2019.11.15  156

東宝版20周年!熱狂的に愛され、進化し続けるミュージカル『エリザベート』製作発表記者会見レポート



ミュージカル『エリザベート』製作発表より
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 左から山崎育三郎、愛希れいか、小池修一郎、花總まり、井上芳雄、古川雄大

 
2000年東宝版初演から20周年を迎えるミュージカル『エリザベート』の製作発表記者会見が11月12日に都内で行われ、併せて記念すべき2020年版のキャストが発表された。

 
50倍もの競争を勝ち抜いた一般公募のオーディエンス200名が見守る中、20年版のプロモーション映像(歴代エリザベート、歴代トートが劇中のナンバーをリレーのように歌い繋ぐという神がかった編集が素晴らしい)がスクリーンに映し出され、その映像の中でキャスト名が発表されると、会場内は驚きの空気に包まれた。

エリザベート役は今年に引き続き花總まり愛希れいか、トート役は同じく井上芳雄古川雄大が続投。そして3人目のトートとして新たに山崎育三郎が加わり、20周年記念公演に相応しい顔ぶれが揃った。
山崎が15~16、19年と務めてきたルイジ・ルキーニ(皇后暗殺者)役には、本作に初出演となる上山竜治黒羽麻璃央が抜擢。15年に同役を好演した尾上松也とトリプルキャストとなり、こちらも期待が高まる配役となった。

会見の冒頭では、2000年の初演から演出・訳詞を務める小池修一郎(宝塚歌劇団)と東宝取締役演劇担当の池田篤郎が登壇。

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 小池修一郎
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 小池修一郎

小池が「このプロモーションビデオ、ネットに出ているんですか?私も欲しいんですが」と吐露すると、場内からはどっと笑い声が。初演からの思い出を振り返りるように、「お客様を含め、多くの方々が育ててくださった作品。それだけ演じる側もお客様も長く愛し続ける作品であったんだと、ここまできて改めて思います。当初はこんなに繰り返し上演される作品になるとは誰も思ってなかったと思います。ここまでこれたのはやはりお客様の力があったからこそ。来年の20周年公演では新たなスタートとして、新旧のキャストと共に“次”の『エリザベート』を創っていきたい」と想いを語った。

続いて出演者の花總、愛希、井上、山崎、古川がステージに登場。

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 花總まり
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 花總まり

1996年に上演された宝塚初演版『エリザベート』にも出演し、“レジェンド”とも呼ばれるほど本作とゆかりが深い花總は、「20周年という節目のときにまたエリザベートという役を演じる機会をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。これが“最後”というつもりで誠心誠意努めて参りたいと思います」と意気込みを述べた。

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 愛希れいか
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 愛希れいか

昨年『エリザベート』で宝塚歌劇団を退団し、今年の東宝版で帝劇初主演を果たした愛希は、「3ヶ月間帝国劇場でエリザベート役を演じさせていただいて、幸せな気持ちと、“もっと追求したい”という想いが残り、千秋楽を迎えました。東宝版20周年という年にまたエリザベートを演じさせていただけることを光栄に思います。精一杯務めて参りたいと思いますのでよろしくお願いいたします」と力強くコメント。

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 井上芳雄
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 井上芳雄

2000年に本作の皇太子ルドルフ役でデビューし、15年よりトート役を務める井上は、「20年前に東宝初演版で初舞台を踏ませていただいたおかげで、今の自分がある。大切な作品に来年も関われること、全国各地のみなさまにこの作品を観ていただけることをとても嬉しく思います」と喜びを滲ませた。

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 山崎育三郎
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 山崎育三郎

15~16、19年にルイジ・ルキーニ役を演じ、来年満を持して黄泉の帝王・トート役として出演することが決まった山崎育三郎は、「20周年という大きな節目の年にトート役で舞台に立てることを嬉しく思います。ルキーニという役に出会ったことで、役者としてまた“新しい扉”が開いた。ルキーニとして、誰よりも近くでトートという役を見続けてきた自分だからこそできるトートがあるのではないか」と新たな役柄への自信をのぞかせた。

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 古川雄大
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 古川雄大

12、15~16年に皇太子ルドルフ役を務め、今年初めてトート役を演じた古川雄大は、「前回に引き続きトート役をやらせていただきます。今年は目標としてきたトート役を演じることができ、毎日幸せでした。同時にトートという役を掴むために悩んだ大変な日々でもあり、改めて演じることの難しさを痛感しました。前回以上にトートに近づけるように、そして自身の成長につながるような期間にしたいと思っています」と抱負を語った。

出演者の挨拶が終わると、報道陣からの質疑応答へ。
新たなトート役として注目される山崎は、「どのようなトート像を目指しているか」と記者から問われると、「氷のように冷たく、触ったら火傷しそう、というイメージ。トートとルキーニの関係性はとても大事だと思いながらルキーニを演じてきたので、ルキーニ役のみんなともディスカッションをしていきたい」と胸中を明かした。

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 山崎育三郎
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 山崎育三郎

また、ビジュアル面にも触れ、「小池先生のこだわりで、(髪型が)真ん中分けなんです。これまで真ん中分けのトートは宝塚版も含めていなかったので、ぜひそこも注目していただきたいと思います(笑)」と山崎が述べると、井上が「(古川と)僕たちも来年真ん中分けにしようね、って話してて。みんな真ん中分けってどうですか?」と被せ、会場の笑いを誘った。

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 真ん中分けの相談をする井上と古川
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 真ん中分けの相談をする井上と古川

「『エリザベート』という作品を一文字で表すとしたら?」という質問が飛び出すと、井上が勢いよく手を挙げ「“愛”だと思います!」と先陣を切って回答。それに便乗するように隣の古川も「僕も“愛”!」と挙手。それに続けとばかりに花總が「エリザベート的には生きるの“生”です!」と答えると、すかさず山崎が「お客様の“熱”!」、最後に愛希が「“欲”です!」と意外だが芯を突くような一字で締めると、隣の小池が感心したように「おお~!」と声を上げる場面も。

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 「言ったもん勝ちだから!」と先陣を切る井上
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 「言ったもん勝ちだから!」と先陣を切る井上

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 井上に続く古川
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 井上に続く古川

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 「人間らしい“欲”」と愛希
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 「人間らしい“欲”」と愛希

「自身にとって『エリザベート』はどんな作品か」との質問には、キャストそれぞれの作品への深い思い入れが語られた。

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 花總まり
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 花總まり

花總「人生を変えるほど、節目となった大切な作品。(宝塚版の)初演時はまだ22歳でしたが、こうして今も演じる機会をいただけることは奇跡だと思います。私にとってなくてはならない作品と役になっています」

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 愛希れいか
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 愛希れいか

愛希「ずっと憧れていた作品だったので、演じていてもまだ夢なんじゃないか、と思う瞬間がありました。なかなか乗り越えられない壁というか、登れたと思ったらまたさらに高い壁が待っている、という感じで。これからもずっと憧れの作品、役だと思います」

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 井上芳雄
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 井上芳雄

井上「奇跡のようなバランスで生れたミュージカルだと思います。熱狂させるほど素晴らしい作品であることは保証されているので、だからこそいろんなチャレンジをし続けることができる、たくさんの人にチャンスを与え続けている作品だと思います」

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 山崎育三郎
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 山崎育三郎

山崎「自分が演じたルキーニの台詞から始まるのですが、何公演重ねても緊張する舞台は初めてでした。それは他のキャストの方もそう話していて。やればやるほど魅力、そして難しさも感じる作品。自分を試していく場所です」

ミュージカル『エリザベート』製作発表より 古川雄大
ミュージカル『エリザベート』製作発表より 古川雄大

古川「ルドルフ役で初めて東宝ミュージカルに出演し、トートを演じるまで成長できた、共にミュージカル人生を歩んできた作品。今思えば稽古中に失礼な態度を取ったりしたこともありましたが、(小池)先生が愛を持って接してくださったおかげで、今では言われたら“はい!”って答えています(笑)」

登壇者を代表し、最後に花總が「2020年、東宝版初演から20周年、四大都市連続公演ということで、出演者一同頑張って参りますので、ぜひ多くの方に劇場に足をお運びいただけたらと思います」と呼びかけ、静かに湧き上がる熱気の中で会見は締めくくられた。

 

本作は4月9日より東京・帝国劇場にて上演。
その後、大阪、名古屋、福岡でも上演される。公演日程の詳細は公式サイトで。

多くの熱狂的なファンに愛されてきた名作ミュージカル『エリザベート』。
記念すべき“エリザベート・イヤー”に上演される本公演のチケットを入手するのは決して容易くはないが、一人でも多くの人が、新たに『エリザベート』という魅惑の世界に出会えることを願うばかりだ。

 
(撮影・文:古内かほ)
 
 

 

公演情報

ミュージカル『エリザベート』

【脚本・歌詞】ミヒャエル・クンツェ
【音楽・編曲】シルヴェスター・リーヴァイ
【演出・訳詞】小池修一郎

【出演】
エリザベート(オーストリア皇后):花總まり / 愛希れいか
トート(黄泉の帝王):井上芳雄 / 山崎育三郎 / 古川雄大
フランツ・ヨーゼフ(オーストリア皇帝):田代万里生 / 佐藤隆紀
ルドルフ(オーストリア皇太子):三浦涼介
ルドヴィカ / マダム・ヴォルフ:未来優希
ゾフィー(皇太后):剣幸 / 涼風真世 / 香寿たつき
ルイジ・ルキーニ(皇后暗殺者):尾上松也 / 上山竜治 / 黒羽麻璃央
ほか

2020年4月9日(木)~5月4日(月・祝)/東京・帝国劇場
2020年5月11日(月)~6月2日(火)/大阪・梅田芸術劇場メインホール
2020年6月10日(水)~28日(日)/愛知・御園座
2020年7月6日(月)~8月3日(月)/福岡・博多座

公式サイト
ミュージカル『エリザベート』

チケット
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