9人の汗の結晶 ―　Snow Man初演出『滝沢歌舞伎ZERO FINAL』開幕／4月19日からはライブビューイングも

『滝沢歌舞伎ZERO FINAL』
　

4月8日(土)、新橋演舞場にて開幕した『滝沢歌舞伎ZERO FINAL』。前日4月7日(金)にはゲネプロ・初日前会見が行われ、主演を務めるSnow Manの岩本照、深澤辰哉、ラウール、渡辺翔太、向井康二、阿部亮平、 目黒蓮、宮舘涼太、佐久間大介が出席した。

　
2006年に『滝沢演舞城』が誕生し、Snow Manに主演が引き継がれた2019年の『滝沢歌舞伎ZERO』、2020年の映画化とこれまで進化を遂げてきた本シリーズ。観客を魅了し続けてきた本シリーズがついにファイナルを迎える。

初日前会見では作品への思いが語られ、終始笑いにあふれる和やかな雰囲気で進行し、Snow Manの安定のチームワークを見せた。
※一部公演内容を含みます。

『滝沢歌舞伎ZERO FINAL』初日前会見より

初日が開けることに対し、岩本は「初日がいよいよ始まるんだなという高揚感とわくわく感とちょっと寂しさと」あると語り、「滝沢歌舞伎という、ZEROの前からの歴史を知って下さっているスタッフさんだったり、観てくださるお客様も同じ気持ちを共有した状態でここからの一か月間が始まる」と、作品の開幕が楽しみであるとコメントした。上演前、恒例の後輩への声掛けについては、ラウール曰く岩本がリーダーとして率先しておこなっているという。それに対し、岩本は「あの時伝えておけばよかったという後悔だけはしたくない」と、後輩に全力でぶつかっているようで、ファイナルへの思いが強くこもった様子を見せた。

目黒は、「♪いにしえ」のイントロ部分で、(Snow Manのみに与えられた振付であったため)ジュニア時代にはできなかった振付を、Snow Manになった今だからこそできていると語り、「自分にとっては感慨深い瞬間」と明かしてメンバーに感謝の気持ちを伝えていた。

『滝沢歌舞伎ZERO FINAL』初日前会見より

今回は演出にも挑戦し、9人がそれぞれのこだわりをコメント。佐久間や目黒などメンバーがそろって口にしたのは、絶対に入れたいと話したというオープニングの「♪春の踊り」「♪いにしえ」の場面。照明や手の動きに思い出深い演出が込められているそうで、渡辺が具体的な説明をした後に「言っちゃった」「ここカットで」とお茶目にお願い。表立ったものではないが、舞台に立つ上で、出演者やスタッフの想いを込め過去を踏襲した演出になっているようだ。

メンバーの後押しで今回再びお丸役をやることになったという深澤は、メンバーに感謝した直後に「お丸“は”愛されているよね」と向井や佐久間にイジられ、「深澤はどこいった」とツッコム場面も。

『滝沢歌舞伎ZERO FINAL』

衣装替えも多く、早変わりの場面もありSnow Man 9人はほぼ出ずっぱり。中でも印象的だったのは会見でも“僕たちにしかできないパフォーマンス”と深澤があげた「Memories」の場面。9トンもの水を使用した五条大橋でのパフォーマンスとなるが、水に打たれ、大橋が高速回転する中での橋の乗り降り、舞踊を披露し、9人で息を合わせたこの場面は圧巻。彼らの肉体、その身体をつたう汗と遠くを見据える眼差しが、これまでのグループと作品の歴史を語るように感じられ、強く目に焼き付いた。

『滝沢歌舞伎ZERO FINAL』

全編を通し、高い身体能力を持つSnow Manの魅力が全面に押し出された、ダンスパフォーマンスやアクロバット、歌舞伎、腹筋太鼓が繰り広げられる、迫力のある演目に圧倒される110分間だ。

『滝沢歌舞伎ZERO FINAL』初日前会見より

本公演は4月30日まで新橋演舞場にて上演される。
さらに、本公演のライブ映像を日本全国の映画館に配信するライブビューイングも開催される。(4月19日～4月30日までの15公演)

今最も勢いのあるグループの一つ、Snow Manが繰り広げる和のエンターテイメント。
その集大成のファイナルステージに注目が集まる。

　
詳細は公式サイトで。
https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/takizawakabuki_zero_final/
　
（撮影・文：真来こはる）