
高見順『草のいのちを』太宰治『嘘』宮沢賢治『やまなし』を長尾奈奈が朗読 11月8日(土)に日本近代文学館にて上演
朗読タイムレスストーリーシリーズ⑧ 高見順『草のいのちを』太宰治『嘘』宮沢賢治『やまなし』
ROUDOKU.TALKER.JPによる朗読タイムレスストーリーシリーズ⑧ 高見順『草のいのちを』太宰治『嘘』宮沢賢治『やまなし』が11月8日(土)に日本近代文学館にて上演される。
明治・大正・昭和に生まれた小説や随筆を、朗読を通して現代によみがえらせる「朗読タイムレスストーリーシリーズ」。これまで、太宰治『走れメロス』の人間に宿る逞しさ、宮沢賢治『永訣の朝』の胸を打つ別れ、森鷗外『じいさんばあさん』に描かれた夫婦の歳月、小泉八雲『雪女』の幻想的な気配、江戸川乱歩『モノグラム』の異色の緊張感などを、日本近代文学館にて上演。
第八弾となる今回は、戦後の荒廃から生の尊さを静かに紡いだ高見順による『草のいのちを』、人間の儚さと強靭さを繊細に描く太宰治による『嘘』、四季の移ろいで生と死を詩的に描く宮沢賢治『やまなし』を上演する。
朗読を務めるのは、深みのある声と確かな表現力で作品世界へと観客を誘い出す無名塾出身の俳優・長尾奈奈。主な出演作に、ヴァンニャ・ダルカンタラ監督『KOKORO』木村文洋監督『息衝く』があり、声の仕事では、佐藤大介監督『狭霧の國』、オーディオブック『日本近代文学名作選』(audiobook.jpほか)など、幅広く活躍している。
当日は日本近代文学館にて「滅亡を体験する—戦渦と文学」、併設の川端康成記念室にて「川端康成の本」展覧会も開催している。(受付一階/拝観料 一般300円、中学生・高校生100円)。
STORY
高見順『草のいのちを』
戦後間もないある日、友人の家を訪ねた「私」は、その弟・清治と出くわす。特攻隊の生き残りの彼は、生きる気力を失い、自暴自棄になっている。何か言わなくてはならないと思いながら、思わず詩を口ずさみはじめた……。
太宰治『嘘』
津軽の生家に居候していた頃、名誉職についた同級生から聞いた話。ある大雪の夜、警察署長がやって来て、「絶対に秘密にして置いて下さい。脱走事件です」と告げた。部隊の営門まで送りとどけたはずの遠縁の男が、入隊していないという。署長と一緒に彼の家へ出掛けると……。
宮沢賢治『やまなし』
五月、「クラムポンはかぷかぷわらったよ。」と、蟹の兄弟は話している。頭上の魚が鉄砲玉のようなものに攫われ、それが鳥だと知る。十二月、月を仰ぎ泡の大きさを競っていると、突然、黒く大きなものが、トブンと落ちてきて……。
本作は11月8日、東京・日本近代文学館で上演される。
詳細は公式サイトで。
https://roudoku.talker.jp/
(文:エントレ編集部)
ROUDOKU.TALKER.JP
朗読タイムレスストーリーシリーズ⑧
高見順『草のいのちを』太宰治『嘘』宮沢賢治『やまなし』
【作】高見順、太宰治、宮沢賢治
【出演】長尾奈奈
【主催】ROUDOKU.TALKER.JP
【協力】株式会社 仕事
2025年11月8日(土)/東京・日本近代文学館