2019.9.2  196

たくさん振り回されちゃおう!『HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』観劇レビュー


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『HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』
『HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』
 

『HEDWIG AND THE ANGRY INCH』観劇レビュー

 
どうも、劇団骸骨ストリッパーかみざとです!『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』は、多感なお年頃に映画を見て衝撃を受けた大好きな作品。これまで日本でも何度か上演されてきたのに行けておらず、ようやく時が回ってきました!

しかも昨年の個人的ベスト作品No.1『ゴースト』とNo.2『メタルマクベス』に主演した浦井健治さんと聞いて、かなりテンション高め!会場も初めて訪れるEX THEATER ROPPONGIで遠足かってくらいウキウキで行ってきました!

 
『HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』
『HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』

 

STORY

少年ハンセルは、自由の国アメリカに渡りロックスターになるのが夢だった。

彼は幼少時に母親からプラトンの魅惑的な「愛の起源」の物語を聞かされる。以来、彼は自分の“カタワレ”を見つけようと心に決める。ある日、彼は偶然一人の男と出逢う。その男に見初められ、彼との結婚の道を選んだハンセルに待ち構えていたのは、アメリカへ渡るための“性転換手術”だった。しかし、手術を受けたハンセルの股間には手術ミスで「怒りの1インチ(アングリーインチ)」が残ってしまう。

その後、ヘドウィグを名乗り渡米を果すも離婚、ベビーシッターなどをして日々の糧を得つつロックバンドを組むも、なかなか成功への道が見えず生活に追われていた毎日だった。やがて17歳の少年トミーに出逢い、愛情を注ぐようになるヘドウィグだったが、トミーはヘドウィグの曲を盗んでビルボードNo.1のロックスターに上り詰める。最愛の人に裏切られたヘドウィグは自らのバンド「アングリーインチ」を率いて、ストーカーのようにトミーの全米コンサート会場を追い、スタジアム脇の冴えない会場で巡業する。果たして、自分の魂である歌を取り戻し、捜し求めていた“カタワレ(=愛)”を見つけることができるのか…?

 
『HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』
『HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』

 
爆音に爆照(←造語)、サイケデリックな美術に衣裳と攻めに攻めたスタートは「付いて来れる人だけ付いて来い!」と言わんばかりの勢い!『そうか、ここは劇場ではなくライブハウスか!』と気付いた時には、世界に引き込まれて頭を振ってノリノリ、レビューを書き留めるペンも落として楽しむ始末。

これはブロードウェイミュージカルというより、ミュージックライブじゃね?とツッコミたくなるぐらいド派手でエネルギー全開!でもきっと、この音量(雰囲気)にビックリしちゃう人もいるでしょう。それは仕方がない!

『HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』
『HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』

 
性転換手術の失敗で男でも女でもなくなったヘドウィグは映画版でも、客が席を離れて帰ってしまうシーンがあるように存在が異端。異端ゆえに自己肯定するためにも音楽で【曲げる】わけにもいかない!

冒頭からこんな激しくくると思っておらず、しっかりカウンターをもらったわけだけど、追い打ちをかけるようにヘドウィグを演じる浦井さんの新たな一面(容姿&演技)に完全にノックアウト!繊細な一面を丁寧に表現している姿だけでなく、曲によって歌い方を変化させるカメレオンのようなテクニックで、料理のフルコースを食べているような贅沢さ。それにイツァーク(アヴちゃん)との、多くを語らない目線のやり取りが、どこか神秘的にも観えて萌えた(笑)

『HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』
『HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』

 
とはいえ、この作品はちょっと意地悪。アゲアゲな音楽が終わると、ヘドウィグのスキャンダル話や生い立ちを重たいトーンで独白し始め、またアゲアゲの音楽でみんなと振付なんかして楽しむ。なのに、また全てを破壊するような衝動的な行動に出たりと、右に左に振り回される。

この作品全体を通して、ヘドウィグの所在のなさを共感しながら音楽を楽しむ、新しいスタイルのミュージカル!たくさん振り回されちゃってくださいね!

 
詳細は公式サイトで。

(文:かみざともりひと)

このレビューを書いたのは

かみざともりひと
演出家。映画監督。エンタメ劇団・骸骨ストリッパー主宰。劇団☆新感線『轟天』シリーズが大好物!
劇団骸骨ストリッパー 11/29(金)~12/3(火)カラベラDX 武蔵野芸能劇場。
2020年春本公演予定!
Twitter ⇒ @gai_suto

 


 
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公演情報

HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

【作】ジョン・キャメロン・ミッチェル
【作詞・作曲】スティーヴン・トラスク
【翻訳・演出】福山桜子
【歌詞】及川眠子
【音楽監督】大塚茜

【出演】ヘドウィグ:浦井健治 イツァーク:アヴちゃん(女王蜂)

2019年8月31日(土)~9月8日(日)/東京・EX THEATER ROPPONGI
2019年9月11日(水)~9月12日(木)/福岡・会場:Zepp Fukuoka
2019年9月14日(土)~9月16日(月・祝)/名古屋・Zepp Nagoya
2019年9月20日(金)~9月23日(月・祝)/大阪・Zepp Namba
2019年9月26日(木)~9/29(日)/東京FINAL・Zepp Tokyo

 
公式サイト
HEDWIG AND THE ANGRY INCH ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

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