本作は、「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」「百鬼夜行シリーズ」や「巷説百物語シリーズ」などの著者、京極夏彦の作品「死ねばいいのに」を原作にした舞台。
上演台本・演出は、2023年月に座・高円寺の芸術監督に就任したシライケイタ。
原作をもとに描いた上演台本・演出やオリジナルの劇作や、劇団のみならず外部での演出を数多く手掛けている。
シライケイタ
主人公・渡来健也を演じるのは、演技力にも定評がある新木宏典。
40歳の誕生日を機に、「荒木宏文」改め「新木宏典(あらきひろふみ)」として活動している。
主人公と対峙する六人には、津村知与支、宮﨑香蓮、伊藤公一、阿岐之将一、魏涼子と福本伸一らが出演する。
また、1月26日(金)18時30分の開演の回は、終演後アフタートークを実施する予定だ。京極夏彦、シライケイタ、新木宏典の3人が参加する。
※上演時間は未定。決定次第SNS等で告知。
コメント
京極夏彦(小説家)
「死ねばいいのに」。ひどい言葉です。
このひどい言葉をきっかけに、モブだった視点人物が被害者=加害者として人生の当事者、つまり主役になる——
このひどいタイトルの小説はそういう仕組になっています。
小説はワンシチュエーション、二名の会話劇が反復される単純な構成です。
ただ、小説では視点人物の内面描写が可能ですが、舞台においてその技法は封じられてしまいます。
すべては俳優のみなさんの身体で表現していただくよりありません。
「死ねばいいのに」——
このひどい言葉が、どんな形で観るものに届くのか、楽しみにしております。
新木宏典
この度、京極夏彦先生の「死ねばいいのに」の舞台化にあたり、出演させて頂く事になりました。
現実と虚構の境目がなくなってしまいそうになるこの世界感に恐怖を感じながら、魅了されたこの感覚を、板の上でも丁寧に表現出来るよう、精一杯努めて参ります。
シライケイタ
誰もが本心を隠しながら生きていける時代に、これほど正直な人間を描いた物語は珍しく、原作を読んで驚きました。
言葉と俳優の存在だけで真っすぐ、愚直に作ろうと思います。
「死ねばいいのに」という言葉が反転して客席に深く突き刺さる。
そんな芝居を作るつもりです。
死んだ女のことを教えてくれないかー
三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。
彼女と関係のある6人の人物の前に、渡来健也と名乗る無礼な男が突然現れる。
健也との交わらない会話に、苛立ちや焦燥を顕にする6人だったが、彼の言葉にハッとさせられる。
問いかけられた言葉により暴かれる嘘、さらけ出される業、浮かび上がる剥き出しの真実…。
渡来健也との対話の先にある「死ねばいいのに」という言葉が導く結末とはー。
公演は、2024年1月20日(土)から28日(日)、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで上演予定。
詳細は公式サイトへ。
http://stage-shinebaiinoni.jp
(文:エントレ編集部)
舞台「死ねばいいのに」
【原作】京極夏彦「死ねばいいのに」(講談社文庫)
【上演台本・演出】シライケイタ
【出演】新木宏典
津村知与支 宮﨑香蓮 伊藤公一 阿岐之将一 魏涼子 福本伸一
2024年1月20日(土)〜28日(日)/東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
公式サイト
http://stage-shinebaiinoni.jp
チケット
詳細後日発表