演劇ユニット黒虹サンゴによる舞台『優しさ、その先、或いは手前』が12月1日からコフレリオ新宿シアターで上演される。
黒虹サンゴは脚本家・演出家の中堂大嘉がプロデュースする演劇ユニット。
「社会に馴染めず生きづらい人間に木漏れ日を射します、シュールな笑いを添えて。」をテーマに舞台公演や、映像演劇を制作してきた。
今回上演される『優しさ、その先、或いは手前』は、黒虹サンゴとしては5年ぶりの本公演。不確かなコミュニティに存在する「優しい嘘」と「距離感」を描いた会話劇になるという。
出演は橘花梨、堤千穂、小池首領、蓮井佑麻など。
作・演出は中堂大嘉が手がける。
https://www.youtube.com/watch?v=9q7g5hQrpHc
とあるお正月、幸せな家族の姿があった。
豪華な食事に喜ぶ娘、妊娠した嫁を連れて帰省する息子、忙しく振る舞いながらも嬉しそうに準備をする母。
幸せな時間はあっという間に過ぎていき、子供達は席を立つ。
二度の離婚を経験し、女手一つで育てた息子が自立して以来、一人寂しく生きている母。
寂しさを紛らわせる為に、母は人材レンタル会社を利用して「理想の家族」をレンタルしていた。
何度もレンタル家族を繰り返す中で、母は生き別れた娘への思いを募らせ探偵に調査を依頼してしまう。
母のことを心配する息子の仕送りは次第に増えていった。
そんな中、息子が嫁と帰省する。息子にこれ以上レンタル家族や探偵に頼るようなら仕送りは出来ないと告げられる母。
時間がないことを悟った母は、探偵に調査を急ぐよう連絡するが進捗は芳しくない。
調査が進まず心の拠り所を探す母は、再び家族をレンタルしてしまう。
しかし、人材レンタル会社の手違いにより娘役と二人だけの時間を過ごすことになる。
あくまで仮初の距離感の中、母と娘は互いに安らぎを感じていく。
これは人間が演じる「距離感」を描いた「優しい嘘」の物語
家族の話を書きたいなと思いました。
僕自身、昨年子供が生まれ、親や親戚の所に子供を見せに行き、奥さんと子供と生活していく中で「家族という者の血の繋がりや絆」と「普遍的な存在であり変容的な空間」がとても面白いなぁと感じました。
他人同士の血が混ざり、新しい命が生まれ、新しい「家族」ができる。
当たり前のことなのですが、すごく新鮮でした。
書き始めたきっかけはそんなとこで。
今回は人材レンタル会社を通した
「家族の話」
今まで人材レンタル会社を利用して接していた「娘役」が「本当の娘」だと知った時、母親はどう接するのか?
最初に浮かんだシーンであり自分自身が1番見てみたいと思ったシーン。
一体どうなるんでしょう楽しみです。
またこの家族を通して不妊治療をしている兄夫婦や、娘に惚れてしまう探偵など悩みを抱えた愉快な登場人物達がシーンを盛り上げてくれています。
…5年振りとなる本公演…
滑稽で優しいお話です
本作は12月1日(木)からコフレリオ新宿シアターで上演される。
詳細は公式サイトで。
https://yasashisa-sonosaki-9624.amebaownd.com/
(文:エントレ編集部)
演劇ユニット黒虹サンゴ『優しさ、その先、或いは手前』
【作・演出】
中堂大嘉(黒虹サンゴ)
【出演】
娘:橘花梨 母:堤千穂 父:小池首領 兄:蓮井佑麻 兄の嫁:藤麻理亜 娘の友人:江益凛
兄の浮気相手:荒川琴 レンタル会社社員:田邉将輝 探偵:やまぎしゆうや 探偵の探偵:かわわ
2022年12月1日(木)~12月5日(月)/東京・コフレリオ新宿シアター
公式サイト
https://yasashisa-sonosaki-9624.amebaownd.com/
チケット
https://www.quartet-online.net/ticket/yasashisa_sonosaki