劇団演奏舞台は、1973年6月に、劇作家・三好十郎主宰「戯曲座」系列の「劇団炎座」に所属していた久保田猛を中心に結成された劇団。
旗揚げ公演より舞台に生演奏のバンドを導入し、劇中の音楽・効果音を生の楽器で奏でるなど、演奏舞台特有の臨場感溢れるサウンドと芝居とのコラボレーションが好評を得ている。
2007年、浅井星太郎が劇団代表を引き継いでからは、「演者」「音楽」「照明」「空間」「観客」を含めた舞台全体のさらなる融合に力を注ぎ、ただ「良かった」では終わらず、劇場を出たあと少しだけ世界を見る目が変わるような作品づくりを目指している。
今回、50周年記念公演の最後を飾る作品として、旗揚げ公演で上演した代表作『ちょんまげ手まり歌』完全リメイク版として上演する。
原作は、日本児童文学者協会賞を受賞しNHK連続人形劇にもなった『ひげよ、さらば』等を世に送り出した、児童文学作家・上野瞭氏の同名児童文学。
これまで外部の劇場でしか上演されなかった本作だが、今回は、既存の台本を大幅にリメイクし、本作初のアトリエ公演に挑む。
アトリエ公演は演奏舞台の原点。原作のエッセンスを活かしつつ、現代社会を生きる我々に鋭く切り込む作品に仕上げているという。
[過去上演]
1974年6月 赤坂・国際芸術家センター
1978年3月 六本木・俳優座劇場
1993年6月 池袋・文芸座ル・ピリエ
2002年11月 六本木・アトリエフォンテーヌ
2009年4月 六本木・アトリエフォンテーヌ
舞台は四方を山に囲まれた「やさしい藩」。
この藩では、八つになると、お殿さまに許されたものは足の筋を斬られ
そうでないものは「お花畑」に入ってお殿さまのお役に立つのが慣わしとなっている。
米も野菜も育たない痩せた土地で唯一育つのは、飲むとたちまち勇ましい戦のユメが見られる「ユメミの実」。
おやさしいお殿さまに“守られ” 侍たちは今日も“平和”に「ユメミの実」を育てていた。
この藩ではこんな言い伝えがあった。
お山の向こうには怖ろしい「山んば」が住んでいるから、決してお山を越えないように…。
迷うこと・考えること・疑うこと。それらは人の心を食う「ヘソクイ虫」のせいである。
今日もひとりの侍が、娘の儀式を控え祈っていた。
「うれしいことじゃ、ありがたいことじゃ…!」
お殿さまの姿は、誰も知らない。
本作は10月13日から 東京・演奏舞台アトリエ/九段下GEKIBAで上演される。
詳細は公式サイトで。
https://www.g-ensoubutai.com/performance
(文:劇団演奏舞台 制作部 監修:エントレ編集部)
劇団演奏舞台 劇団創立50周年記念公演Ⅲ・公演81『ちょんまげ手まり歌』
【原作】上野瞭
【脚色・台本】江深シヅカ
【演出・音楽・美術】浅井星太郎
【出演】森田隆義、高山陽平(劇団男魂)、岸聡子、鈴木浩二、美ゆき、池田純美、典多磨、小林奏人、浅井星太郎
2023年10月13日(金)~10月15日(日)
演奏舞台アトリエ/九段下GEKIBA
(〒102-0073 東京都千代田区九段北1-10-2 タイヤビル5F)
公式サイト
https://www.g-ensoubutai.com/performance
ご予約は下記にて受付
https://coubic.com/ensoubutai/4390434