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「この幸せは、ちいさくて、あったかい。」 ――戦後80年、銭湯に受け継がれる三世代の記憶を描く劇団フジ大阪6月劇場『Triangle〜おばあちゃんのセントウ記〜』
デザイン:丸山拓真
劇団フジによる舞台『Triangle〜おばあちゃんのセントウ記〜』が6月21日から大阪市立芸術創造館で上演される。
劇団フジの新作舞台『Triangle〜おばあちゃんのセントウ記〜』(作・演出:四方京)が、6月に大阪で上演される。
戦後80年という節目の年に描かれるのは、戦後からコロナ禍、そして現在へと続く、三世代の女性たちのささやかなくらしと“銭湯”の記憶。
あたりまえの毎日を支える場所で交差する、静かであたたかい物語が幕を開ける。
公演概要
かつて町に一つはあった「銭湯」。その湯気の中には、ささやかなくらしと家族の記憶がつまっていました。
『Triangle〜おばあちゃんのセントウ記〜』は、ある家族の“銭湯”を舞台に、戦後の混乱期、コロナ禍、そして現代を生きる三世代の女性たちの物語を描きます。
昭和20年代、戦争で孤児となった少女・一江(かずえ)。
昭和50年代、事故で両親を亡くし、一江に引き取られた孫娘・三佳(みか)。
そして令和のコロナ禍、三佳の離婚を機に銭湯で暮らすことになった三佳の娘・四葉(よつは)。
それぞれにとって「再びはじまる場所」が、銭湯でした。
戦争、パンデミック――
大きな出来事の陰にある、何気ない日々と、引き継がれていく手のぬくもり。
湯気の向こうに浮かぶのは、「いま」を生きる私たちの物語そのものかもしれません。
STORY
5年前、三佳は離婚を機に実家であるこの銭湯に戻ってきた。高校生になる娘の四葉を連れて。
心機一転、仕事を軌道に乗せようとしていた矢先にやってきた新型コロナウイルスの感染拡大。自分たちの生活はおろか、祖母・一江が経営するこの銭湯の経営すら危うい。
授業が録画に変わって生活リズムが狂った四葉、銭湯を続けてよと無責任に意見してくる従姉の千明、発熱した!!と電話をしてくるアルバイトの奈美……起こり続けるドタバタを救うのは、お風呂の力だった!?
戦後80年間の記憶が「今」と交錯する中で、目の前の「ちいさな幸せ」を見つめ直すささやかな物語。
作・演出コメント
2025年は、戦後80年の節目の年です。
しかし、戦争やそれに起因する苦しさは決して過去のできごとではなく、現在進行形の問題でもあります。
そこで今回は、戦争を真正面から描くのではなく、あの日からの延長線上にある今、この80年間の時の流れを意識して作品と向き合ったつもりです。
日々のちいさな幸せにあたたかく寄り添い、「今を生きること」を一緒に考えたいと思います。
(作・演出:四方 京)
デザイン:丸山拓真
詳細は公式サイトで。
https://www.gekifuji.com/post/osaka-no32
(文:劇団フジ制作部 監修:エントレ編集部)
『Triangle 〜おばあちゃんのセントウ記〜』
作・演出:四方 京
出演:田辺 浩子・稲田 乃其望・後藤 健司・木部 未菜実/他
製作:齋藤 純子
公演日時:
6月21日(土) ①15:30〜 ②19:00〜
6月22日(日) ③11:30〜 ④15:30〜
会場:
大阪市立芸術創造館