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市川猿之助の新たな演劇プロジェクトに尾上右近、石橋正次らが出演 猿之助と愉快な仲間たち『朗読劇 天切り松 闇がたり ~闇の花道~』9月6日から京都芸術劇場 春秋座で上演

石橋正次、市川猿之助、尾上右近市川猿之助の新たな演劇プロジェクト 猿之助と愉快な仲間たちの第一弾公演『朗読劇 天切り松 闇がたり ~闇の花道~』が9月6日(月)から京都芸術劇場 春秋座で上演される。

「天切り松 闇がたり」は、累計150万部を突破した浅田次郎による人気シリーズ。市川猿之助、尾上右近、石橋正次らの出演で朗読劇として上演する。

STORY

ある年の瀬の夜更け、しんしんと冷え込む留置場の雑居房にひとりの老人が現れた。下町の職人のような風体、昔かたぎの仁義を切って先客の留置人たちを面食らわせる。「お情けこうむりやす。十八号、村田松蔵と申しやす。ごらんの通り棺桶に片足つっこんだ老いぼれでござんすが、お見知りおき下さいまし」
警察署長も看守も一目おくこの不思議な老人は、大正昭和の帝都東京にその名を鳴らした義賊、目細の安吉一家のひとり。二ツ名は「天切り松」。
第一夜の皮切りは大正六年、真夏の東京は四谷界隈。かぞえで九歳の村田松蔵が父平蔵に 連れられて、抜弁天に住む安吉の邸宅を訪ねる。豪壮な屋敷に顔を揃える安吉とその手下、寅弥、おこん、栄治、常次郎。松蔵はその場で安吉に引き取られ一家の部屋住みとなる。
翌年、東京地検の辣腕検事おしろいこと白井検事が大親分、仕立屋銀次の放免にからんで、 銀次を慕う安吉には承服しがたい話を持ちかける。拒絶する安吉。しかし網走監獄を出て花も盛りの上野駅に降り立った銀次とそれを出迎えた安吉をある策略が待ち受けていた。
「それが俺らの稼業の、いやさ舞台の始まりだった。俺ァそのときはっきりと、大向こうから沸き上がる喝采を、この耳で聴いたんだ。」(「闇の花道」から)

ほか同刊に収録の第二夜「百万石の甍」、第三夜「白縫華魁・衣紋坂」も上演いたします。

市川猿之助
今回、猿之助と愉快な仲間たちと題して、朗読劇を行う運びとなりました。
残念ながら、コロナ禍が、もはや日常となっている今では、ただただ立ち止まるのではなく、様々な制約の中で、できる限りのことを模索し、やっていくしかありません。
ということで、第一回の公演として、朗読劇を上演いたします。題材は、浅田次郎先生の大人気シリーズ「天切り松」です。あの独特な文章のリズム、描かれる時代の雰囲気は、〈闇がたり〉とあるように、まさに言葉で紡ぎ出す音の世界にぴったりな作品であると思います。
尾上右近さん、石橋正次さんをはじめ、スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」「オグリ」で共演した素敵な仲間たちと送る、浅田次郎先生の描かれた、心温まる人情の物語。現実をしばし忘れ、せめて劇場にいるひと時、妖しくもまた、不思議な世界にお遊びいただければ、幸いでございます。

尾上右近 コメント
以前、猿之助のお兄さんがまだ10代だった私に向かって「俺の真似をするな。孤独になるぞ。」と仰ったことがありました。闘う男は敵を作ってでも闘わねばならないというような意味だったと受け止めています。そのときのお兄さんの姿と「天切り松」が、私の中ではどことなく重なる気がしております。
また、この作品に出てくる盗っ人達は、悪の中にも秩序や美学があって、野暮なことはせずに生きようとする真っ直ぐな人間達という印象です。もっとも「目細の安吉」が盗人になったのも、「さよ」が遊郭の世界に入ったのも、そうやって生きていくしかないという時代だった訳ですが。だからこそ、美学を持って生きる人達には影や哀愁があり、この作品には、とても魅力的なキャラクターが多く登場します。
今回はその中でいくつかのお役をつとめさせていただくことになりました。いずれのお役も筋の通った人間として大切につとめたいと思います。

石橋正次 コメント
登場人物が織りなす見事なまでに粋な男の心情美しく悲しい作品です。純な男の心意気が消えて行く現代に光あれ。きっと最年長の私、老骨ながら粋に演じてみたいです。猿之助さん、スーパー歌舞伎Ⅱ「新版オグリ」にて大変お世話になりました。又この度、愉快な仲間達に入れて頂き有りがたき幸せ。

朗読劇 天切り松 闇がたり ~闇の花道~

本作は9月6日(月)から京都芸術劇場 春秋座で上演される。
詳細は公式サイトで。

(文:エントレ編集部)

大学開学30周年記念・劇場20周年記念公演
猿之助と愉快な仲間たち 第一弾公演
朗読劇 天切り松 闇がたり ~闇の花道~

【原作】浅田次郎 『天切り松 闇がたり 第一巻 闇の花道』(集英社文庫刊)
【脚本・構成】青木江梨花
【演出】長部聡介

【出演】市川猿之助 尾上右近
市川弘太郎  市川段之 市川段一郎 市川郁治郎 市川翔乃亮 市川喜介市瀬秀和 石橋正高 下川真矢 穴井豪 石橋正次

2021年9月6日(月)〜8日(水)/京都芸術劇場 春秋座
2021年9月22日(水)/名古屋・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール

公式サイト
https://k-pac.org/events/691/

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