2019.6.18  28

『落語』と『長唄』が奇蹟のコラボ! 立川志の春&杵屋佐喜による稽古場ブログ(その3)


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GINZA PLACE “亭”『落語×長唄ミュージカル』6月26日に、『落語と長唄の世界』が6月27日にパノラマスペース common ginzaで上演されます。ここでは、落語家・立川志の春による稽古場ブログをお届けします!

 
さあ、とうとう6月26日の本番初日まであと1週間と少しとなりました。
佐喜さんからバトンを受け取った志の春、今回は熱を帯びてきた全体稽古風景をご紹介いたします!と思ったら、まだ一度も全体で集まってはおりませんでした。チクショー!(コウメ太夫さんごめんなさい)

結局あれからずっとひとりぼっち。

 
「昨年の小豆島公演より」

(昨年の小豆島公演より)

 
で、とりあえず前回からの間で分かったことは、佐喜さんの好きなタイプが若尾文子さんと木村文乃さんで、好きな野球選手が池山隆寛さんだということです(Peingの佐喜さん質問箱より)。そうなのか、確かにお三方それぞれ素敵だなあと思いながら、私はあることに気づいた瞬間、体中に電流が走るような衝撃を覚えました。

もう既にお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。「文」子、「文」乃、「ブンブン」丸。そうです!佐喜さんはお名前に「文(ブン)」の字がつく方が好きなのです!

 
昨年の小豆島公演より ソフトクリームを食べる杵屋佐喜

(昨年の小豆島公演より ソフトクリームを食べる佐喜さん)

 
、、、いやいや、微妙にこじつけだろう、ブンブン丸は名前じゃねえじゃねえか、第一 稽古とは何ら関係ないじゃないか、お前ずっとひとりぼっちでこの公演の稽古について書くことがないから適当なことを書いてお茶を濁しているんじゃないかとおっしゃるかもしれませんが、違います。違うんです。実はこれは今回の公演に向けた佐喜さんの熱い思いの表れなのです!

 
今回初日にやる落語×長唄ミュージカル「悲しい性2018~一番認めてもらいたいのは誰ですか?」という作品には、とある長唄唄方の青年が登場します。
物語の設定は平成初期の1990年代半ば。当時の小室ファミリーに代表される邦楽ヒット曲や、マイケル・ジャクソン、ジェイムズ・ブラウン等による洋楽ヒット曲に対抗すべく、新たな長唄の形を模索します。未だ長唄に興味のない若者たちにも届くような長唄のスタイル。それを見つけたと思った時から彼の新たな苦悩が始まるのですが、この主人公の名前が臼屋文三郎。

そうです、「文」三郎。今回、「悲しい性」という以前作った物語を新バージョンに作り直すにあたり、私が佐喜さんをかなり意識して拵えた人物です。要するに当て書きです。この当て書きした人物に「文」の字がついていた、これは佐喜さんの「文」好きに引き寄せられたのだと言っても過言ではないですよね?

 
とにかく、佐喜さんはこの人物、そしてこの物語が好きなのだということを、「文(ブン)」の法則を通じて伝えてくださっているのだ、と私は解釈したのです。安倍首相風に言うと、いわば、いわばですね、伝えて、いるので、あろうと、思う、えー、わけで、あります。石破さん風に言うと、ですから、伝えていないというふうに、、、決めつけることがあってはなら、、、ない。

 
そんな佐喜さんを始めとする長唄の若き演奏家の皆さん(実は物語の中には忠三郎さん、雄司さん、左太寿郎さんを思い描いて当て書きした人物も登場します)と、この公演で同時に舞台に上がって一緒に物語を進行していくのが楽しみでなりません。

 
「昨年の小豆島公演より」

(昨年の小豆島公演より)

 

コラボというのは、集客面で考えた場合、長唄が好きな方の円、落語が好きな方の円、の二つの面積が合わさって幅が広がるというケースは、実は少ないように思います。どちらかというと、二つの円が重なる部分に狭まる可能性の方が多い。でも、思わぬ化学反応により、円の外にいた方を引き込む力が生まれることもあります。

そして今回の公演はそのような公演になると、私は思っております。いや、確信しております。

はい!たぶん!

ですから長唄と落語、どちらのジャンルにも触れたことのない方にこそ、是非お越しいただきたいです。もちろんのこと、触れたことのある方にも。

 
というわけで、当稽古ブログのフィナーレは来週の佐喜さんにお願いしますが、質問箱の回答を読み進めてみると、この世で他の何よりも、つまり文子さんよりも文乃さんよりもブンブン丸さんよりも佐喜さんが好きなものは、「米」と「水」だそうです。「文(ブン)」の法則破れたりと思いきや、ちょっと待てよ。臼に必要なものは、「米」と「水」。臼屋文三郎。やはり佐喜さん、好きなんだなあ!

今年の高円寺公演より

(今年の高円寺公演より)

 
本作は6月26日(水)、27日(木)に、銀座 パノラマスペース common ginzaで上演します。
詳細は公式サイトで。

(文:立川志の春)

 


 
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公演情報

GINZA PLACE“亭” 『落語×長唄ミュージカル』&『落語と長唄の世界』

【出演】立川志の春、杵屋佐喜社中

2019年6月26日(水)、27日(木)/東京・銀座 パノラマスペース common ginza

公式サイト
GINZA PLACE“亭” 『落語×長唄ミュージカル』&『落語と長唄の世界』

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