元プラネタリウムで送る音と朗読、映像のコラボレーション『あの夕暮れをもう一度』10月8日(金)から王子・ほくとぴあドームホールで上演
『あの夕暮れをもう一度』小夜なら×表現集団蘭舞による舞台「あの夕暮れをもう一度」が10月8日(金)から王子・ほくとぴあドームホールで上演される。
本作は、2016年立ち上げから精力的に「新しい朗読劇の形」を模索してきた『少女蘇生』の脚本家・仲野識の個人団体『小夜なら』と、繊細な恋愛観のストレート芝居を打ち出し、来年結成10年を迎える『表現集団蘭舞』が送る朗読劇。
今回はオリジナル作品3本に、谷崎潤一郎・原作の「途上」を加えた4本のオムニバス公演となる。
演出は各団体の主宰である仲野識とダーハナが務め、「朗読」と「映像」、さらには「音」のコラボを打ち出し、新たな朗読の魅力を探る。
また、主題歌の歌手には、DECO MUSIC SCHOOL講師の阿久津大樹を迎え、キャストには女優として精力的に活躍中の佐藤茜、声優の木下章嗣が登場する。
元プラネタリウムを借り切ってのホール公演となり、上演時間は、約1時間50分を予定している。
「夕暮れ」をテーマとした4本の朗読作品のオムニバス公演です。
【小夜なら】
「金魚鉢の夜」
時は大正。一人の女詩人が、夫になるはずだった男を亡くした。彼女は仲の良かった女性教師に話をする。その後、何故か女は子供を遺し自殺してしまった。
そして、時は現代。詩人の九条穂波は、祖母の遺品の中から金魚鉢と日記を見つけた。穂波は長らく会っていなかった、親友の間嶋夕里江と再会する。
過一夕、高村光太郎の詩と共に、4人の女が金魚鉢の謎に沈んでいく。
「あなたを愛した、それが私の罪ならば、私、罰だってきっと受け入れるわ。」
「途上」
舞台は大正時代の東京。
十二月も押し詰まったある日の夕暮れのこと。
サラリーマンの湯河勝太郎は金杉橋の電車通りを新橋の方へ散歩していた。
「もし、もし、失礼ですがあなたは湯河さんじゃございませんか」
湯河が振り向くと、そこには面識のない立派な風采の紳士が立っていて――
近代日本の探偵小説として完全犯罪を描いた谷崎潤一郎小説を朗読化。
【表現集団蘭舞】
「優等生と不良は交わらない」
優等生の如月真奈、不良の神田千草。平日の昼間。学校をさぼった二人の女子高生が、心を交流させる。いつも遠くから眺めているだけだった。
私は、彼女と、話をしてみたかった。
「オレンジ色の二人」
翌日に結婚式を控えた一条陸と美弥。しかし数日前から美弥は
妹の元へ家出中。陸は一人、夕焼け空を眺めていた。
特別なような、日常のような、そんな結婚式前夜の夕暮れ時。
新型コロナウイルスにより、思うように創作活動ができなくなっている今。
作家と役者さんを集め、物語を朗読、動画で撮影して楽しんでいただける企画を考案しました。集まってくれた役者さん、作家さん、スタッフさんには感謝の念にたえません。
それぞれの「色」が出せるような企画にできればと思っています。
本作は10月8日から東京・ほくとぴあドームホールで上演される。
詳細は公式サイトで。
(文:エントレ編集部)
小夜なら×表現集団蘭舞
あの夕暮れをもう一度
【脚本・演出】仲野識、ダーハナ
【出演】
橋本佳奈子、杉宮加奈、沖村彩花、清水こまき、伊冬ともこ、森山幸央、木下章嗣、上野山航、柊みさ都、ハラグチリサ、水星七星、寺島八雲、角掛みなみ、佐藤茜
2021年10月8日 (金)〜10月10日 (日)/王子・北とぴあ ドームホール