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十戒をモチーフにした十篇の物語を描くデカローグがついに完結 舞台『デカローグ7~10』新国立劇場小劇場で開幕/7月15日(月・祝)まで

『デカローグ8』(右から)高田聖子、岡本 玲 撮影:宮川舞子

舞台『デカローグ7~10』が、6月22日(土)に新国立劇場 小劇場で開幕した。

 
『デカローグ』は、「トリコロール」三部作、『ふたりのベロニカ』で知られる、ポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキが発表した作品。旧約聖書の十戒をモチーフに 1980年代のポーランド、ワルシャワのとある団地に住む人々を描いた十篇の連作集だ。人間を裁き断罪するのではなく、人間を不完全な存在として認め、その迷いや弱さを含めて向き合うことが描かれたこの作品は、人への根源的な肯定と愛の眼差しで溢れている。
十篇の物語は、オムニバス形式のそれぞれが独立した1時間前後の作品。別々の作品でありながら、緩やかにリンクし、実はひそかなつながりを持っているというのも見どころの一つだ。


『デカローグ7』奥 左から)吉田美月喜、津田真澄 (手前 中央)三井絢月 撮影:宮川舞子

上演台本は『私の一ケ月』(2022年)の作家、須貝英が担当。演出は新国立劇場演劇芸術監督の小川絵梨子と、『エンジェルス・イン・アメリカ』二部作(2023年)の演出を手掛けた上村聡史の二人が手がける。
そして、全篇に登場する、登場人物たちを見守る”天使“と呼ばれる存在。物語ごとに全く違う職業の人間になり、各エピソードの主人公の選択や岐路には関与せず、ただ見守るという難役を、小川、上村両名が信頼を寄せる、亀田佳明が演じる。

 
全10話を大きく3つのブロックに分け、4~5月は『デカローグ1~4』を、5~6月は『デカローグ5~6』を上演してきた。
今回開幕したのは、上村聡史が演出を手掛ける「ある告白に関する物語」「ある過去に関する物語」と、小川絵梨子が演出を手掛ける「ある孤独に関する物語」「ある希望に関する物語」の4つ。これら約1時間ずつの作品を交互上演される。


『デカローグ9』(左から)伊達 暁、万里紗 撮影:宮川舞子


『デカローグ10』(右から)竪山隼太、石母田史朗 撮影:宮川舞子

詳細は公式サイトで。
https://www.nntt.jac.go.jp/play/dekalog-de/

(文:エントレ編集部)

『デカローグ 7〜10』

【公演期間】2024年6月22日(土)~7月15日(月・祝)
【会場】新国立劇場 小劇場

【原作】クシシュトフ・キェシロフスキ、クシシュトフ・ピェシェヴィチ
【翻訳】久山宏一  【上演台本】須貝 英  【演出】小川絵梨子/上村聡史

デカローグ7 「ある告白に関する物語」
演出:上村聡史
出演:吉田美月喜 章平 津田真澄
大滝 寛 田中穂先 堀元宗一朗 笹野美由紀 伊海実紗 安田世理・三井絢月(交互出演)
亀田佳明

デカローグ8 「ある過去に関する物語」
演出:上村聡史
出演:高田聖子 岡本 玲 大滝 寛
田中穂先 章平 堀元宗一朗 笹野美由紀 伊海実紗
亀田佳明

デカローグ9 「ある孤独に関する物語」
演出:小川絵梨子
出演:伊達 暁 万里紗 宮崎秋人
笠井日向 鈴木将一朗 松本 亮 石母田史朗
亀田佳明

デカローグ10 「ある希望に関する物語」
演出:小川絵梨子
出演:竪山隼太 石母田史朗
鈴木将一朗 松本 亮 伊達 暁 宮崎秋人 笠井日向 万里紗
亀田佳明

公式サイト
https://www.nntt.jac.go.jp/play/dekalog-c/

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