2019.6.10  35

俳優と映像のまさかのコラボに感動! 妻夫木聡・緒川たまき・ともさかりえ等出演の傑作舞台『キネマと恋人』が世田パブで開幕




世田谷パブリックシアター+KERA・MAP#009 『キネマと恋人』 撮影:御堂義乘

ケラリーノ・サンドロヴィッチによるロマンティック・コメディの傑作舞台『キネマと恋人』が6月8日に世田谷パブリックシアターで開幕した。

本作はウディ・アレンの映画「カイロの紫のバラ」(1985年製作、86年日本公開)にインスパイアされたケラリーノ・サンドロヴィッチが作・演出し、2016年に初演。

舞台は1930年代の日本、架空の島の港町。
映画好きの女性がいつものように映画を見ていると、ある時、登場人物のひとりがスクリーンを飛び出して、現実世界へやってくるという奇想天外なストーリーだ。
連日観る人を温かい気持ちに包み込んで、その年の様々な演劇賞を受賞した本作が帰ってくる。

出演は初演に引き続き、妻夫木聡、緒川たまき、ともさかりえ等。

 
世田谷パブリックシアター+KERA・MAP#009 『キネマと恋人』 撮影:御堂義乘
世田谷パブリックシアター+KERA・MAP#009 『キネマと恋人』 撮影:御堂義乘

 

STORY

1930年代、東京から半年遅れて映画が上演される、梟島の小さな映画館が舞台。ハルコにとって映画は生き甲斐。ある日いつものように映画を観ていると、銀幕から寅蔵が話しかけてきて―――

 

ケラリーノ・サンドロヴィッチ[台本・演出]

今日は作品のファンのお客さんが多い印象でしたね。1幕が終わって暗転した途端に拍手が来たり、「待ってたよ」という声が聞こえるような客席でした。ここまで再演を待たれていた感の強い再演の初日は初めてで、とても嬉しかったです。俳優たちは初演より深く人物を演じてくれていて、格段に「深化」したものになっていると思います。それから初演の時には気付かなかったけれど、作品上の太平洋戦争前の世相と今の時代に呼応するところが多い気がする。それもあって、初演時よりも「現実世界の辛さ」がより響くようになっているのではないかと。つくり物の世界に憧れるって切ないけれど、自分もこういう仕事をしている人間だから、やっぱり創作の世界に助けられているし、もちろんこの『キネマと恋人』にも助けられていると思います。ダンサーを含めキャスト全員が島の世界観をつくりあげてくれて、スタッフ含めみんなとつくれた作品だと思います。特に映像の上田(大樹)君と振付の小野寺(修二)君は、この作品ならではの付き合い方をしてくれました。仕事量もハンパじゃない。僕の他の作品と比べるとこんなに間口の広い作品はない。これからもずっと、こうした親切な作品を何年かに一遍作れると思われちゃたまらない(笑)ので、「これを観てもらわないと!」と思います。毎回「今回で最後かもしれない」と思いながらつくっているので、是非楽しみに観に来てほしいです。

 
妻夫木聡[高木高助(俳優)/間坂寅蔵(映画の登場人物)役]

初日を終えて、やっぱり演劇はお客さんのものだなと感じました。特にこの作品は、舞台に立っている時、お客さんとの間に本当に強い一体感があるんです。客席もステージの一部の様に感情移入できて、みんなが寅蔵を好きになって、みんながハルコの気持ちになって、幸せで終わってほしいけど、人生ってそんな甘くはないよね、それでも生きてかなきゃいけないよね、というようなほろ苦さも残しつつ、ファンタジーみたいにどこか別の世界に連れて行ってくれる、「夢なら覚めないで」っていう言葉がぴったりの、稀有な作品だと思います。そんな舞台に関われてとても幸せです。まだ始まったばかりで、当日券もありますので、一回と言わず何回でも、色々な方に、寅蔵やハルコたちに会いに来てほしいと思います。

 
緒川たまき[森口ハルコ役]

初日が終わりました。再演の機会をいただいて、キャスト・スタッフ、みんなで力を合わせて、とにかく大事に大事に思いながら稽古してきました。いよいよ本日、お待ちいただいているお客様に見ていただけたわけですが、やはりお客様はあったかい、この場所に帰ってこれた、と感じました。この作品の魅力は、いろいろな登場人物がでてくるのですが、誰かしらに感情移入していただける、というところなんじゃないかと思います。これからご覧になるお客様には、例えば、どういう作品内容なのか分からないまま見に行った映画が、面白かったという体験のように、この作品もただ席に座ってただ見ていただけるだけで…。きっといつの間にか、ハルコさんが映画の世界に惹かれるように、この舞台作品の世界に入っていただけるんじゃないかと思っております。

 
ともさかりえ[ミチル役ほか]

お客様が温かく迎えてくださって、無事に幕が開いてほっとしています。みなさんが待っていてくれていたのが伝わってきてすごく幸せな初日になりました。どんな世代の方にもこんなふうに愛していただける作品もなかなか無いと思います。ファンタジーですが実は生々しいものを含んでいるところもこの作品の魅力で、私がメインで演じているミチルも一見突飛なように見えますが彼女なりのいろんな理屈や信念を持っているキャラクターです。他にも様々な役を演じているので毎公演、毎公演、新鮮な気持ちで演じられたらいいなと思っています。今回ラッキーなことに再演をすることができました。ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。

 

世田谷パブリックシアター+KERA・MAP#009 『キネマと恋人』 撮影:御堂義乘
世田谷パブリックシアター+KERA・MAP#009 『キネマと恋人』 撮影:御堂義乘

 

本作は6月23日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターで上演。その後、北九州、兵庫、名古屋、盛岡、新潟で上演される。
詳細は公式サイトで。

 
(文:エントレ編集部)

 

公演情報

世田谷パブリックシアター+KERA・MAP #009『キネマと恋人』

【作・演出】ケラリーノ・サンドロヴィッチ

【出演】
妻夫木聡   緒川たまき

ともさかりえ

三上市朗 佐藤誓   橋本淳
尾方宣久 廣川三憲 村岡希美

崎山莉奈 王下貴司 仁科幸 北川結 片山敦郎

 
2019年6月8日(土)~23日(日)/東京・世田谷パブリックシアター
2019年6月28日(金)~30日(日)/北九州・北九州芸術劇場 中劇場
2019年7月3日(水)~ 7日(日)/兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
2019年7月12日(金)~ 15日(月・祝)/名古屋・名古屋市芸術創造センター
2019年7月20日(土)~ 21日(日)/盛岡・盛岡劇場 メインホール
2019年7月26日(金)~ 28日(日)/新潟・りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場

 
公式サイト
世田谷パブリックシアター+KERA・MAP #009『キネマと恋人』

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