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三宅健、松井玲奈、寺西拓人ら 新たな挑戦に意欲 劇団☆新感線『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』製作発表レポート

劇団☆新感線『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』製作発表より 撮影:田中亜紀

 

劇団☆新感線43周年興行・春公演『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』の製作発表が行われ、出演の三宅健、松井玲奈、寺西拓人らが登壇した。

 
劇団☆新感線『港町純情オセロ』は、シェイクスピアの『オセロー』を青木豪が翻案し、橋本じゅん、石原さとみ、田中哲司らの出演で2011年に上演。戦前・戦中の関西らしき場所にある港町を舞台に、混沌とした時代に生きるチンピラヤクザたちの人情悲喜劇は多くの観客の心を揺さぶり、大きな話題となった。

そして2023年、本作が『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』として12年ぶりに甦る。
オセロを演じるのは三宅健。オセロの美しい妻・モナ役は松井玲奈、知らず知らずのうちにオセロを追い詰める悪計に加担する事になるオセロの部下・汐見丈は寺西拓人が演じるほか、劇団員の粟根まこと、高田聖子が出演する。

 
本作の製作発表会見が行われ、演出のいのうえひでのり、作の青木豪、出演の三宅健、松井玲奈、粟根まこと、寺西拓人、高田聖子が登壇した。

 

いのうえひでのり 撮影:田中亜紀

まず、演出のいのうえひでのりが本企画について聞かれ、
『今回久しぶりにシェイクスピアをやることになったのは、このコロナ禍になってからの2年半、どちらかというと歌って踊って明るく楽しいものを意識的にやろうと心がけてきたんですが、せりふ劇らしいものをやろうということで「オセロー」を元にした『ミナト町純情オセロ』をやることになりました。久しぶりにがっつりせりふ中心の芝居をやるということで気合が入っています。』と意気込んだ。
また、稽古の様子について聞かれ『手応えとしてはいけると思います。予定通り進めば面白くなる。』と自信をのぞかせていた。

 

青木豪 撮影:田中亜紀

再び本作が上演されることについて、作の青木豪は『いのうえさんから12年ぶりにミナト町純情オセロを再演したいといわれました。キャストを伺ったら橋本じゅんさんがオセロだったのが三宅健さんになる、田中哲司さんがイアーゴにあたる役を演じていたところが高田聖子さんになる。「あ、再演というよりは書き換えだな」と思いました。』とコメント。
また、『いのうえさんの「役者をとにかく見せたい」という思いが伝わってきましたので、僕としては役者さんが生き生きと輝けるように細かく書きなおしたつもりです。』と新たに生まれ変わる本作への思いを語った。

 

三宅健 撮影:田中亜紀

主演のオセロを演じる三宅健は『新感線からお話を頂いてとても嬉しかったです。新感線は初めて、シェイクスピア作品も初めて、関西弁をしゃべるのも初めてですし、ハーフ役も初めてです。とにかく初めて尽くしの作品なのですごく楽しみにしています。』と本作への期待を語った。
オセロ役を演じることについては『初演は橋本じゅんさんがオセロ役だったので、僕で務まるのかなと正直思いましたけれども、いのうえさんにお伺いしたら「全く別物になるから大丈夫!心配しなくていい!」と言われました。心強い言葉を頂けたのでいのうえさんに全てを預けて頑張ろうと思います。』と話していた。

 

松井玲奈 撮影:田中亜紀

オセロの妻、モナを演じる松井玲奈は『私は劇団☆新感線の「シレンとラギ」を初めて観て本当に面白いと思って、いつか劇団☆新感線に出ることが目標の一つでした。今回夢がひとつ叶うわけですけど、与えられた役を全うしてモナという素敵な役として生きていけたらいいなと思っています。
私も関西弁に慣れていなくて四苦八苦していますが、本番にはばっちりミナト町の空気を感じていただけるように頑張りたいと思います。』と意気込んだ。
初参加となる劇団☆新感線のイメージを聞かれ『エンタメを凝縮したようなイメージ。見せ方が華やかで拍手をしたくなりますね。今回の作品にもそういう場面がいくつかあると思うのでとっても楽しみです!』とこれからの稽古への期待を語った。

 

粟根まこと 撮影:田中亜紀

前回を同じ役・三ノ宮を演じる劇団員の粟根まことは『脚本が書き換えられて新鮮なんですが、私は12年前と同じ役ですし、せりふもほとんど変わっておりません。同じことを喋りますがなるべく新鮮に取り組みたいと思います。
新感線初めての方、関西弁が初めての方ばかりですが、劇団員ががっちりとフォローしますので身を委ねてください。』と心強くコメント。

 

寺西拓人 撮影:田中亜紀

オセロの部下・汐見丈を演じる寺西拓人は『本当に緊張しております。いつか参加したいと思っていた劇団☆新感線の稽古場で、“生”いのうえさんや、“生”劇団員さんを見て緊張しています。先輩である三宅君と初めてお会いして緊張して・・・。みなさん、優しくしてください。』と控えめにコメント。会場の笑いを誘っていた。
また『元々資料映像を見ていた時に違う役だと思っていて・・・、こっちか!と思って。それに対応しているところです。胡散臭さというか、クスっと笑っていただけるようなお芝居ができたらいいなと思っています。』と意気込みを話した。

 

高田聖子 撮影:田中亜紀

そして、原作のイアーゴにあたる沙鷗アイ子を演じる劇団員の高田聖子は『私は以前「オセロ」という作品に参加したことがあるんですけれど、その時はイアーゴの妻のエミリアをやってたんです。イアーゴを横目で見ながら「大変そうだな」とか「なんでそんなに嫉妬に狂うのかな」と思いながら見てましたけどまさか自分がイアーゴをやる時が来るとは夢にも思いませんでした。
先日みなさんと本読み稽古があって初めてみなさんの声を聞いて、すごく魅力的でフレッシュな声を聞いて、「ああ、嫉妬できるな」と思いました。みなさんのフレッシュさとキラキラを糧に、嫉妬の炎を燃やして追い詰めていきたいと思います。』と難役に挑む意欲について語った。
また『関西弁のことは聞いてください。』と優しく話していた。

沙鷗アイ子のビジュアルについて、いのうえは『イアーゴでもあり、極妻のイメージも持って作ろうと思っています。そういうシーンもありますから。せりふ劇とは言ってますが、新感線なので見せ場は決めるみたいなところもあります。』と熱く語っていた。青木も『僕自身、嫉妬心が人一倍強いので、僕の嫉妬の全てをアイ子に託しています。』と笑顔で語ると『青木さんだと思ってやればいいですね!』とすかさず返していた。

 

公演ビジュアル

脚本を読んだ感想について聞かれて三宅は『悲劇なのに喜劇でもある。だからこその物悲しさが生まれてくるような気がします。初めてシェイクスピア作品に触れる人たちもすんなり入っていけるんじゃないかなと思います。』とコメント。これを受けて高田も『強すぎる愛情とか、強すぎる嫉妬とかって笑える。本人たちは大真面目だけど側から見ると馬鹿馬鹿しいというか。そういうところが面白いなと思いました。』と同意していた。

夫婦役を演じる三宅と松井はお互いの印象を聞かれ、松井は『三宅さんは目がキラキラされていて吸い込まれちゃいそう。純真さがある役なのでぴったり。モナが惹かれる気持ちもわかるなと思いながら稽古しています。』と話すと、三宅は『愛し合っている役なので距離が近いシーンがたくさんあるんですけど、すごく肌がキレイです。僕見ちゃうんですよ、女性の肌の質感を。どうやってお手入れしてるのかなって思うぐらいつるつるですね。』とべた褒め。『震えました、稽古場にすっぴんで行けないなと思って。』と松井が答え、会場が笑いで包まれていた。
この夫婦の演出についていのうえは『両方ともピュアの塊、純愛の塊でそれで暴走していくという役なので、そこはキッチリとやりたい』と思いを語った。

最後に三宅が『劇団☆新感線を初めて見にくる方にも、ずっと見続けている方にも楽しんでもらえるように日々稽古を精進して行きたいと思います。是非お越しください!』とアピールし、会見を締めくくった。

 
東京公演のチケットは1月29日(日)から一般発売、
大阪公演のチケットは2月26日(日)から一般発売される。

詳細は公式サイトで。
http://www.vi-shinkansen.co.jp/othello2023/

 
(撮影:田中亜紀、文:エントレ編集部)
 

公演情報

2023年劇団☆新感線43周年興行・春公演
Shinkansen faces Shakespeare『ミナト町純情オセロ~月がとっても慕情篇~』

【原作】ウィリアム・シェイクスピア(松岡和子翻訳版「オセロー」ちくま文庫より)
【作】青木 豪
【演出】いのうえひでのり
【出演】三宅 健/松井玲奈 粟根まこと 寺西拓人/高田聖子 他

【東京公演】 2023年3月10日(金)〜3月28日(火)/東京・東京建物Brillia HALL
【大阪公演】 2023年4月13日(木)〜5月1日(月)/大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

 
公式サイト
http://www.vi-shinkansen.co.jp/othello2023/

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