小林英樹主宰のユニット Enziru LifeTheater 陽のあたる教室による舞台『しあわせの三角おにぎり』が7月2日・3日に飯田市・かざこしホールで上演される。
Enziru LifeTheate 陽のあたる教室は、長野県飯田市出身の俳優・ティーチングアーティストの小林英樹が立ち上げたユニット。東京・長野県をメインに活動している。
本公演『しあわせの三角おにぎり』は当初、一般オーディションによって選んだ長野県民と、俳優を加えた24名の出演者で2021年10月の上演を目指していたが、新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐ観点から、公演関係者と協議をした結果、公演延期を余儀なくされた。
それから約1年の月日を経て、いよいよ7月に、飯田市の同会場にて上演される。
STORY
信州のとある街にある小さな喫茶「ドレープ」の売りは、母が握る硬めのおにぎり。
毎年、10月20日は、常連客を招待して3つのお祝いをする。
2019年10月16日。
24回目の結婚記念日とオープン20周年感謝祭、そして、母の61歳の誕生日のお祝いを10月20日に控えた三田家だったが、10月16日に母が他界。
2021年10月16日。
2年前のあの日からずっと塞ぎ込んでいる父は、趣味の登山はもちろん、外出もほとんどしない。何をしてあげたらいいのか…。
長女は20日にささやかなお祝いの会を開こうと考える。
三回忌を終えた夜、長女と次女が在りし日の家族を思い出す。
三女は久しぶりに帰省した。
父は、これまで向き合うことができなかった母の日記を開く。
そこに書かれていたことは、家族に対する愛。
入院中の三女とのやり取り。
そして、たくさんのレシピ。
三回忌の翌日、いつもの「ドレープ」が始まる。
マッチングアプリに夢中な女。スナックのママ。ネット販売に嵌る女。次女に好意を寄せる男。便利屋の女。婚活中のハンドボール選手。20歳年上の彼と結婚したいという娘に頭を抱える母。何でも言い合える幼馴染といった常連客は個性的。
常連客と触れ合い、家族と向き合い、20日のお祝いを通して、自分を見つめ直す父と娘。
日記を読んだ長女と次女はおにぎりを握った。
それは思い出いっぱいの味だった。
三女が久しぶりに帰省した母の三回忌をきっかけに、家族の時がゆっくりと動き出し、
亡き母のことを知っていく。
小林英樹
2021年にオーディションで選ばれた地域市民の方々と俳優3名、音楽家1名で創作してきました。本来、2021年10月の上演予定でしたが、延期せざるを得なくなり、今年7月2日、3日に上演することができます。
年度が変わり、転勤、進学等で環境の変化により、4名の仲間が出演出来なくなりましたが、配役や台詞を変更して日々の稽古に励んでいます。
「演劇は人生の縮図」と言われるように、みなさんの生きてきた足跡が登場人物の過去と未来に繋がり、舞台の上に立っています。
「演劇」によって、コミュニケーションを学び、人の痛みを知り、そして、自分と仲間の新たな面を知る創作プロセスの結晶が、水の波紋のように、いつかゆっくりとみなさんの心に光となってたどり着くことを願って活動しています。
「俳優」ではない「俳優」の姿から必ず前向きな力をもらえると思います。
ご来場お待ちしております。
公演の詳細は公式サイトで。
https://infohkobayashiweb.wixsite.com/home/happy-triangle-riceball
(文・エントレ編集部)
Enziru LifeTheater 陽のあたる教室『しあわせの三角おにぎり』
【作・演出】小林英樹
【美術】倉嶋公二
【音楽】横前恭子
【出演】
伊奈川紗映、井上惠美子、川倉志保美、菊地由里、北沢利行、木下仁史、熊谷祐子、櫻井由美子(B)、城田和彦、遠山契子、内藤まり子(A)、西村容子(B)、原葉子(B)、本島幸子、宮内瑠美(A)、宮下勝吉、宮嶋洋子(A)
小原華、野口千英子、小林英樹
2022年7月2日〜7月3日/長野県・かざこしホール
公式サイト
https://infohkobayashiweb.wixsite.com/home/happy-triangle-riceball
チケットを探す
https://ticket.corich.jp/apply/111929/