選考委員 座談会
QSC3ノミネート選考会議に参加した有志メンバー達による、会議後の座談会を一挙公開!
惜しくも選外となった作品について、それぞれの想いを語ります。

 

スタッフA では、残念ながら当落線上から落ちてしまった作品や、個人的に気になる作品など、思いついたことを自由に発言出来る場にしましょう。
スタッフB 先程発表させて頂いた「ノミネート作品13本」以外ということね?
スタッフA そうです。気になる点があれば何でも。
一同 よろしくお願いします!
スタッフA Bさんが気になった作品は?
スタッフB 2作あって、ひとつはミセル製作所(ファクトリー)の『ボスの居ぬ間にホームパーティー』、それから劇団天動虫の『ワンス・アポン・ア・タイム』。両方とも好きなんですけど、私の個人的な想いが選考会議で上手く伝えられなくて。
ボスの居ぬ間にホームパーティー
ミセル製作所(ファクトリー)『ボスの居ぬ間にホームパーティー』
 
スタッフE 白熱しましたからね〜。
スタッフB 私の説得力が足りなかったんだけれども、例えば、今回のエントリー作品を1本も観ていない人がいるとして、何かオススメ作品を挙げるとしたら、やっぱりこの2本から観てもらおうとするかな。
スタッフE へぇぇ〜!
スタッフB 観てもらった後に「つまらなかった」と言われるとショックじゃない。この2本は勢いもあるし、15分間きっちり楽しませられるよう計算されていて、その安心感はあったと思う。
スタッフD 『ボスの居ぬ間に〜』はハイテンションにつられて前のめりになれる観やすさがあったし、俳優さん3人にもキャッチーなオーラがありましたよね。
スタッフB 『ワンス・アポン・ア・タイム』は女優3人の掛け合いで、今年のエントリー作品は女性同士の厳しい関係を描いたものが多かったんですけど、この3人は仲良しの幼馴染みみたいな関係で、安心して観られたというか。物語的にも童話風フィクションが楽しかった。
ワンス・アポン・ア・タイム
劇団天動虫『ワンス・アポン・ア・タイム
 
スタッフA 劇団天動虫は美人の女優さんがいましたね。
スタッフB まあね。
スタッフE そこ!?(笑)。
スタッフA でも確かに、女性の闇の部分を描いた作品が多かった。
スタッフE 多かった−。
スタッフB ああ、女性って大変なんだなーと思いながら観ていた。
スタッフF ふふふ(笑)。
スタッフH 今回、ステレオタイプ的な女性の描かれ方が多かったけれど、類類〜Lui Lui〜の『厄年、目くそ鼻くそを笑う。』は、その闇の部分を笑いに転じたりして、楽しく観られました。
スタッフG その話でいえば、私はDRAMATiC STATiONの『Left is right, Right is error』。女優2人のやりとりで、映像の中に緊迫した空気がキュッと詰まった印象があり、最後まで面白く観られたかなぁ。
スタッフA  DRAMATiC STATiONは去年のQSC2でも2作品エントリーしてくれて、今年でQSC3本目。彼女たちはネット上に動画を発表する形で活動していて、今年の作品はより洗練されている気がします。
スタッフD 演劇動画を作り慣れているという印象が。
スタッフC もうちょいテンポが。テンポを求める作品ではないのだろうけど、テンポがあるともう少し入りやすかったんじゃないかなぁ。

 

スタッフA ノミネート選考会議で他に名前が挙がったのは……、劇団ぎんなんの『多分、大丈夫』とか。
スタッフB 『多分、大丈夫』は上手かった!
スタッフD 15分間の中にまとまりがあったし、俳優さん2人の存在感も良かったし、惹きつけられる部分は多かったです。でも、選考基準とは全く関係ないけれど「なぜ劇団ぎんなんという名前にしたんだろう?」という疑問は残りますよね。銀杏が……、好きなのかな?
スタッフE いますよね、銀杏が好きな人。
スタッフB (笑)。雑なフォローだな〜。
スタッフA それから、東京映画製作同好会の『シノカイダシ』。これはEさんとHさん推し。
シノカイダシ
東京映画製作同好会『シノカイダシ
 
スタッフE 全編通して映画的に見えるんですが、結構な距離を動くのにカメラ酔いもせず最後まで観られたし、オチにもびっくりさせられたし。
スタッフH 映画の長回しを上手く使っているんですけど、携帯電話で会話をするシーンでは2人を並んで歩かせたりとか、演劇的な仕掛けもあって。この作品はかなり好きです。面白く観ました。
スタッフA 映画だったらBGMを入れて、段々迫ってくる雰囲気を出すんだろうね。
スタッフC 会議中のダメ出しはいいんですか?
スタッフF ね、ガンマイク。
スタッフA 選考会議中にも話題にあがったんですけど、映像の中にガンマイクの影が映り込んでいたのが残念だった。ガンマイクで録ったんだという気持ちと、惜しかったな〜という気持ちと。
スタッフD ノミネート選考委員も各人様々なこだわりを持ちつつ観ているので、そこは本当に真剣勝負だなぁと思います。惜しいところでマイナスポイントになってしまうのは、とても勿体ない。細かい意見だと思いますが、是非そういう点も意識して頂けると。
スタッフG 全体的な感想なんですけど、音が聞き取りにくかったとか、映ってはいけないものが映ってしまったとか、15分という短い時間の勝負では、それらが足を引っ張る可能性があって、そこが演劇動画の難しさではあるけれども、チャレンジして欲しいポイントでもあります。
スタッフC あと、背景に必然性がないものも、ちょっと残念。もうひと工夫があれば。
スタッフE 動画なのに演劇の生の要素があるのがQSCですからね。一発撮りの、難しさと面白さ。

 

スタッフA 水町心音『或る朝の取調室』、これはどうですか?
スタッフB 私、かなり推していました。今年の一人芝居作品の中ではピカイチだと思う。イケメンだし。
スタッフD ダンディなんですよね〜。
スタッフE ダンディ。何者なんだろう?
スタッフG 凄く気になります。
或る朝の取調室
水町心音『或る朝の取調室
 
スタッフB 上手だしお話も良かったけど、なんかもういっこ足りない気がしちゃう。
スタッフA 僕は展開がちょっと遅いかな? と感じました。
スタッフD 水町心音さん、去年は『或る夜の電話相談』だったから、来年は『或る昼の○○』でくると思うんですけど、それを一生懸命考えちゃいますよね!?
スタッフA そんな「当然」みたいに言われても……。
スタッフD 『或る昼のオープンカフェ』とか。
スタッフG 外へ出て欲しいですよね〜。
スタッフD 昼のイメージは、やっぱり外かぁ。
スタッフB 今回は背景の扉の色が惜しかったという意見があって。取調室に見えないというか。ノミネートに関しては残念だったけど、凄く面白かったので、何なら去年の作品と併せて観て欲しい。
スタッフE 去年、今年と男前度合いがどんどん増してますからね〜。来年が楽しみです。
スタッフD 昼は大変なコトになりそう。
スタッフE ほんとほんと。
スタッフA Hさんは栗☆兎ズの『眩しくて見えね、』推し。
栗☆兎ズ『眩しくて見えね、』
栗☆兎ズ『眩しくて見えね、
 
スタッフH 私、これ凄く良くて! 場面転換の工夫も面白かったんですけど、この作品を観終わった後、とても嫌な気持ちになったんです。それがむしろ良くて、「うわー、嫌なものを観られて良かったなー」みたいな。
スタッフG それ、良かったのかな〜?
スタッフH そう思わせるのがこの作品のクオリティだし、そこは狙っているところだから。
スタッフE 嫌なシーンの出来は良いですよねぇ。
スタッフB 願わくばフィクションであって欲しい。
スタッフE いやー、よくある話なんじゃないですか。完全フィクションじゃないと思わせる辺り、ずしーんときちゃいますよね。
スタッフD あの感覚にリアリティを感じる世代もいるのかな?
スタッフE 今の20代辺りから、割とそうだと思います。
スタッフB 怖いなぁ。その怖さを覚えさせる力はあるよね。
スタッフC その世代が観たらどう思うんだろう? もっとシビアだと思うかもしれないし、逆にぬるいと思うのかもしれない。
スタッフE 世の中そんなに救いがないですか?
スタッフB それは荒むなー。

 

スタッフD QSC的には、過去にエントリーした団体が今年もチャレンジしてくれた例も沢山ありましたね。
スタッフB それでいうと第6ボタンとかは、去年の『明日は人生初の二日酔いかもしれない』は好きだったけれど、今年の『女が旅に出るまで』はちょっとしんどかった。ただ、取り扱っているテーマによるのかなぁ?
スタッフD どうなんでしょうねぇ。
スタッフA 頑張ってくれたのはよく分かるんですが、これだとちょっとドラマがないなぁというのが。映画でいえば序盤っぽくて「ここからドラマが始まるんじゃない?」と感じちゃう。個人的にはもう少し先の話が観たかった。あとは劇団フルタ丸の『15分のやつ』とか。
劇団フルタ丸「15分のやつ」
劇団フルタ丸『15分のやつ
 
スタッフE かわいかったですよね〜。
スタッフA でもあれ、QSC1の『下北ジェットコースター』を焼き直した感が(笑)。
スタッフC QSCのルールを楽しんでくれてる気がする。それは嬉しい。
スタッフD あと、役者がみんな立ってますよね。俳優さんも女優さんも惹きつけられる。
スタッフB これはQSCの永遠のテーマだけど「果たしてこれは演劇なのか!?」という。ノリ一発で撮ってみました、出来上がったカレーはきっと不味そう、みたいな。これ、凄く美味しいカレーを作ったのであれば、奇跡の瞬間を撮ったということでアリだと思うんだけど。
スタッフD おそらく意図的にはみ出したんだと思います。別にカレーは出来なくてもいいという、その逸脱感を楽しめるかどうか。
スタッフB フルタ丸を知っている人は楽しめるんだろうけど、初見だと「何やっているんだろう?」になりがち。
スタッフE えー!? そうなんですかねぇ?
スタッフG 私、エンターテインメントと悪ふざけの線引きみたいなところで、結構揺らぎました。観ていて楽しいシーンとイラッとするシーンの両方があって。
スタッフH 前回の作品より今回の作品の方が好きです、私(笑)。
スタッフE 私は前回の方が好きですけど、フルタ丸さんの作品はなんかほんわかとあったかい気持ちにさせられちゃって。
スタッフA それ、Eさんがフルタさんに会っているからじゃない?
スタッフE そうかな〜? でも、カレーを待っていて「早くしてー」という感じとか。
スタッフD それはフルタさんがEさんの母性をくすぐるってことですよね?
スタッフE そうかもしれない。
スタッフA フルタさんが好きなだけじゃん!
スタッフE どうなんだろう?(笑)。

 

スタッフD 自己批判ショー『閻魔大王の地獄裁判』とかは?
スタッフE 自己批判ショー面白かった〜。
スタッフH 私も好きでした。
閻魔大王の地獄裁判
自己批判ショー『閻魔大王の地獄裁判
 
スタッフA 「去年の『男の美学』では下ネタで失敗したから、今年は下ネタを封印します」ってコメント欄に書いてあったけれど、僕はラストを下ネタで落として欲しかった。
一同 (笑)。
スタッフA 振りかと思っちゃった。
スタッフD だから、中学生男子みたいな存在なんじゃないですか。クラスの女子とかカンケーないし、男同士でバカ話をしている方がよっぽど楽しいよ!! 的な。永遠の中二劇団、自己批判ショー。
スタッフH ちょっとカッコイイ(笑)。
スタッフD でも、皆さんの評価があの閻魔大王に集約されましたね。
スタッフE 閻魔大王、かわいい。
スタッフB 始まって5分位が勝負ですよね。閻魔大王が出てきて、出オチとかでも良いんじゃないかって。まぁ、面白かったです。
スタッフA 僕も面白かったけど、ノミネートにはあと一歩至らなかった。
イマカラメガネ「ゴテジョ!」
イマカラメガネ『ゴテジョ!
 
スタッフD イマカラメガネ『ゴテジョ!』の、はんだごて会社に勤務するOLさんを「ゴテジョ!」と呼ぶ語感は凄く好きなんです。女優さん4名の個性もバラバラで、衣裳もちゃんと4色に分けていたりとか、オフィス内でブラインドを上げ下げする演出とか、とにかくみせる為のアイディアに富んでいて、QSCルールに則り上手に撮っている印象でした。
スタッフB 『ゴテジョ!』はお話の盛り上がり方がもの足りなくて、いまいち盛り上がりきれずに15分経ってしまった感がありますねぇ。
スタッフA 他にノミネート会議に名前があがった団体は?
スタッフB ええと……、あれ? Fさん何か喋った?
スタッフE ほとんど喋ってないです。
スタッフB そっか。Fさんチェックが入ってる作品とかないの?
スタッフF 私の推しは大体ノミネートに残ったので。
スタッフB ……そうか。……許し難い。
一同 いやいやいや(笑)。

 

スタッフA どんどんいきましょうか。皆さんが個人的に好きな作品とかあります?
スタッフB チームガンバリーヤの『おみくじ会議』とか『宇宙の声、ライカの声』とか、個人的には結構スキでした。込められているエッセンスは2作とも良かったから、もっと発展させて欲しいと思いました。
スタッフD 異彩を放っていたのは、沖縄からエントリーしてくれた、美ら結シンカ ムムヌチハンター『ROAD OF PEACE〜すーじぐゎーぬいくさ〜』。アクション作品がQSCに参入してきた! というのは嬉しかったですね〜。格好良かった。
ROAD OF PEACE
美ら結シンカ ムムヌチハンター『ROAD OF PEACE〜すーじぐゎーぬいくさ〜
 
スタッフF あれ、出来ない人がやったら大怪我しますよ、きっと。1カメなのに予想以上のアクションをみせてくれたと思います。
スタッフG ちょっと残念だったのは、時間経過を示す紙がシャッターに貼ってあるんですけど、その後の戦うシーンで、それがまた見えちゃう。
一同 あ〜。
スタッフG それと、もう少しドラマが欲しかった。戦う時の心情とか、理由とか。
スタッフF そうですよね。
スタッフA 秘伝書をめぐる戦いじゃなくても良かったのかも。もうちょっと切実なドラマが。
スタッフD アクション要素に物語をもう少し練り込むと、グッと面白くなるかも。
スタッフB でも今回、タイトルの入れ方とかを工夫している作品が幾つかあって、それはQSCならではで面白い。さすが3回目だなぁと思いました。
スタッフD ヅカ★ガールの『初戀の手本』というのも。画の見せ方やストーリーの工夫などもあって、少しベタな質感も残るけど、個人的には割と好感触でした。
スタッフB どんなのだっけ?
スタッフA 女の人が2人出てきて、あざらしが恩返しをする……。
スタッフB あー! 『あざらしの恩返し』ね。
スタッフD タイトル変わっちゃった(笑)。
ヅカ★ガール『初戀の手本』
ヅカ★ガール『初戀の手本
 
スタッフA この人はね、美人だと思う。
スタッフE そこ大事?
スタッフA この2人はかわいいんじゃないかと思うんだけど、この作品からは、それがあまり伝わってこない。
スタッフC あー、なるほど。
スタッフA ちょっと突き抜け感が少なかったかもしれない。
スタッフG そうですね。
スタッフB 上手かったけど、これだけエントリー数があると記憶に残ることも大事かな。
スタッフH 演劇ユニット カフェオレの『トゥー レイトショー』も作りが丁寧だった。
スタッフE 丁寧でしたねー。
スタッフD あれは上品さがありますね。
スタッフB ちゃんと本が練られている感が。
スタッフE ほっこりしちゃう。
スタッフA 正統派だと思うけど、何かが惜しいんですかね?
スタッフB そうかもしれない。ほんの少しの差なんだろうけど。

 

スタッフD 全体を観て感じたのは、出ている演者さん達が楽しそうだから、観ているこっちもつられて楽しい気持ちになる、みたいなのが結構あって。劇団G.I.V.Eの『お帰りはあちらです』とか、女優2人のコントなんですけど、凄く楽しそうに演じているから「ああ、演劇って楽しいよね」って、つい同調しちゃう。野辺富三『リングの番人』とか。合わせて何百キロの男性2人が楽しそうにプロレスの美学を語っていて、ちょっといい空気感なんです。個人的に、大上段に構えた作品よりも「自分なりに楽しんで作りました」というスタンスの方が楽しめるタイプなんだと思う。
スタッフG だったらこれはどうですか? (劇)池田商会の『宝石箱より…』。これは福岡からのエントリーで、演劇の楽屋が舞台。色んな衣裳を着て出たり入ったりするやつ。
(劇)池田商会『宝石箱より・・・』
(劇)池田商会『宝石箱より…
 
スタッフD 正しくそんな感じ。劇団内に愛情があるし、集団としてイイなぁと。一部ドキュメントに近い内容だと思うので、そのカンパニーを知らない人が純粋に楽しめるかどうかは分かりませんが、作品作りを楽しみたいという熱意を感じるんです。
スタッフB でも、QSCにエントリーして、自分達の作品を沢山の人に観てもらおうという方向性とは、ちょっと違うよね。
スタッフD 内輪ネタであることは確かなんですけど。
スタッフB それが悪いとは思ってないけど、ただノミネートには残りづらくなっちゃう。
スタッフG 色んな衣裳を着た人達が淡々と楽屋を出たり入ったりするのを見せられる感が、悪くない。
スタッフA 途中ちょっとだけドラマが発生するんだけど、僕はそこを主軸にして観たかったなぁ。
スタッフE でも淡々としていることで、この『宝石箱より…』というタイトルが際立つかなとは思いますね。
スタッフA ああ、なるほどねぇ。
スタッフC ザ・プレイボーイズは2つエントリーしてくれたみたいで。
スタッフA 『強すぎた侍』と……。
スタッフB 『恋をストーカーと呼ぶために必要ないくつか』は、ストーカー法みたいなのが出来ておっかない世の中だなーというのは分かるんだけど、そのネタで最後までいくじゃない? 途中でもう少し何かが欲しかったというのが正直な感想で。もっとエスカレートしていけばいいのに。
スタッフD 15分間を1アイディアで引っ張りきるのは、多少しんどいのかもしれませんね。
スタッフB 1本でバンッといけるネタもあるとは思うけど。観ている人が飽きちゃうとねぇ。
スタッフH 確かに。
スタッフB それから、劇団「麻生夢想」の『戦隊』が切なかったです。昔好きだった戦隊モノとか思い出しちゃった。
スタッフA へぇぇ〜!
劇団「麻生夢想」『戦隊』
劇団「麻生夢想」の『戦隊
 
スタッフB 10年前に倒したはずの敵は単なる先遣隊で、本隊はこれからやってくる……。切ないよなぁ。ようやく倒したのに! って。
スタッフA 絶望的な。
スタッフB そうそう。みんなやさぐれちゃって。一番いけてなさそうなイエローが最後に立ち上がる感じとか。
スタッフG 最初はお部屋の中で出来事があって、テレビからも情報が流れて、最後はベランダに出る。狭い空間で色んな工夫が見えました。
スタッフD ラストシーンも含め、割と主流を狙った作品なのかも。個人的には、もうちょいシュールな意味合いも感じました。

 

スタッフH 私のイチオシはevening play houseの『コードネームはG&J』。ちょいエロの胡散臭いノリが大好きです。
スタッフB 女性が登場すると、男性がずっとお尻を揉んでるじゃない? 最初は声だけ女性で身体は男性なのかと思った。あんなに揉んでいいのかな? と。
スタッフD 身体はってますよね。
スタッフH そう、身体はってます。これは定点カメラなんですけど、定点だからこそ、役者が動いて遠近感を演出しているのも面白い。
コードネームはG&J
evening play house『コードネームはG&J
 
スタッフE これは、沖縄と東京の方が一緒に作った作品なんですよね。
スタッフB そういうのもQSCならでは。
スタッフE 今年は北海道から沖縄まで、沢山の地域の方々が参加してくれて。ほんと素晴らしい。
スタッフD QSCの基本理念ですからね。全国どこからでも参加出来て、共有出来る。
スタッフC それでいうと劇団アフターVの『ぜん』。ロケーションがきれいで、妙に気になっちゃう。
スタッフA あれは愛媛の離島だとか。
スタッフE ほんとキレイでしたよねー。
スタッフD あの作品に関しては、Aさんのコメントが的確でしたね−。「三角コーナーにうどんを入れると、こんなにも意味あいが変わるんだ」って。
劇団アフターV『ぜん』
劇団アフターV『ぜん
 
スタッフA あの画がもの凄くて、何て違和感があるんだ!? と。あの三角コーナーは新品らしんですけど、普段僕達はいかに固定観念を持って物事を見ているんだと、強く感じた作品でした。
スタッフC ストーリーラインは全く分からないケド。
スタッフD でも、あのブレなさは強いですよ。作り手側の「これがやりたいんだ!」というブレなさ加減は作品の強度に繋がってきますから。ただ、作品として表現した以上、受け止め方は個々人で差が出てくると思います。
スタッフA 蝉の声とかも、多分生音で。
スタッフC ちょっと行ってみたいですよね、あの場所。
スタッフD だからロケーションというのはひとつの武器なんですよ。
スタッフC 武器にしていいと思う。
スタッフB ロケーションでいうと、僕は演劇ユニット イレブン☆ナインの『ドキュメントでドキュン大陸』が。あそこはどこなんだろう。美術館のお庭みたいな。
スタッフH 北海道からのエントリーですね。
演劇ユニット イレブン☆ナイン『ドキュメントでドキュン大陸』
演劇ユニット イレブン☆ナイン『ドキュメントでドキュン大陸
 
スタッフB 最初から最後まで、あのバカバカしさは好きでした。芸達者な人達がやっているんだなぁと。
スタッフA ショッカー役おじさん、面白かったですよね。
スタッフB あとは……、映像的に気になったのって何かある?
スタッフF オクスリの『やさい』が。
スタッフB そうだ。上手いなーって思いましたね。枠の演出が。
スタッフG 演劇動画としてナルホドなぁと。
スタッフH フレームを作ったからこそ、より広がりが出ていたと思います。
オクスリ『やさい』
オクスリ『やさい
 

 

スタッフA かなりの作品にコメント出ましたね。この辺で全体的なまとめに入りますか。
スタッフG 結構喋っちゃった。
スタッフH 全作品を語る勢い(笑)。
スタッフD 84本のエントリー動画を拝見して思ったのは、QSCは俄然バラエティ感が増しているなということでした。1回目はここまでのバラエティ感はなかったと思うんです。けれども、全国各地にいるクリエイターのおかげで、観る側の欲求もどんどん高まり、それにより作り手側の挑戦も更に拡大していった。これだけ多ジャンルの作品が揃うと、今回惜しくもノミネートを逃してしまった作品の中にも、気になるものが残っているというのが、選考委員1人1人の偽らざる本音だと思うんです。ただ、今回の結果はそれとして、これからグランプリ作品が決まる訳ですし、QSC3という演劇動画の祭典をもっと楽しんでもらえたら、こんなに嬉しいことはありません。そして、来年QSC4が開催できるのであれば、次回もまたエントリーして欲しいし、「自分だったらこんなことが出来るかも……」というアイディアが湧いた方は、その源泉を是非作品として見せて頂きたいです。私達の演劇動画への期待は、まだまだ止むことはありませんので。
スタッフA ……まとまりましたね。じゃあこれで終了と。
スタッフD いや、なんかコメントしましょうよ(笑)。
スタッフC じゃあ一言。今回、イントロが面白い作品は多いんですが、アウトロが面白い作品とはなかなか出会えなくて。
スタッフD 急にブツッと終わるものが多かったかも。
スタッフC 次回はその点にも期待したいです。
スタッフB 終わり方、確かにそうですね。エンディングの工夫まで細やかになると、一層面白くなるかもしれない。
スタッフD QSCの場合スタートも大事だから、オープニングとエンディングにきちんとこだわりを持つということが、ある種の観やすさを向上させるコツなのかもしれませんね。
スタッフE でも今回だって、15分間で観やすいというか、工夫の多い作品が増えてきたと思う。
スタッフB それは思います。
スタッフE 物語をしっかり描いた作品が多かった。
スタッフD Aさん、何か一言。
スタッフA うーん、何でしょうねぇ……。最初と最後があるというか、最初に何か事件が起こって、最後にそれが収束して欲しいというのが僕の想いなので、そういう作品がもっと増えてくれると良いなとは思います。今回そういう作品が増えたかというと、実はそうでもないと僕は思っていて。最初にもっと惹きつけるドラマがあって、それがどんどん展開していって、気付いたら最後に良いオチがついて、それで13〜14分で終わる演劇動画を、個人的にはもっと観たい。僕らの心を動かす一作と、もっともっと出会いたいので、そこに関してはこれからも期待し続けたいです。
スタッフB でもさ、今年のQSC3に84作品が集まって、これだけの人がエンターテインメントに関わろうとしてくれる事実は、本当に心強い。凄いことだよ、これは。
スタッフD おー、まとまったんじゃないですか?
スタッフA そうですね。では、QSC3総エントリー84作品に改めて感謝の意を込めつつ、11月8日(土)のグランプリ発表にもご期待下さい。
スタッフE Ustream放送も予定しています!

構成・文/園田喬し

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