2017.9.19

不思議な体験。森山直太朗ファンも、演劇ファンも必見。新しいライブのカタチ!舞台『あの城』観劇レビュー


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森山直太朗劇場公演『あの城』
森山直太朗劇場公演『あの城』森山直太朗 写真:杉能信介
 

不思議な体験。森山直太朗ファンも、演劇ファンも必見の新しいライブのカタチ! 舞台『あの城』観劇レビュー

 
森山直太朗劇場公演『あの城』を本多劇場で観劇しました。

これはライブなのか? 演劇なのか?

直太朗さんのライブの合間に、物語が進行していく、という形をとっているのだけど、ライブと演劇が融合して、今まで体験したことのない時間だった。

 

これライブだっけ? 演劇だっけ?

物語に登場するキャストは、皆本真帆さん、富岡晃一郎さん、町田マリーさん、黒田大輔さんという……なんとも個性派名優揃い。演劇ファンとしては、このキャストを見ただけでも、「何コレ見なきゃなヤツじゃないですか……!」と、涎を流す人も多いはず。

舞台上で音楽を担当するのは、森山直太朗15周年記念ツアーのバンドメンバーも務めたというミュージシャンの河野圭(piano)、西海孝(Guitar)、朝倉真司(Percussion)、須原杏(Violin)、林田順平(Cello)。特に西海さんと朝倉さんに関しては、俳優陣と同じくらい重要な役柄としてストーリーにも関わってお芝居をしていて、しかも佇まいがとても素敵でした。

一方、各俳優陣もそれぞれ歌う(?)見せ場があり、これもたまらなく面白くって……あれ、これ、森山直太朗さんのライブに来てるんだっけ?それとも演劇なんだっけ?……一言では全く形容できない、不思議な体験でした。

森山直太朗劇場公演『あの城』 左から:西海孝、森山直太朗、皆本麻帆、朝倉真司、富岡晃一郎、黒田大輔、町田マリー 写真:杉能信介
森山直太朗劇場公演『あの城』左から:西海孝、森山直太朗、皆本麻帆、朝倉真司、富岡晃一郎、黒田大輔、町田マリー 写真:杉能信介

森山直太朗さんの、とある楽曲から始まるのですが(ちなみに、これはわたしが大学のときに毎日聞いていた大好きな曲だったので、この時点で胸アツでした)、歌い終わると、そこはいつの時代なのだか、どこか遠い国のお話に。敵国に侵略され、「あの城」から逃げてきた幼い王子とその周りの人々という設定の中、物語がどんどん進行していきます。

ファンタジーなようで、今の時代を考えずにはいられないシリアスさもあり、その上ぶっとんだ展開やシュールな台詞がちりばめられていて、俳優陣の掛け合いにお腹を抱えて笑ったり、しんみりしたり、気持ちを一所に置かせてくれません。

森山直太朗劇場公演『あの城』 左から:富岡晃一郎、森山直太朗、朝倉真司、町田マリー、黒田大輔 写真:杉能信介
森山直太朗劇場公演『あの城』左から:富岡晃一郎、森山直太朗、朝倉真司、町田マリー、黒田大輔 写真:杉能信介

物語の合間で歌われる直太朗さんの歌を、最初は、「あ、あの歌がきた~!」とホクホクしながら聞いていたのですが、そう思っている間は、まだ「ライブ」&「演劇」として観ていたのだと思います。

でも、物語が進行するにつれて、だんだん歌がいつもと違って聞こえてくるんです。
目の前で繰り広げられる演劇を体感するなかで感じる手触りというものがあって、それは普段自分が日常生きている中で感じる漠然とした不安感に気づいたり、大事な人のことを思い出したり、何か個人的にリンクするものが生まれるわけなのですが、その演劇体験の中で直太朗さんの歌を聞いていると、普段の直太朗さんの歌、御徒町さんの歌詞から想像するものとはまた違う、いつもと違う角度から、歌と繋がる感覚。歌が一歩、想定していなかった先、へ進む、という初めての体験をしました。

物語の為に挿入された歌があるミュージカルや音楽劇、というのでもなく、単に「ライブ」with「演劇」でもなく、“森山直太朗の歌”という強い文学とも言える世界観と、同じく世界観を持つ“森山直太朗の演劇”を同時に味わいながらも、それが掛け合わさった中で、また新しく《歌を発見する》、というこの体験は、どういうジャンルでも語れません。

森山直太朗劇場公演『あの城』 左から:西海孝、河野圭、森山直太朗、須原杏、林田順平、朝倉真司 写真:杉能信介
森山直太朗劇場公演『あの城』左から:西海孝、河野圭、森山直太朗、須原杏、林田順平、朝倉真司 写真:杉能信介

でも、魅力を伝えたいので、頑張って例えてみます。そうですね……例えばそれは、カレー屋もパン屋も驚くカレーパンのような……いや、違うな。カレー屋もトンカツ屋も、舌をまくカツカレーのような……いや、違うな……カレー屋もうどん屋も嫉妬するカレーうどんのような…………すみません、この新体験をうまく例えたいのですが、全くうまい例えが見つかりません。あと、カレーのことばっかり言いましたが、カレーは関係ありません。わたしが今食べたいだけです。

これは、体感してみないと、きっと分からないと思う。森山直太朗が好きだ、でもまだライブにいったことがない、という人も、新体験をしたい!という演劇ファンも、是非とも観に行ってみて欲しい。
そして、わたしにうまい例えを教えてください。

 
このレビューを書いたのは

藤原佳奈
脚本家/演出家/俳優 mizhen主宰。ラジオが友達。【mizhenブログ

 

 

 

公演情報

森山直太朗劇場公演『あの城』

【作・演出】御徒町凧
【詞曲】森山直太朗、御徒町凧
【音楽監督】河野圭
【出演】森山直太朗、皆本麻帆、富岡晃一郎、町田マリー、黒田大輔
【演奏】河野圭(Piano)、西海孝(Guitar)、朝倉真司(Percussion)、須原杏(Violin)、林田順平(Cello)

2017年9月14日(木)~10月1日(日)/東京・本多劇場

公式サイト
森山直太朗劇場公演『あの城』

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