけどいい?』って言われて、『別にいいよ』って。そんな感じでした。

緒川 ありがたかったです! 古田さんは『いい話が嫌いだから断られるかもしれない』ってKERAさんにも言われてたんですけど、なんとか「うん」と言って頂けたらと願うような気持ちでいたので、本当に嬉しかったです!

古田 この間、映像で見直したんですよ。そうしたら結構ひどいやついっぱい出てくるんだよね。最後がすごくハートウォーミングに終わるからそこに騙されてたけど、前半はひどいやつ多いよね。山内とか犬山とかが演じてる役。

緒川 そうなんです。みんな生きるためにはひどいこともするっていう世界観のひとつなんですよね。

古田 前回は仲村トオル君がやってた役なんだけど、山内圭哉に『古田さん、ベイジル出るんですか!?』って言われて。

KERA すごい驚いてたよね。

古田 山内に『いいんですか? いい話っすよ?』とか言われて。

 

誰が見ても楽しいファンタジーに

―― 再演に当たって変えようと思っている演出はありますか?

KERA 緒川さんと2人で映像を見直してみたら、いろいろと反省点がありました。ファンタジーなんだけど、随所にひどい現実もあったり極端な出来事があったりする。そういうところを初演よりももっとくっきりさせられるんじゃないかなと思っているので書き直そうと思っています。
あと、王様は古ちんがやるとイメージが変わると思います。水野美紀さんが演じるハムとのバランスとかは変わった方が面白いんじゃないかなと。
古ちんとはナンセンスを3本やりましたが、それとはまた違う古ちんが見られると思いますよ。

―― 役作りについてはどのように考えていますか?

緒川 私が演じるマーガレットさんという役は人の善意にすがって生きているような人ですね。

古田 私は去年、劇団員生活が40年になったんですけども、役作りというものをしたことがないので、どういう意味なのかよくわかりません(笑)。

―― 一言で本作を言い表すとしたら?

KERA ファンタジーだと思うし、誰が見ても良い芝居。誰でも来られる芝居ですね。

『ベイジルタウンの女神』メインビジュアル
『ベイジルタウンの女神』メインビジュアル

 

VACチケット先行抽選販売 受付中

VACによるチケット先行抽選販売が始まった。
東京、兵庫、久留米、豊橋、新潟の各地公演も全て同じスケジュールで、
1月27日(月)12:00受付開始〜2月6日(木)23:59〆切となっている。

詳細は以下のページで。
https://fan.pia.jp/vac/ticket/detail/39/

『ベイジルタウンの女神』VAC用バナー

 
公演詳細は公式サイトで。
https://www.cubeinc.co.jp/archives/theater/kemuri-no4

(文:エントレ編集部)

ケムリ研究室 no.4『ベイジルタウンの女神』

【作・演出】ケラリーノ・サンドロヴィッチ
【出演】緒川たまき 古田新太 水野美紀 山内圭哉 坂東龍汰 藤間爽子
小園茉奈 後東ようこ 斉藤悠 依田朋子 中上サツキ 秋元龍太朗
尾方宣久 菅原永二 植本純米 温水洋一 犬山イヌコ 高田聖子

【東京公演】2025年5月6日(火休)〜5月18日(日)世田谷パブリックシアター
【兵庫公演】2025年5月22日(木)〜5月25日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【久留米公演】2025年5月29日(木)〜5月30日(金) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
【豊橋公演】2025年6月6日(金)〜6月8日(日)穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール
【新潟公演】2025年6月14日(土)〜6月15日(日) りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場

公式サイト
https://www.cubeinc.co.jp/archives/theater/kemuri-no4

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