絶賛の代表作をブラッシュアップして小野寺丈が新たに船出! LAPITA☆SHIP旗揚げ公演『THE KIDS 2020』2月5日から東京・京都で上演

LAPITA☆SHIP旗揚げ公演『THE KIDS 2020』左から橘ゆかり、三浦浩一、小野寺丈
小野寺丈が旗揚げする新ユニット《LAPITA☆SHIP》による舞台『THE KIDS 2020』が2月5日(水)から東京・中野 ザ・ポケットで、2月14日(金)から京都・THEATRE E9 KYOTOで上演される。
LAPITA☆SHIP(ラピタシップ)は、俳優・演出家の小野寺丈が新たに立ち上げるユニット。集団の力で演劇界を登って行くという意志のもと、ワークショップと一般公募で13名のメンバーを選出した。
今作は、劇団時代に「駆けてゆく初夏のバラード」として初演。絶賛を受けてその後もプロデュースユニットで再演を繰り返した物語を、さらにバージョンアップして上演する。
エントレでは本作の作・演出を手掛ける小野寺丈と、本作にゲスト出演する三浦浩一、橘ゆかりにインタビュー取材し、本作の魅力について聞いた。
小野寺丈
小野寺「僕は20歳の時にJOE-companyという劇団を立ち上げたんですが、8年やって休団しました。というのは、劇団のデメリットとして『次があるから』って思っちゃうんですよね。
そのあと、その都度役者を集めるプロデュース公演を始めました。一回一回が勝負なので僕はこの方が性に合ってるんですが、逆に劇団とは違って一回一回ゼロになっちゃうんですよね。
それで今回は、プロデュース公演の良さである一回一回勝負するというところと、劇団の良さであるみんなでいいものを作ってお客さんを呼んで増やしていこうという思いで、このLAPITA☆SHIP(ラピタシップ)を立ち上げたんです。勝負に出たということなんです。」
小野寺「LAPITA(ラピタ)というのは海洋族を指す言葉です。遠い昔に新天地を求めてイカダやカヌーで海を渡ってきた人たちのことなんですが、すごく勇気とロマンと情熱を感じて、そういう集団の船という意味でLAPITA☆SHIP(ラピタシップ)と名付けました。演劇界の荒波を乗り越えて、まだ見ぬところを目指したいという想いですね。」
三浦浩一
三浦「僕らは今回ゲストとして呼ばれてその船に乗っかっているわけなんですよね。自分で落っこちないように気をつけています・・・。
僕は66歳になりましたけど、役者としても人間としても足りない部分がたくさんある。そういうところも含めて丈さんのお芝居はいつも『ああ、そうか!』と思わせてくれる瞬間があるんです。だから呼ばれること自体がありがたいんです。。」
橘「私は丈さんのお芝居に参加するのが12年ぶりでして、この旗揚げ公演に呼んで頂けて本当に光栄だと思っています。実はこの作品の2回目「CHILD」の時に参加していたので感慨深いものがありますね。」
1)「駆けてゆく初夏のバラード」(1991年6月)
2)「CHILD」(1999年8月)
3)「CHILDREN」(2004年5月)
4)「THE KIDS」(2010年8月)
5)「THE KIDS 2020」(2020年2月)
橘ゆかり
小野寺「実はこの作品、物語の核になる《大人の気持ちのまま少年時代に還る》という発想は同じなんですが、毎回ストーリーは新しいものにしているんです。今回は今まで4回やったうちの2作品をモチーフにして、リニューアルしたという感じですね。」
LAPITA☆SHIP旗揚げ公演『THE KIDS 2020』稽古場より
小野寺「ある小学校が廃校になって取り壊すイベントがあるんですが、そこには戦争でも壊れなかった門があるんです。ある時、その門を40歳以上の大人がくぐると、性格が幼児のようになってしまう現象が起こるんです。かたや、その門をくぐった大人は、大人の心を持ったまま子供時代に戻ってしまうんです。
僕が演じる厚生労働大臣の男と、三浦さんが演じる記憶喪失の男、永田さんが演じる心臓外科医の男。それぞれのエピソードが展開するんですが、それが次第に絡み合ってくる・・・、というストーリーになっています。過去では真実がわかってきたり、恋があって、切なくて、おかしくて、命にまつわるスリリングな展開もあるので楽しんでいただけると思います。」
三浦「いつも丈さんの芝居はそうなんですが、今回も笑いの部分が相当あるので・・・」
小野寺「はははは!」
三浦「笑いのお芝居は本当に難しいんですが、今回もきっとたくさん笑って頂けると思っています! それに加えて、生きるということや、愛なんかもテーマになっている。めちゃくちゃ笑ってもらうのはもちろんなんだけど、その奥に大切なテーマが丈さんの作品にはあるので、自分のことや家族のことなんかも想いを馳せて頂けたらなと思うんです。」
LAPITA☆SHIP旗揚げ公演『THE KIDS 2020』稽古場より
橘「私、これまではシリアス担当が多かったんですが、今回はちょっとだけ笑いも担当していて・・・。」
三浦「ちょっとだけでもないよね!」
橘「やっぱり笑いは難しいですよね。稽古を見ている時は笑いっぱなしなんですけどね。」
LAPITA☆SHIP旗揚げ公演『THE KIDS 2020』稽古場より
三浦「ホントに楽しそうに笑ってるよね。また、いいキャラの役者が多いですからね。よくそういう人たちを選んだなと思うくらい!高橋くんはもういるだけで面白いんですよ!」
小野寺「若いんだかおっさんなんだかわからない佇まいがいいんだよね。」
橘「笑顔がいいんですよー!」
中央が高橋志朗
小野寺「えっと、女風呂に行って・・・」
橘「なんじゃそりゃ!」
LAPITA☆SHIP旗揚げ公演『THE KIDS 2020』左から橘ゆかり、三浦浩一、小野寺丈
小野寺「それは冗談です! これまでの人生には色々と分かれ道があったじゃないですか、《あの時 ああしてれば良かった》ってことを埋めていきますね。でも、そっちに行かない方が良かったというのも気づいたりするのかな?」
三浦「子供に戻れるなら、もうちょっと勉強すりゃあ良かったかなとかかな。」
小野寺「子供の時に言われましたよね。大人になったら後悔するよって。」
橘「私は、小さい頃にディズニーランドに行けていたらどう思ったのかなと思うんです。お城があって、ドレスが着れて、あんな夢の世界を子供の頃に経験できてたらどんなに良かったか、と、ディズニーランド行くたびに思いますね。」
小野寺「この作品は劇団公演で初演し、プロデュース公演でリメイクを重ねて進化してきた作品です。今までの経験を踏まえて練りに練って凝縮した作品なので、胸を張っておすすめできます!万全の状態でおもてなしさせて頂きますので、是非劇場までお越しください!」
LAPITA☆SHIP旗揚げ公演『THE KIDS 2020』左から橘ゆかり、三浦浩一、小野寺丈
本作は2020年2月5日(水)から東京・中野 ザ・ポケットで上演。その後、2月14日(金)から京都・THEATRE E9 KYOTOで上演される。
詳細は公式サイトで。
(文:エントレ編集部)
LAPITA☆SHIP 旗揚げ公演『THE KIDS 2020』
【作・演出】小野寺 丈
【出演】
《ゲスト》三浦浩一、永田耕一(劇団スーパーエキセントリックシアター)、橘ゆかり
《LAPITA☆SHIP》小野寺 丈、植松 洋、星山万里、大原誠弍、高橋志朗、堀口幸恵、仲宗根久乃、山内志織、鶴岡和輝、羽真侑李、木村圭吾、松本真輝、河内晴大、飯田麻央、末廣春菜
2020年2月5日(水)~2月9日(日)/東京・中野 ザ・ポケット
2020年2月14日(金)~2月16日(日)/京都・THEATRE E9 KYOTO
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