劇団TRY-R(ゲキダントライアル)は、2018年、日本大学芸術学部演劇学科の1年生(当時)が立ち上げた劇団。2018年9月、学内の教室で旗揚げ公演「Tree Life Three Face」を上演した。
さらにプロの演劇人を目指すべく学内での公演にとどまらず、2019年3月にはグスタフスタジオにて第2回公演「刃獣の詠-バケモノノウタ-」を上演。
観客が身をすくめたくなる「痛そうな殺陣」「革ジャンを着る坂本龍馬」。史実を超越して、演出と役者が信じる「カッコいいとはこういうこと」だけを追求した舞台は、荒削りながら役者それぞれの魅力にあふれて、フレッシュな印象を観客に残した。
今回上演される第3回公演『鳰の海-ニオノウミ 夢現天道奇譚-』は、カッコよさの追求はそのままに、歴史上のエピソードを拾い集めて、一つの大きな物語を紡ぎあげる。
「鳰の海」全出演者
燃え盛るのは本能寺か、安土の城か。しかしそこには人影はなく、ただ、魔王の高笑いが響いている。これは現か、はたまた夢か。舞台を炎が真っ赤に染めて、そして男は目を覚ます。
琵琶湖の中心に忽然と聳える『沖の白石』
戦乱の終焉に『それ』を目指し、降り立つことなく果てた男、織田信長。
時代は下り、或る目的のために『それ』を目指す男、松尾芭蕉。芭蕉に付き従い『それ』の謎を追う青年、河合曾良。
それぞれが生涯をかけて求める『それ』は、空の先に待つ『鳰の海』、その『沖の白石』にあるという。いにしえより時を超えて、戦乱から大平の世へ、そして今へと続く一つの物語。
第3回公演にあたり、それぞれが学生演劇の枠を超えることを目標としています。脚本は、異なる時代のエピソードを横断的に行き来しながら、複層的なストーリーが一つの結末へと進んでいく物語です。大きな主題を、言葉、動き、装置など様々な工夫を講じて、全編を通じて面白く、心地よく見ていただく演出に挑戦しています。出演者も、映画、舞台でも活躍されている原元太仁氏、高崎二郎氏、緒川尊氏に胸を借りて、日々自分の殻を破る演技を模索しています。
失敗を恐れずにトライすること。劇団名さながらにチャレンジを続ける私たちを温かく支え、背中を押してくださる皆様への恩返しは、私達が成長することだと信じて、突き進んでいきます。
本作は1月31日(金)から東京・シアターグリーン BOX in BOX THEATERで上演される。
詳細は公式サイトで。
(文:エントレ編集部)
劇団TRY-R(ゲキダントライアル)「第3回公演「鳰の海ーニオノウミ 夢現天道奇譚ー」」
【作・演出】三浦良介
【出演】大石英玄/佐々木涼/亀井玲太/島田和紀/小野口伊織/向井萌々香/田中雄太 (特別出演・エビス大黒舎所属)原元太仁/高崎二郎/緒川尊
2020年1月31日(金)~2月2日(日)/東京・シアターグリーン BOX in BOX THEATER
公式サイト
第3回公演「鳰の海ーニオノウミ 夢現天道奇譚ー」
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