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室龍太が気持ちいい程ツッコミまくる!『コムサdeMANZAI!』観劇レビュー

『コムサ de MANZAI!』室龍太が気持ちいい程ツッコミまくる!『コムサdeMANZAI!』観劇レビュー

本作はコムサシリーズとして知られる2019年に上演された「どれミゼラブル!」、2021年の「コムサdeマンボ!」に続く作品。今回でシリーズ完結編となり、バラエティ番組の放送作家・コムサ真二(室龍太)が漫才コンビの座付作家として活動する一面を描いた物語となります。

室龍太がツッコミまくる

『コムサ de MANZAI!』

見どころはやはり室さんのツッコミ。持ち前の明るさとよく通る声で気持ちいいほどにツッコミまくります。心の中で思わず”ナイスツッコミ!”と言いたくなるほど。親しみやすいキャラクターと聞くだけで元気になるような関西弁。加えて室さんの魅力の一つの”気持ちが声に乗った芝居”。今回の作品でも感じました。個人的には「ボケに説明させたらあかん、かわいそうや」という台詞が台本ながらも、室さんの笑いに対する愛が伝わってくるように感じた場面でした。

脚本・演出には品川ヒロシ氏が起用されしっかり創りこまれた漫才シーンもあり。劇中の台詞に芸人や有名人の名前が多く出てくるのも”ならでは”の演出ではないでしょうか。舞台裏の日常を切り取ったようなやり取りと表舞台の漫才シーンに注目です。


『コムサ de MANZAI!』

コムサはピンチヒッターとして漫才のツッコミをやるかもしれないという窮地に立たされますが、今回その漫才の相方になるのが芸人の進役を演じるあべこうじさん。飾らない台詞回しと変わり身が早いテンポの良さが魅力で、真面目な顔で小ボケをかます感じが癖になります。個人的には眉毛を上げたおどけた顔にクスッときてしまいました。

他にも、ヒロインにはローカル局の女子アナ役(八代真紀役)の大島麻衣さん、コムサを何かと翻弄する”ヤバイ”しか言わない若者(森飛雄馬役)を松井勇歩さん、お調子者のプロデューサー役(越野役)に川久保拓司さん、売れないミュージカル俳優(マサチカ役)を石垣佑磨さん、大物演歌歌手( いつもひろし役)を姜暢雄さんが演じ、個性の”ありすぎる”キャラクターを芸達者な役者陣が演じます。

客席と作る空間

全編通して感じるのは”どこまで台本でどこからがアドリブなのか”ということ。役者同士がその場を楽しみながらやり取りをしている空気感があり、その空気感は恐らく日替わり。アドリブやその空気感の変化も楽しみの一つだと思います。またグッズには手形のペンライト「ペタライト」の販売もあり、カーテンコールで客席も参加できるような演出になっています。


『コムサ de MANZAI!』囲み取材

クスっと笑えて、観劇後の足取りが軽くなるような作品。
シリーズ完結編、是非観に行ってみてください!

公演の詳細はこちら。
https://www.c-manzai.jp/

(文:真来こはる

公演情報

『コムサ de MANZAI!』

【脚本・演出】品川ヒロシ(品川庄司)
【出演】室龍太 / 大島麻衣 / 松井勇歩、川久保拓司、石垣佑磨 / あべこうじ、姜暢雄

2022年9月15日(木)~21日(水)/東京・ヒューリックホール
2022年9月30日(金)~10月2日(日)/大阪・松下IMPホール
2022年10月7日(金)・8日(土)/静岡・静岡市民文化会館 中ホール

公式サイト
https://www.c-manzai.jp/

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