村上春樹原作『ねじまき鳥クロニクル』再上演決定 上演は11月7日 東京芸術劇場プレイハウスにて
村上春樹原作『ねじまき鳥クロニクル』の再上演が決定し、詳細情報が公開された。上演は11月7日から、東京芸術劇場プレイハウスにて
本作は、世界的に評価される村上春樹の長編『ねじまき鳥クロニクル』を舞台化した作品。2020年に初演した本作が早くも再演となる。
演出は、イスラエル出身のインバル・ピントとアミール・クリガー。脚本は藤田貴大、音楽を大友良英が手掛ける。
主人公の岡田トオル役は、初演から引き続き、成河と渡辺大知が二人で一人の人間の多面性を演じ分ける。
不思議な女子高生・笠原メイ役を門脇麦、圧倒的な悪役・綿谷ノボル役は、初演でも演じた大貫勇輔と、新たに、バレエダンサー、現在は俳優としても活躍する首藤康之がダブルキャストで務める。
トオルを不思議な世界へ導く加納マルタ・クレタ姉妹役は、昨年、宝塚歌劇団を退団した音くり寿が新たにキャスティングされた。
その他、松岡広大、成田亜佑美、さとうこうじ、吹越満、銀粉蝶が初演から引き続き出演する。
また、インバル・ピントによる振付を、加賀谷一肇、川合ロン、東海林靖志、鈴木美奈子、藤村港平、皆川まゆむ、陸、渡辺はるかの8名のコンテンポラリーダンサーが〈特に踊る〉チームとして表現。生演奏には大友良英、イトケン、江川良子の3名が続投する。
岡田トオルは妻のクミコとともに平穏な日々を過ごしていたが、猫の失踪や謎の女からの電話をきっかけに、奇妙な出来事に巻き込まれ、思いもよらない戦いの当事者となっていく――。
物語は、静かな世田谷の住宅街から始まる。
主人公の岡田トオルは、姿を消した猫を探しにいった近所の空き家で、女子高生の笠原メイと出会い、トオルを“ねじまき鳥さん”と呼ぶ少女と主人公の間には不思議な絆が生まれる。
赤いビニール帽子をかぶった“水の霊媒師”加納マルタが現れ、本田老人と間宮元中尉によって満州外蒙古で起きたノモンハン事件の壮絶な戦争の体験談が語られる。
そしてある日、妻のクミコが忽然と姿を消した。
クミコの兄・綿谷(わたや)ノボルから連絡があり、クミコと離婚するよう一方的に告げられる。
クミコに戻る意思はないと。
だが、クミコ失踪の影には綿谷ノボルが関わっているのではないかという疑念はしだいに確信に変わってゆく。
トオルは、得体の知れない大きな流れに巻き込まれていることに気づきはじめる。
何かに導かれるように隣家の枯れた井戸にもぐり、クミコの意識に手をのばそうとする主人公トオル。
世田谷の路地から満州モンゴル国境まで、クミコを取り戻す戦いは、いつしか時代や空間を超越して、“悪”と対峙する“ねじまき鳥”たちの戦いとシンクロする。
暴力とエロスの予感が世界をつつみこむ……。
はたして、“ねじまき鳥”はねじを巻き、世界のゆがみを正すことができるのか?
トオルはクミコを探し出すことができるのか――。
笠原メイとふたたび会えるのか。
インバル・ピント(演出・振付・美術)
2020年、村上春樹さんの偉大な小説『ねじまき鳥クロニクル』を舞台に立ち上げるために過ごした期間は、主人公のトオルが井戸に潜るのと同じように果てしの無い旅でした。
初日をご覧になった村上さんから「美しい舞台でした。ありがとう。」と仰って頂いたことは忘れられません。
再演に向けて、さらに深くこの作品と向き合い、新たな表現を皆と模索するのが今から本当に楽しみです。
本作は11月7日(火)から東京・東京芸術劇場プレイハウスで上演される。
その後、大阪、愛知でも上演予定。
詳細は公式サイトで。
https://horipro-stage.jp/stage/nejimaki2023/
(文:エントレ編集部)
『ねじまき鳥クロニクル』
【原作】村上春樹
【演出・振付・美術】インバル・ピント
【脚本・演出】アミール・クリガー
【脚本・作詞】藤田貴大
【音楽】大友良英
【演じる・歌う・踊る】
成河/渡辺大知 門脇 麦
大貫勇輔/首藤康之(W キャスト) 音 くり寿 松岡広大 成田亜佑美 さとうこうじ
吹越 満 銀粉蝶
【特に踊る】加賀谷一肇 川合ロン 東海林靖志 鈴木美奈子 藤村港平 皆川まゆむ 陸 渡辺はるか
【演奏】大友良英 イトケン 江川良子
2023年11月7日(火)~11月26日(日)/東京・東京芸術劇場プレイハウス
2023年12月1日(金)〜3日(日)/大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
2023年12月16日(土)・17日(日)/名古屋・刈谷市総合文化センター大ホール
公式サイト
https://horipro-stage.jp/stage/nejimaki2023/
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