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ライブ会場のような熱気! 刺激的なのにポップで楽しいミュージカル『SIX』観劇レビュー

ミュージカル『SIX』

ミュージカル『SIX』観劇レビュー

 
ミュージカルSIXの日本公演初日を観劇してきました!内容については、ヘンリー8世の6人の妻たちの物語で80分のショー仕立てのミュージカル…という程度の予備知識しかなかったけど、ケンブリッジ大学の学生が作ったミュージカルがここまで世界展開してるって話を聞いて興味津々で行ってきました!

この日はブロードウェイキャストの初日。幕が上がると同時に、観客から心待ちにしていたと言わんばかりの歓声が湧き上がり、ライブ会場のような熱気に圧倒されました!手拍子も自然に広がっていて、すでに多くのファンがいる作品なんだと実感。英語がわからない自分は上手と下手の電光掲示板の字幕が頼りでしたが、そんなの気にならないくらいステージ全体が眩しい!カラフルな照明はまるで眠らない街のネオン。セットもキラキラで、衣装は全身スパンコールのピカピカ仕様。デフォルメされたドレスは未来から来たサイボーグみたいで、『SIX』初心者の私でも一瞬で目を奪われました!


ミュージカル『SIX』

6人の妻たちは、それぞれヘンリーとの関係を歌で語りながら自己紹介を始めます。「離婚」「斬首」「処刑」など刺激的な言葉が歌詞に入っているのに、どこかポップで楽しい。死んだはずの6人が一堂に会し、キラキラのクラブで「誰が一番か」を競い合う展開にワクワクが止まりません!史実では同時期に妻ではなかった彼女たちが、同じ亭主を持ったという共通点で盛り上がり、不幸自慢を繰り広げるなんて…発想が面白すぎます!
セットや音楽の派手さとポップさは、現代の鬱屈した空気を吹き飛ばしてくれる熱狂そのもので、「そりゃこれだけヒットするよね!」と納得。歌詞はコミカルでありながら痛烈で、笑いながらも彼女たちの人生に思いを馳せてしまう内容です。劇構造はシンプルですが、それが逆に彼女たちの叫びや葛藤をストレートに届けていて心に刺さりました。時にしっとり、時に熱く、歌とパフォーマンスが一体となって響いてくる感じが最高!


ミュージカル『SIX』

また、2017年から世界を席巻した#MeToo運動ともリンクしているような、現代の声をしっかり捉えた舞台芸術だとも感じました。過去の存在と思われがちな彼女たちが、今この瞬間に自分の物語を語り直しているというメッセージ性が本当に強い!
英語がわからない自分は字幕頼りだったので、次はぜひ日本人キャスト版も観たい!リアクションのタイミングが微妙にずれるのは悔しいけど(笑)、それを補って余りある楽しさ。
とにかく心が熱くなる時間を過ごせました!また観たいと思える素敵な作品に出会えて、本当に幸せです!

(文:かみざともりひと

公演情報

ミュージカル『SIX』

【原作】トビー・マーロウ&ルーシー・モス
【演出】ルーシー・モス&ジェイミー・アーミテージ
【振付】キャリーアン・イングルイユ

【来日版キャスト】
ビリー・カー
イナ・トレスヴァレス
リバティ・ストッター
ハンナ・ヴィクトリア
リジー・エメリー
エロイーズ・ロード
ミリー・ウィローズ
エリン・サマーヘイズ
ローレン・サント=クイン
イジー・フォームバイ=ジャクソン
エズメ・ローテーロー

【日程】
2025年1月8日(水)~1月26日(日)/EXシアター六本木

 
公式サイト
https://www.umegei.com/six/

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