望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」初日前会見＆ゲネプロレポート

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」

3月20日(水・祝)、ミュージカル界を牽引する女優・望海風斗の全国ツアーコンサート「Hello,」が東京・日本青年館ホールにて開幕。同劇場にて行われた初日前会見とゲネプロの様子を少しですがレポートさせていただきます！

『Hello,』のコンセプト

望海　春は、新たな一歩を踏み出す季節です。観に来てくださるみなさまにも、素敵な出会いがあったらいいなという思いを込めて、「Hello,」という題名をつけました。
私が宝塚歌劇団にて退団公演をさせていただいていたのは、コロナが流行り始めたころでした。劇場の客席は1席ずつ空き、お客様は声も出せないという状況が続きました。それから少しずつ光が見えるようになった今、この数年間に我慢していたこと、固まってしまった心をぜひ解放していただける場にできたら。いい感情だけでなく、怒り、悲しみ、さまざまな感情をこのコンサートを見てデトックスしてもらいたいと思って歌を選曲しました。ミュージカルの曲、ポップス、海外の曲etc. エネルギッシュな曲をたくさん選んだので、みんなで五感を解放して、一体となって盛り上がっていけたらいいなと思っています！

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」
※OPで披露された『POP STAR』でのキラキラ度がハンパない。1曲目から既に、笑顔の魔法をかけられた状態に。

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」
※望海風斗さんといえば、バラ。バラといえば、望海風斗さん。親和性が異次元。

メジャーリリース曲『Breath』に込めた思い

望海　どの環境にいる人でも、生きていればいろいろなことがあって、楽しい時間はもちろんですけど、悲しかったり苦しかったり孤独になったりする時間も意外と多いのではないかと思うんです。大人になるほど、平穏な日は減っていくというか。でも、そういう日々の積み重ねが未来につながり、過去の私がいるから今の私がいると思うと、今の自分をしっかり抱きしめてあげられるのは自分自身しかいないんですよね。この思いをアンジェラ・アキさんにお伝えして、このようなすばらしい曲を生み出してくださいました。聞いてくださったみなさまが、改めて自分の呼吸を感じて、本来の自分に立ち返る、そんな時間を過ごせるような曲になっていたらうれしいです。

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」

『Breath』の中で特に好きな歌詞

「何を目指して走っているの？ ゴールのないレースで」

望海　ふと我に返って、「なんでこんなに一生懸命、何かに追われて生きてるのだろうか」と思う瞬間が、みなさまにもあると思います。私自身はそう感じることがあって、そういう思いをアンジェラさんにお伝えしたら、このような力強い言葉にしてくださいました。すごく心に刺さるワードだなと感じています。

「生きてる。それだけでいいんだ 自分をそっと抱きしめてみる」

望海　初めて歌ったときに、すごく自分の心が震えた歌詞です。自分を大切にするなんて当たり前かもしれないですけれど、なかなか難しかったりもしますよね。

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」

柔らかくて、優しくて、心にスッと染みてくるようなバラード曲『Breath』
何かと生きづらい世の中で、それでも生きていくために、強く背中を押してくれるような、光のある方向を教えてくれるような、そんな曲だと感じました。

全国ツアー先で楽しみにしていること

望海　行く土地それぞれでの新しい出会いは、とても楽しみにしています。でも、意外と各地の滞在が短くて、2日間とかなんですよね(笑)。どうしましょう…。どこに行けばいいのか、しっかり考えたいと思います。あとは、大阪で公演させていただくSkyシアターMBSは、オープンしたばかりの新しい劇場なので、もちろん私は初めて立つ舞台ですし、きっと観に来るお客様も初めて訪れる方が多いと思うので、すごく楽しみです。

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」

「(各地の滞在は)2日くらい」と苦笑しながらお話になる望海さん。これだけ歌って踊ってハードなコンサートを開催してくださるのだから、どうか休んでくださいと思わなくもないですが、少ない滞在期間に美味しいものや経験など素敵な出会いがたくさんありますように。(ファン一同)

新しく始めたいこと

望海　自転車に乗りたくて。宝塚歌劇団を退団して東京に引っ越して来たら、街中で自転車に乗っている人をよく見かけるようになって、「自転車欲しいな」と思うようになりました。自転車で稽古場に来る方とかもいて、そういう乗り方も憧れています。運動にもなるし、風が気持ちよさそうだし、いいなって。もしかしたら、いつかどこかで自転車に乗っている私が目撃されるかもしれないです(笑)。

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」

“男役スイッチ”の入れ方

望海　本当の男性の中で格好つけるのはなかなか難しいなと思いますけれど、いざ音楽がかかるとやっぱり血がたぎるというか、ワクワクしてきてしまうのだと今回のコンサートで感じました。特に『摩天楼のジャングル』という曲とか、踊っていてすごく楽しいので、“男役スイッチ”をずっと持ち続けて、たまにパッと出せるように、使い分けられるようになりたいと思っています。

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」

こちらが望海さんが、「踊っていてすごく楽しい」とおっしゃる『摩天楼のジャングル』のひと場面。2020年に雪組で公演された『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』のOPナンバーです。
「活きがいいギャングのカッコよさは、望海風斗さんトップ時代の雪組に学んだ！」という方、たくさんいるのではないでしょうか。

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」
※“男役スイッチ”発動中の望海風斗さん。この少しニヒルな笑顔が最高。

上演時間は、約100分(休憩なし)を予定。新しい素敵な楽曲、新しい望海さんの姿、カッコイイダンスや演奏で会場を盛り上げてくださるダンサーさん＆バンドメンバーのみなさまとの出会い、たくさんの「Hello,」が詰まった楽しいコンサートでした。

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」

望海風斗ドラマティックコンサート「Hello,」

本コンサートの詳細は公式サイトで！
https://nozomi210.com/hello/

（撮影・文：越前葵）