2019.4.12  44

【役者コラム007】初心者必見! 舞台メイクの老舗・三善さんに学ぶ! 《舞台メイクの基本編》



舞台メイク<基本編>
【役者コラム007】初心者必見! 舞台メイクの老舗・三善さんに学ぶ! 《舞台メイクの基本編》
 

【役者コラム007】初心者必見! 舞台メイクの老舗・三善さんに学ぶ! 《舞台メイクの基本編》

 
エントレ読者の皆様、こんにちは!
楽劇座の五條なつきです。

突然ですが、舞台役者は基本的に自分でメイクをするってご存知ですか?

大劇場でも小劇場でもミュージカルでもストレートプレイでも、ほとんどの場合はメイクさんは付かず、役者本人が自分で自分のメイクをするのが常識です。

ところが役者を始めたばかりだと、舞台メイクについてよく知らないまま見よう見まねでやったり、普段のメイクと同じ道具で舞台メイクをしている方が多いみたいですね。中には、役者としてそれなりのキャリアがあっても正しい知識がないまま自己流で舞台メイクをされている方も…。

そこで今回は舞台メイクの老舗ブランド・三善さんにご協力頂き、『舞台メイクの基本』を皆様にお伝え出来ればと思います!!

今回、舞台メイクについてお伺いしたのは三善メークアップ研究所の市川さん。

プロのメイクさん目線でのアドバイス、舞台メイクの老舗である三善のアイテムを知り尽くしているからこそ分かる事をたくさんお伺いしてきました!

 

舞台メイクの基本!

ずらりと並ぶ三善のアイテム達は圧巻!
↑ずらりと並ぶ三善のアイテム達は圧巻!

五條「今日はよろしくお願いします。早速ですが…メイクのプロの目線から見て、そもそも舞台メイクって普段のメイクと何が違うんでしょう?」

市川「舞台は日常と違う状況なので、やっぱり専用のメイク用品を使う必要があります」

五條「まだ舞台に立ち始めたばかりの役者さんで、舞台でも日常のお化粧品を使ってメイクしている方を時々見かけますが…特にベースになるファンデーションは舞台用のものを使った方がいいですよね?」

市川「勿論です!」

五條「やっぱり汗に強くて崩れにくいからでしょうか?」

市川「そうですね。あとは日常のファンデーションと色味が違うんです。ほとんどの舞台では自然光(太陽の光)ではなく人口の光(照明)が当たりますよね?人口の光は自然光に比べて黄味がかっているので、一般的なオークル系のファンデーションだと日本人は顔色が悪く見えてしまうんです。なので三善のドーランは赤みの入ったピンク系のファンデーションを豊富に揃えています。その方が舞台の光の中では顔色が綺麗に見えますよ。」

確かにピンクがかっている色味が多い。
↑確かにピンクがかっている色味が多い。

五條「なるほど!それでピンク系のドーランが多いんですね。照明と言えば舞台は強い光で表情が飛んでしまうので、私はいつも陰影を濃くするように心掛けているのですが…」

市川「舞台はお客様と距離がありますし、日常より強い光の中で表情を伝えなければいけないので立体感を付ける事は大切です!発色のいいアイテムでしっかり陰影を付けて下さい。1度、MAXまで陰影を付けたメイクをしてみると、その時の劇場(観客との距離)によって加減を判断出来るようになりますよ。キャパが100人の小劇場と3000人の大劇場では観客との距離が変わるので、異なるメイクが必要になりますよね。」

五條「じゃあ、日常のナチュラルメイクを濃くするという感覚よりは、1度MAXまで濃くしたメイクを状況に応じて薄くしていくと…」

市川「はい。弱いナチュラルメイクに+αしていく感覚ではなかなか上手く出来ない方が多いです。逆に強いメイクが出来る方は、加減して弱める事も出来ます」

五條「発声と通じるものがありますね。発声も大きな声が出せると小さい声も思い通りにだせますが、小さな声しか出せない人は大きな声を出すのは難しいですから。」

市川「通じますね。劇場の大きさや照明など、状況によってメイクも変わりますから…」

五條「どんな状況でも、常にこのアイテムでこうメイクしておけばOK!という魔法はないと(笑)」

市川「無いです(笑)」

私も改めて勉強になる事が多く、色々な事をお伺いしました!
↑私も改めて勉強になる事が多く、色々な事をお伺いしました!

五條「やっぱりその公演の状況に応じたメイクが必要なんですね。あとは日常のメイクと違う特徴ってありますか?」

市川「日常のメイクでは、よくアイシャドウなんかにキラキラしたパールやラメが入ってますよね」

五條「可愛いですもんね」

市川「そうなんですけど…三善のもの、全然キラキラしていないんです。女子ウケしなさそうな(笑)」

五條「そういえばそうですね。ベーシックな質感のものばかり」

市川「ラメやパーツなどのキラキラした質感のものは、舞台上では汗やテカリに見えてしまう事もあるんです。それに古典的な作品には相応しくない事も多いので、三善の舞台用アイテムはキラキラを入れずマットな仕上がりにしています。」

五條「なるほど!勉強になります。」

 


本当にたくさんお話をお伺いしたので、具体的な舞台メイクについてはより詳しくお伝えしたい!という事で、続きはまた次回。

次回は<ベースメイク編>をお届けします。ドーランの選び方が分からない方、実は結構いらっしゃるのではないでしょうか…?

舞台のベースメイクについての疑問にお答え頂きましたので、ぜひご期待下さい!

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 
協力:三善(http://www.mitsuyoshi-make.com/

 
 


 
⇒舞台制作スタッフや俳優・観客の役に立つコンテンツ集
制作コラム、映像制作コラムなどの読み物もあります!

 

 
(文:五條なつき ※文章・写真の無断転載を禁じます)

この記事を書いたのは

五條なつき
ごじょう なつき|舞台女優。楽劇座(がくげきざ)所属。
2012年より6年間、毎月様々な作品で主演として舞台に立ち続けて現在も記録更新中(2018年8月現在79ヶ月連続出演)。代表作は2.5次元メルヘン劇場『マカロンちゃんの憂鬱』マカロン役、『ルーシー・フラワーズは風に乗り、まだ見ぬ世界の扉を開けた』ルー役など。長台詞の覚え方や舞台メイクの講師も務める。https://twitter.com/natukig

 

 

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