は、『山田くんは就活中。』で愛知県芸術劇場主催第20回AAF戯曲賞最終候補、『ロコモコ・ヤミ・アロハ』でかながわ短編演劇アワード2023戯曲コンペティション最終候補にそれぞれノミネートした、劇作家・演出家の打土井大が代表を務める劇団。
持続的で経済的な活動を目指し、緒方美月をはじめとする戦略チームを設置し、今回の公演でも、稽古中の出演者たちを身近に感じられるVlogを毎週YouTubeにアップするなど、新しい広報戦略を展開している。
squ@reが1月に三鷹SCOOLで上演する新作『split the bill』は、仕事ができない部下とインターネットでの炎上に悩まされる上司たちを通して、マジョリティーの葛藤に焦点を当てた社会派コメディー。複雑な現実に隠された人間のグロテスクさを描き出す。
とある企業の広報部に務めるホシナとカバヤマは、仕事ができない部下のキタガワに手を焼きながらも怒りを押し殺して働く。そんな二人をよそに今日もキタガワは自分のペースを守り通している。
一方、彼らが企業のイメージキャラクターに起用した女子サッカー選手が、インターネット配信での問題発言により炎上してしまう。危機管理部のエグチが彼女の降板を告げるため、広報部のもとを訪れるのだが……。
「分断の時代」に生きるマジョリティーの葛藤をコミカルに描いた、アートポップな演劇作品。
打土井大(作・演出)
多様性の時代にマイノリティーの苦悩を描いた物語が溢れるのは必然であり、同時に喜ばしいことでもありますが、一方でマジョリティーの葛藤を描いた物語は少ないように思います。もちろん前者を否定するわけではありませんが、往々にしてそこでは強者が純粋な悪として描かれがちです。しかし現実はもっと複雑で、その複雑さの中にこそグロテスクさが隠れているのではないでしょうか。今作はそんな人間のグロテスクさに目を凝らした演劇作品となっています。
本作は1月19日から東京・三鷹SCOOLで上演される。
詳細は公式サイトで。
https://scool.jp/event/20240119/
(文:squ@re 監修:エントレ編集部)
squ@re『split the bill』
【出演】立石隼三、渡邊真衣、金原明大(赤面社会人)、黒川優
【スタッフ】舞台美術/栄愛、照明/石田覚士、音響/幸村希美、宣伝美術/岡本夏奈、映像撮影/大間知あかね、演出補佐/平澤あお、制作/工藤萌絵、主宰/打土井大、副主宰/緒方美月
公式サイト
https://scool.jp/event/20240119/
チケットを探す
https://www.quartet-online.net/ticket/split