Ring-Bong(リンボン)は、文学座の俳優、山谷典子が「忘れてはならない日本が持つ歴史、私たちの中にある今も続く問題を改めて考えてみよう」という意図から戯曲を書き始め、2011年に立ち上げた演劇ユニット。
今回の『みえないランドセル』は2021年1月に上演を予定していたが、第二次緊急事態宣言により延期を余儀なくされた。
現在も第三次緊急事態宣言下ではあるが、感染症対策を行った上で5月13日(木)から こまばアゴラ劇場で上演する。
今作ではコロナ禍の2021年3月、児童虐待をテーマに描く。
作は山谷典子、演出は藤井ごうが手がける。
以下の動画は本編中のせりふを抜粋、出演者が朗読したもの。
STORY
私、いいお母さんになりたかった…
2021年3月。東京の住宅地にある小さなパン屋。パン屋の奥につながるアパートに住む高梨遥は、出産間近まで検診を受けずにコロナ禍の中で出産。
シングルマザーの遥は、赤ん坊と二人きりの生活であり、自粛期間もあったとはいえ家に閉じこもったまま出てこない。
心配した助産師の雪が、遥の家を訪問すると、10か月にもなる赤ん坊はうつぶせのまま動いていなかった。救急車を呼ぶ雪、パン屋の人々。事故か、虐待か…。
コロナの中で人と人とのつながりを絶たれる私たちが、今、できることとは…。
作:山谷典子
「ステイホーム」と言われ、2歳の子どもを公園で遊ばせることすら周りの目を気にしなければならない日々。
同時に「外遊びが減った子どもの体力低下が懸念される。」とネットニュース。
どうすりゃええねん!と空に向かって叫んだ第一次緊急事態宣言中の春でした。
在宅勤務を余儀なくされ余裕をなくした親。
不安定になった家庭内で、虐待が増加するのは当然のことかもしれないと思います。
人も社会も余裕をなくしたとき、ひずみはやはり弱者へ向かうのでしょう。
どの子どもからも屈託のない笑顔が見られるように…。
物語を紡ぎます。
公演の詳細は公式サイトで。
(文:エントレ編集部)
Ring-Bong 第9回公演
『みえないランドセル』
[作]山谷典子 [演出]藤井ごう
[出演]
寺田路恵(文学座)、水野あや、飯田邦博、山口雅義、辻輝猛、
鬼頭典子(文学座)、中山万紀(青年劇場)、堤匡孝(バイ・ザ・ウェイ)、
秋田遥香(Pカンパニー)、清水颯子、山田悠貴、高瀬あい
2021年5月13日(木) ~ 5月23日(日)/こまばアゴラ劇場
公式サイト
Ring-Bong 第9回公演『みえないランドセル』
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