2019.8.6  37

日米の演劇要素を混交させたテネシー・ウィリアムズの怪作! 西洋能『男が死ぬ日』9月5日からすみだパークスタジオ倉で上演


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舞台『男が死ぬ日』
西洋能『男が死ぬ日』
 

ボビー中西がプロデュースする舞台 西洋能『男が死ぬ日』が、9月5日(木)から、すみだパークスタジオ倉で上演される。作はテネシー・ウィリアムズ、演出はボビー中西。

 
西洋能「男が死ぬ日」は1959年に執筆されたが、長らく未発表原稿として保管されていた作品。この頃、テネシー・ウィリアムズは日本演劇を積極的に取り入れ、新しい演劇表現を作ろうと模索しており、本作は特に能の「概念」という要素を取り入れた作品となっている。
本作は2001年7月、米国コネチカット州ホワイトバーン劇場で、アクターズ・スタジオ重鎮の演出家、アーサー・ストーチの演出によって世界初演された。

この世界初演の際に、三島由紀夫をモデルにして書かれた主人公《東洋人》を演じていたのがボビー中西。
今回は、彼の演出で本作が日本で初めて上演される。翻訳は「地獄のオルフェウス」を訳した広田敦郎が手掛ける。

出演者はWチーム制となっており、
Hチームは、遠藤祐美、本多章一、ハリー杉山、原愛絵が出演。
Kチームは、遠藤祐美、本多章一、呉山賢治、浜中くるみが出演する。

  

STORY

創作の苦悩を抱えた画家と その恋人の愛憎を描く作品

物語は男が死ぬ日の前日から始まる。

東京のホテル一室、男は過激な技法を用いて抽象絵画を制作している。男はすでに名声を得た芸術家だが、ニューヨークの画廊は彼の狂気じみた試みを気に入っておらず、彼は行き詰っていた。

そこへ、恋人である女が、ホテルに東京帝国大学の法学生ミスター・クニヨシを連れてくる。この11年間、男に全てを捧げようとした女が、男の身に何かあった時のために、法的責任をとらせるためだ。

彼女を引き止めるために自殺をほのめかすようになった男。
仕事にとりつかれ、自分と向き合わない男に我慢がならない女。
女のせいで芸術家としての才能も男性としての誇りも失ったと女をなじる男。

どうにか関係を修復しようとベッドを共にするが、翌朝彼女はホテルを後にする。そして、その時が来る。


 
男女の愛憎劇を中心に進むストーリーの中で、三島由紀夫がモデルとなった《東洋人》が、コロスとして、クニヨシとして、黒子と共にステージアシスタントを務める。
作中で、男女の力関係や男の自殺願望、芸術や自殺に対する東西の考え方の違いなど、持論を展開しながら語っていく。

台本の冒頭に「三島由紀夫に捧ぐ 長きに渡る友情と多大な賞賛を込めて」の一文があることからも、テネシーが三島由紀夫と交わした会話を元に執筆した事が推測できる。テネシー・ウィリアムズが新しい演劇のスタイルを模索していた頃に書かれた作品が、遂に三島由紀夫の故郷へやってくる。

 

ボビー中西(演出)

「男が死ぬ日」は、2001年7月、米国コネチカット州ホワイトバーン劇場で、アクターズ・スタジオ重鎮の演出家、アーサー・ストーチの演出によって世界初演が行われました。
私はその中で、三島由紀夫をモデルにして書かれた主人公の東洋人を演じさせていただきました。
この台本をもらった時、私は三島由紀夫とテネシー・ウィリアムズという、日本とアメリカの演劇を語る上では欠かせない劇作家たちの、二人の友情から生まれた作品がこの世にあったのだと、深く感動しました。
そしていつか今作を、三島由紀夫の、そして私の母国、日本でも上演したいと強く思いました。

20年に渡るNYでの活動後、私は日本に活動の拠点を移し、日本の俳優たちに、マイズナーテクニックを基にした、世界に通用する役者になるためのリアリズム演技を教えてきました。
そして2015年12月に、私の教え子である古畑新之と、本多章一、友人の菊地凛子を迎え「男が死ぬ日」をリーディング公演として演出し、上演しました。

本公演のための実験でもあったこのリーディング公演は大きな反響を呼び、幕を閉じました。
そして今回、すみだパークスタジオ倉で、「男が死ぬ日」を日本初演として上演いたします。

キャストはリーディング公演より本多章一、教え子である遠藤祐美、呉山賢治、父親が三島由紀夫と親交があったハリー杉山を迎え、個性溢れるメンバーになっています。
そして翻訳は、テネシー・ウィリアムズ「地獄のオルフェウス」を訳した広田敦郎です。

この作品を日本で上演することは、初演で主演を務めさせて頂いた私の使命と感じております。
近代アメリカ演劇の代表的な劇作家であるテネシー・ウィリアムズ、そして日本を代表する文豪、多くの戯曲も残した三島由紀夫。
今作は日本の演劇界はもちろんのこと、文芸界からも注目されることは間違いありません。

私の「男が死ぬ日」に対する思い入れは誰よりも強いと自負しております。素晴らしいキャスト、スタッフとともに演劇界の歴史に残る作品になるように全身全霊で取り組みます。

 

本作は9月5日(木)から東京・すみだパークスタジオ倉で上演される。
詳細は公式サイトで。

(文:エントレ編集部)

 

 

公演情報

西洋能「男が死ぬ日」

【作】テネシー・ウィリアムズ
【翻訳】広田敦郎
【演出】ボビー中西

【Hチーム 出演】遠藤祐美、本多章一、ハリー杉山、原愛絵
【Kチーム 出演】遠藤祐美、本多章一、呉山賢治、浜中くるみ

2019年9月5日(木)~9月15日(日)/東京・すみだパークスタジオ倉

公式サイト
西洋能「男が死ぬ日」

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こりっち カンフェティ

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