オフィスリコプロダクション株式会社による舞台『新約 東海道四谷怪談』が4月19日(水)から東京・シアター風姿花伝で上演される。
オフィスリコプロダクション株式会社では、2021年から俳優・演出家の銀ゲンタ演出で清水邦夫作『僕らが非情の大河をくだる時』カレル・チャペック作、阿部賢一翻訳『白い病』W・シェイクスピア作、河合祥一郎翻訳『ロミオとジュリエット』などの戯曲を積極的に上演してきた。
6回目の本公演となる今作『新約 東海道四谷怪談』は、鶴屋南北原作の『東海道四谷怪談』を俳優・白倉裕二氏が新しく脚色して演出をする舞台。『東海道四谷怪談』の持つ人間の愚かさを皆様に楽しんで頂けるように、脚色でも白倉裕二が心血を注いで戯曲を立ち上げている。
出演にはお岩役に範田紗々、お袖役に岩井七世、直助役に武井雷俊と豪華なキャストが名を連ねた。民谷伊右衛門役には演出の白倉裕二自らが挑戦する。その他にも20代前半から50代までの幅広い層の力強い役者たちが出演し、キャスト総勢22名の大所帯で、会場であるシアター風姿花伝のステージを縦横無尽に駆け回る。大迫力の殺陣とコミカルな笑い、見所の詰まった公演を目指す。
鶴屋南北により描かれた、忠臣蔵から派生した日本の怪談話。
民谷伊右衛門(白倉裕二)は、妻であるお岩(範田紗々)の父、四谷左門に不行状を出され、事実上離縁をされてしまう。伊右衛門は左門にお岩との復縁を迫るが、過去の悪事(公金横領)を指摘され、腹を立てた伊右衛門は辻斬りの仕業に見せかけ左門を殺害。同じ場所で、お岩の妹・お袖(岩井七世)に横恋慕していた薬売り・直助(武井雷俊)は、お袖の夫・佐藤与茂七(実は入れ替った別人)を殺害していた。ちょうどそこへお岩とお袖がやってきて、左門と与茂七の死体を見つける。嘆く2人に伊右衛門と直助は仇を討ってやると言いくるめ、伊右衛門とお岩は復縁、直助をお袖は同居を始めた。
お岩に子ができ、産後の肥立ちが良くないことから、伊右衛門はしだいにお岩を疎ましく思うようになる。その時、裕福な伊藤喜兵衛の孫、お梅から好意を寄せられ、伊右衛門はお梅と結婚するためにお岩の殺害を企てる。薬と騙され毒を飲んだお岩は顔がただれ、全ては伊右衛門の計略と知り錯乱。ついには死んでしまう。伊右衛門を呪ったお岩が亡霊となり、復讐をする・・・
また同時期に、殺されたはずの与茂七が生きており、直助たちと対峙する・・・
はじめまして。「新約 東海道四谷怪談」演出・脚色の白倉裕二と申します。鶴屋南北氏の「東海道四谷怪談」、「忠臣蔵」をベースに、この二つの物語を知らない方々へもエンタメ要素を取り入れたわかりやすい形でお送りできればと思っております。
「歌舞伎」の様式と発想の自由さ、物語を追求する面白さを、小劇場ならではの軽やかさで創作致したい所存です。時代劇や怪談というものが中々世に出回りにくい時勢ではございますが、『悲恋』という不変のテーマと、『呪い』という日本独自の感覚を、スピード感と大胆さで表現しながら、お客様にこの作品をお届けし、皆様に楽しんでいただけるよう、努めて参ります。
「新約 東海道四谷怪談」のことをお心に留めていただけたら幸いです。
本作は4月19日(水)から東京・シアター風姿花伝で上演される。
詳細は公式サイトで。
(文:エントレ編集部)
オフィスリコプロダクション株式会社『新約 東海道四谷怪談』
【原作】鶴屋南北
【演出・脚色】白倉裕二
【出演】範田紗々、岩井七世、武井雷俊、白倉裕二、他
2023年4月19日(水)~4月23日(日)/東京・シアター風姿花伝
公式サイト
https://officeriko.wixsite.com/yotsuyakaidan