KAAT×新ロイヤル大衆舎 vol.2『花と龍』が2月8日(土)にKAAT神奈川芸術劇場<ホール>で開幕した。
2021年春、劇場1階アトリウムの特設劇場で『王将』-三部作-を上演し、大きな話題を呼んだKAAT×新ロイヤル大衆舎。
第2回となる今回は劇団新派の座付き作家であり、歌舞伎からミュージカルまで幅広い作品を手掛ける齋藤雅文が脚本を手掛け、長塚圭史が演出、自身のバンド活動でも注目を集める山内圭哉が音楽を担当する。
原作は芥川賞受賞作家・火野葦平が自身の両親をモデルに描いた躍動感あふれる長編小説。1952年から1953年にかけて読売新聞で連載され、現在まで絶大な人気を誇り幾度も映画化された作品だ。
舞台は明治時代の終わり、北九州若松の地。玉井金五郎という男とマンという女が出合い、信念に沿って、逞しく、麗しく生き抜く様、そして二人を取り巻く様々な人物との人間模様をスリリングに描く。
出演は新ロイヤル大衆舎の福田転球、山内圭哉、長塚圭史、大堀こういちの4人に加え、安藤玉恵、松田凌、村岡希美、稲荷卓央、北村優衣などが出演する。
本作が2月8日(土)にKAAT神奈川芸術劇場<ホール>で開幕した。
KAAT×新ロイヤル大衆舎 vol.2『花と龍』撮影・宮川舞子
明治時代の終わり、「黒いダイヤ」とまで呼ばれる石炭産業で活況に沸く北九州の若松港。港から船へ石炭を積み込み、積み下ろす荷役労働者「ゴンゾ」を生業とする男・玉井金五郎と、女・マン。惹かれ合い夫婦となった2人は、大いなる夢を胸に日々命懸けで働く。金五郎は腕と度胸、正義感で港の抗争を切り抜けゴンゾを束ねていき、マンの器量と愛の深さがそれを支えていた。しかし、のし上がっていく者の陰には必ず、それを妬む者がいるのであった…。さらに、金五郎の前に、壷振りのお京という一人の女が現れる。
欲望と希望渦巻く北九州と、そこから飛び立つ夢を抱く男と女の、たぎる生命力の物語。
長塚圭史(演出・出演)
4年ぶりのKAAT神奈川芸術劇場と新ロイヤル大衆舎のコラボレーションがいよいよ幕を開けました。今回はとにかく劇場内がかなり特別なことになっていますので、この楽しさ、美味しさ、賑わいを体験しに来ていただきたいです。そしてもちろん日本の演劇を明るく照らそうと立ち上がった新ロイヤル大衆舎らしく、今回もお客様のイメージを最大活用して世界を立ち上げていきます。『花と龍』は新しい時代がいよいよ幕を開けようという明治後期の北九州が舞台。猛スピードで新しい価値観が押し寄せる現代と重なります。理不尽な世界の中で美しく生きようと足掻く金五郎とマンの荒々しくも清らかな奮闘を是非劇場でご覧頂けたら嬉しいです。いや、それにしても舞台上の屋台が楽しいですからとにかく劇場へ来てみてください!
福田転球(出演)
初日終わって疲れました。ただ、お客さんの拍手と楽しんでくれているんじゃないかな、というのが伝わってきまして、やれてよかったなと。そして、みんないろんな役をこなしておりますので、苦労も伝わっているんじゃないかと思います。まだまだ公演は続きますが、ぜひともこの劇場に来て体感していただきたいです。
素晴らしいですから、屋台のお店の人たちも本当に頑張ってくれていますから、ぜひともKAAT神奈川芸術劇場にいらしてください。頼みます!
僕も頑張りますので、皆さんも来てね。ありがとう!
安藤玉恵(出演)
『花と龍』の幕が開きました。長塚さん演出のもと、あたたかい稽古場でみんなで作り上げてきた舞台なんだと改めて思います。お客様の前で言ってみると、齋藤先生が書かれたセリフの一言一言に『花と龍』という刻印が刻まれてるかのような錯覚になりました。山内さん作曲の音楽も心地よいです。そして、食べたり飲んだり出来る屋台もあります。芝居小屋体験をしにいらしてくださいね。転球さん演じる金五郎を追いかけて、20ステージ一生懸命やろうと思います。
松田凌(出演)
舞台『花と龍』遂に開幕いたしまして、稽古期間からなんて演劇に愛がある場所なんだろうと僕自身思っていました。そんな新ロイヤル大衆舎のみなさま、そしてKAAT神奈川芸術劇場さんの下、賑わいが各都市に訪れると思います。こんな祭りのような本作、見逃すとみなさま損をしてしまうと個人的に思っています。ぜひともこの劇場に明るい希望を探しに来てください。その答えがきっと舞台にあるはずです。よろしくお願いします。
KAAT×新ロイヤル大衆舎 vol.2『花と龍』撮影・宮川舞子
KAAT×新ロイヤル大衆舎 vol.2『花と龍』撮影・宮川舞子
KAAT×新ロイヤル大衆舎 vol.2『花と龍』撮影・宮川舞子
公式サイトはこちら。
https://www.kaat.jp/d/hanatoryu
(文:エントレ編集部)
KAAT×新ロイヤル大衆舎 vol.2 『花と龍』
【原作】火野葦平 【脚本】齋藤雅文 【演出】長塚圭史 【音楽】山内圭哉
【出演】福田転球 安藤玉恵
松田凌 村岡希美 稲荷卓央 北村優衣
山内圭哉 長塚圭史 大堀こういち ほか
【横浜公園】2025年2月8日(土)~2025年2月22日(土)/KAAT神奈川芸術劇場<ホール>
【富山公演】2025年3月1日(土)、2日(日)/オーバード・ホール 中ホール
【兵庫公演】2025年3月8日(土)、9日(日)/兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【福岡公演】2025年3月15日(土)、16日(日)/J:COM北九州芸術劇場 中劇場