
SFから社会派まで数々のオリジナル作品を作・演出した緑慎一郎が送る演劇プロデュース『螺旋階段』の二つの物語
デザイン:嶋田磨嗣
演劇プロデュース『螺旋階段』第38回公演「妄想コピー」「river」が、10月24日(金)から小田原市国府津海岸BLEND PARKで上演される。
演劇プロデュース『螺旋階段』は、2006年8月に小田原で結成した劇団。
緑慎一郎が脚本と演出を手掛けるオリジナル作品を、年に二回のペースで公演している。
2025年7月「残響に沈んでゆく」より
今回上演されるのは、比較的社会派の作品が多い緑慎一郎のオリジナル作品。
横浜で上演した二作品を小田原で上演する。
会場となるのは国府津の海岸沿いにあるBLEND PARKというイベント会場。
開放的な木造倉庫で波の音を感じながら鑑賞できる環境だ。どんな人間模様が描かれるのかが見どころだ。
出演は緑慎一郎、田代真佐美、露木幹也、水野琢磨、根本健など。
2019年6月上演「妄想コピー」より
~river ~
罪を告白する。皆さんも経験があるのではないでしょうか。
子供の頃から何度も人間は罪を犯します。何かを壊したり、誰かを怪我させたり、その度に親や師に問いただされ、泣きながら、言い訳しながら罪を告白します。
中には最初から素直に白状する人もいるのでしょうが、僕はどちらかと言うと親が怖かったので何とか隠せないものかとギリギリまで告白を躊躇していました。
それが大人になると変わります。罪を犯したことを告白することはとても大きな勇気を伴う行為となります。ましてやその罪が社会的に大きな罰を受けるともなれば・・・。
高島楓は罪を告白します。彼女の罪とは何なのでしょうか?
~妄想コピー~
近藤兄弟は馬鹿だ。馬鹿だが売れっ子の小説家だ。二人でアイデアを出し合い様々な設定を作り上げていっていた。しかし、前作「コピー」を巡って小泉という男に脅されていた。小泉は兄弟を脅し、自分が主役の小説を書き直せと執拗に迫る。
しかし、徐々に道は間違った方へと進んでいく。
緑慎一郎
子供の頃、夏休みがとても楽しみで仕方ありませんでした。冷房の効いた部屋で一日中ゲームなんてやりません。そもそも扇風機でしたし、ファミコンなんて年に一作品ぐらいしか買ってもらえない家でしたので飽きてました。お日様よ、早く出てこいと毎日お願いしてました。ラジオ体操でハンコを押してもらい。朝ごはん食べたら自由時間です。自転車を走らせて曽我山でカブトムシ。酒匂川でエビや魚を手づかみ。国府津の海で疲れ果てるまで泳ぐ。蝉の音がまだ五月蠅くて、日差しは強いのに日陰は涼しくて、一日があっという間に終わっていました。海が近くにあることが当たり前だったあの頃。
今では国府津の海岸で泳いでいる子供たちはいません。時代なんでしょう。あの夏の日を思い出す国府津海岸で舞台をやります。海の音を聞かせながら素晴らしい舞台をお見せしようと思います。
本作は10月24日(金)から小田原市国府津海岸BLENDPARKで上演される。
詳細は公式サイトで。
http://www.rasen-k.com/
(文:演劇プロデュース『螺旋階段』、監修:エントレ編集部)
演劇プロデュース『螺旋階段』
「妄想コピー」「river」
【作・演出】緑慎一郎
【出演】田代真佐美、露木幹也、水野琢磨、根本健、中根道治(劇団スクランブル)、海老名信吾、村井彩子
小田原市国府津海岸BLEND PARK
https://seisho-blend.com/blend-park-&-beach-coworking/
10月24日(金) 19:00
10月25日(土) 13:00/18:00
10月26日(日) 13:00
全席自由席
前売一般 3,000円/高校生以下 1,500円
当日一般 3,500円/高校生以下 1,500円
【スタッフ】
舞台監督:緑 慎一郎
照明:江見 千尋
音響:上妻 圭志(S.S.E.D.)
舞台美術:根来 美咲
宣伝美術:嶋田 磨嗣
制作:田代 真佐美・山下 那津子
公式サイト
http://www.rasen-k.com/
チケットを探す
こりっちチケット
https://ticket.corich.jp/apply/395510/
2025年9月8日~ チケット発売中!
本公演は一作品50分の二本立てとなります。
途中転換の為の休憩が入り上演時間は約二時間となります。