本作は、「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」「百鬼夜行シリーズ」や「巷説百物語シリーズ」など、数々の作品を生み出してきた作家・京極夏彦の作品を原作にした舞台。
今回上演される『死ねばいいのに』は、人間の内面を炙り出す描写に重点が置かれた、京極作品の中でも異色の作品だ。
小説家、妖怪研究家、グラフィックデザイナー、アートディレクターなど、多岐に渡る経歴を持つ京極夏彦の作品を、京極夏彦文壇デビュー30周年記念の一環として上演する。
脚本・演出は、2023年7月に座・高円寺の芸術監督に就任し、劇団のみならず外部での演出も数多く手がけるシライケイタ。
主人公・渡来健也を演じるのは、40歳を機に、「荒木宏文」改め「新木宏典(あらきひろふみ)」として活躍している新木宏典。本格的なセリフ芝居へ初挑戦する。
主人公と対峙する六人は、津村知与支、宮﨑香蓮、伊藤公一、阿岐之将一、魏涼子と福本伸一らが演じる。
【新木宏典】
いよいよ幕が上がるのかと思うと、とても楽しみであり、また、怖くもあり、なんだか不思議で複雑な心地良い気持ちです。
原作を読んだ時は静かで暗い夜の海のようなイメージでした。
稽古を進めていく中で、感情の変化が大きく、とてもリズミカルな…、風の強い日の夜の海に、今は感じるようになりました。
これは舞台というエンターテイメントで見せる上で生まれた世界に思います。
原作をご覧になった方にも楽しんで頂けるよう、舞台を通して原作にも興味を持って頂ける舞台版の『死ねばいいのに』を精一杯お届けする所存です。
【シライケイタ】
いよいよ開幕です。
救いようのないタイトルの作品ですが、稽古場はとても明るく、楽しい現場でした。
それは、「死ねばいいのに」というキーワードと背中合わせにある「精一杯生きなさいよ」というメッセージを、全てのキャストとスタッフが必死に体現しようとしていたからだと思います。
そう、辛いことも多いけど、きっと楽しいものだと思うんです、生きるって。
観ていただいた方にそう思って頂きたくて、精一杯作りました。
舞台上で必死に生きる俳優達を、どうぞ目撃して下さい。
お待ちしています!!
STORY
死んだ女のことを教えてくれないかー
三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。彼女と関係のある6人の人物の前に、渡来健也と名乗る無礼な男が突然現れる。
健也との交わらない会話に、苛立ちや焦燥を顕にする6人だったが、彼の言葉にハッとさせられる。
問いかけられた言葉により暴かれる嘘、さらけ出される業、浮かび上がる剥き出しの真実…。
渡来健也との対話の先にある「死ねばいいのに」という言葉が導く結末とはー。
公演は1月28日(日)まで、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演される。
詳細は公式サイトにて。
http://stage-shinebaiinoni.jp
(文:エントレ編集部)
舞台『死ねばいいのに』
【原作】京極夏彦『死ねばいいのに』(講談社文庫)
【脚本・演出】シライケイタ(劇団温泉ドラゴン)
【出演】新木宏典
津村知与支 宮﨑香蓮 伊藤公一 阿岐之将一 魏涼子 福本伸一
2024年1月20日(土)〜28日(日)/東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
公式サイト
http://stage-shinebaiinoni.jp
<公式X>
https://twitter.com/stshinebaiinoni
<公式Youtube>
https://www.youtube.com/channel/UCuse44R7X8v5d0YqLd2-z3w