7月16日に東京・池袋のサンシャイン劇場で開幕した、劇団鹿殺しの「名なしの侍」。劇団初のサンシャイン劇場での公演とのこと。私は下北沢の駅前劇場で鹿殺しと初めて出会ったので、その頃から比べるととても大きな劇場に進出しているわけです。そして、いまだ勢いが増し続けているのがスゴイものだと感心してしまうのです。
今回は、いつものブラスバンドに加え、ギター、ベース、ドラム、キーボードといった、いわゆるロックバンドが舞台上におり、彼らが中心になって全体の音楽を作っていました。だからなのか、かなりの音量でロックギターがかき鳴らされるので、それだけでもテンションが上がってしまいます。
ストーリーは織田信長の全盛時代をベースに、名も無き侍がいかに自分の名前を高く売り、下剋上出来るかというものだが、その中に鹿殺しらしい切なさと、ギャグがちりばめられていて、従来からのファンも楽しめる内容になっていました。
ちなみに鹿殺しというと、街の団地とか、工務店の近所とか、田舎町の一軒家とか、わりと狭い範囲で行われるストーリーが多かったイメージがあるが、今回は戦国時代ということもあって、大きなスケールを感じました。
今年は劇団15周年ということで、15作品を無料で公開中。観劇後に過去の作品と見比べてみるのも楽しいと思います。
《舞台予告編》劇団鹿殺し15周年記念・怒パンク時代劇「名なしの侍」
また、鹿殺しRJPでおなじみの「田舎の侍」も歌ってくれるので、そこだけでもテンションが上がること間違いなし、劇団の古巣の大阪でもきっと盛り上げてくれるはずです!
大阪公演は7月28日(木)から開幕。週末の31日(日)までナレッジシアターで上演されます。
詳細は公式サイトで!
(文:森脇孝/エントレ)
劇団鹿殺し 怒パンク時代劇「名なしの侍」
【作】丸尾丸一郎
【演出】菜月チョビ
【音楽】入交星士×オレノグラフィティ
【出演】
菜月チョビ、丸尾丸一郎、オレノグラフィティ、橘輝、鷺沼恵美子、浅野康之、近藤茶、峰ゆとり、有田杏子、椙山聡美、メガマスミ、木村さそり / 玉城裕規、鳥越裕貴、谷山知宏、堂島孝平
演奏:piggy(Guitar、ex.pocketlife)、奥泰正(Bass、THE WELL WELLS)、辰巳裕二郎(Drums、花団)、椙山聡美、池田海人、石川湖太朗、長田典之、ちゃこ、中島ボイル、前川孟論、矢尻真温
2016年7月16日(土)~24日(日)/東京・サンシャイン劇場
2016年7月28日(木)~31日(日)/大阪・ナレッジシアター