【特集】ワハハ本舗の梅ちゃんが本物のシャンソンを歌う!? 『梅垣義明 60還暦記念リサイタル!』7月13日から大阪・東京・仙台・名古屋で上演
左から梅垣義明、演出を手がけるすずまさ
ワハハ本舗の歌姫「梅ちゃん」こと梅垣義明による舞台『梅垣義明60 還暦記念リサイタル! ~本物のシャンソンが歌える年になりました~』が、7月13日(土)から大阪・東京・仙台で上演される。
越路吹雪の『ろくでなし』を歌いながら「鼻から豆を飛ばす」パフォーマンスで有名なワハハ本舗の「梅ちゃん」こと梅垣義明。
2019年7月12日に誕生日を迎え、60歳になることを記念したリサイタルが7月13日から大阪・東京・仙台・名古屋の4都市で上演される。
WAHAHA本舗からのプレスリリース
ワハハ本舗から届いたプレスリリースには『本物のシャンソンを歌う!?』というキャッチフレーズが。還暦を境にいったいどんな舞台が生み出されていくというのか・・・?
エントレでは、梅垣義明本人と、これまで演出していた喰始に変わって本作を演出する すずまさ にインタビュー取材し、本作の見どころについて伺った。
左から梅垣義明、演出を手がけるすずまさ
梅垣「別に合わせたわけじゃないでしょ?偶然でしょ?」
すずまさ「(スタッフに聞いて)合わせたって言ってるよ~! すごいね本物の記念だね。」
梅垣「でも、恥ずかしいですよ。よく記念になるとか言うけど、1年歳取っただけで自分では変わんない。でも他からは還暦だって言われるからね。スイッチを変えるきっかけになればいいなと思います。」
すずまさ「俺はね、一回清算する感じがあるよ。このまま飲み続けるにしても一回お会計してね。やっぱりそれは30歳、40歳、50歳にはなかったことだよね。」
梅垣「そうか、さっき1年歳取っただけって言ったけど、49歳の次の50歳と、今回の59歳の次の60歳はやっぱ違いますね。」
ーーーどういう風に変わっていくんでしょうか?
すずまさ「それは、違えようとしないと変わらないんだと思うよ。リセットというと新しくすることだけど、梅垣は再起動みたいなことだね。ずっと動いてたけど、ここで一回切って、電源入れ直してみたいなことはあるんじゃないの?」
梅垣「演出家が言うんだから間違いないわ。そういうきっかけにしたいですね。」
演出のすずまさ
梅垣「やっぱり演出家が違うと違うものになるんですよ。今まで観てくれたお客さんがビックラこくようなことを考えてくれると思います。」
すずまさ「そりゃそうですよ。60歳っていうと普通の人は定年で、お金貯めて夫婦で海外旅行したりとか、そば屋やったりとか、第二の人生を始めるでしょ? そういう《夢を叶える》ようなことも、一つ入れようと思ってます。」
梅垣「ハーレーにサイドカーつけて走ったりね。僕は違った意味で、自分の好きな夢を舞台上で叶えようと思っています。」
すずまさ「それと、もう一つは・・・、いつものやつね!」
すずまさ「梅垣って町の中華屋さんみたいなキャラクターじゃないですか!」
梅垣「俺、町中華なの!? 全然高級じゃないね!」
すずまさ「そう、高級じゃないけど、野菜炒めと餃子が美味しいんだよって店。だから友達を呼んだときにその『餃子』がなくちゃマズいでしょ! だから、いつものやつは必ず出してあげたいなと思っているんです。」
左から梅垣義明、演出家のすずまさ
梅垣「定番はあるけども、今回は新しいメニューも作りましたってことか。」
すずまさ「今までとはちょっと趣向の違う梅垣を観てもらえる企画も考えていますよ。」
梅垣「これまで観にきてくれていたお客さんにも、もちろん楽しんで頂けると思います。」
梅垣「ネタによっては出入り禁止になっているホールがいくつかあって・・・、って昔はよくネタにして喋っていましたけど、わざわざ言わなくてもね・・・。」
すずまさ「まあまあ、なんか1つ、2つサンプルないの?」
梅垣「今はやらないんですけど、『雪が降る』を歌いながら頭にコンロをつけて、コンビニにあるポップコーンを乗せるんです。『雪が降る〜』って歌いながらポップコーンがポンポン飛んでいって、見た目がバカらしいんですね。それでバターが多いと火がついちゃうんで、普段はバターを抜いてるんだけど、その日はバターを抜くのを忘れてて、頭の上で火柱が立ったらしいんです。」
頭に乗せたポップコーンが炎上した際の梅垣義明(※想像図)
梅垣「お客さんは演出だと思って『おーっ!』って拍手してたんですけど、完璧な事故で。そこは出入り禁止になりましたね。そういうのはよくありますけどね。」
すずまさ「ハプニングはいろいろあったよね。僕ら観てる側で印象深いのは、オムツを履いて歌ってて、盛り上がるところでおしっこして、オムツが黄色くなって、前の方のお客さんが拍手するっていうネタがあったんですけどね。」
「オムツにおしっこをする」演目(※ラヴィアン・ローズの演目ではありません)
梅垣「ラ・ヴィ・アン・ローズを歌いながらオシッコをしている人間にスタンディングオベーションするっていうのは、普通ありえないから、やってくれってお客さんに前振りするんです。その日は、オシッコを黄色くしようと思ってリポDを飲んで、お腹を冷やすためにコーヒーを飲んで臨んでたんですが、オシッコじゃなくてウンコが出ちゃって。」
すずまさ「お客さんに気づかれないように後ずさりするっていうね。俺らは大爆笑だったね!あれいくつの作品だっけ?」
梅垣「40歳過ぎてたよ。これはシャレにならないなと思って。袖に帰って衣裳さんにも『くせぇ!!』って怒られたしね。ウンコは匂いが笑えないからね・・・。」
左から梅垣義明、演出家のすずまさ
梅垣「それを早く聞いてくださいよー! 言いたくてウズウズしてたんだから。」
すずまさ「ホントに!?」
梅垣「歌える歳にはなりましたけど、ホントに歌うかどうかはわかんないですね。歌えてるかどうかはお客さんが決めることで、ある意味 問題提示しているわけですからね。いかがですか?ってね。」
すずまさ「今回はそういう本物のシャンソンを見せるシーンもあるってことだよね。実はこのタイトルは梅垣が選んだんですよ。」
梅垣「そう。」
「梅垣義明 60還暦記念リサイタル」チラシ
すずまさ「俺はもっとテキトーなタイトルでいいと思ったんだけど、これを選んできたからやっぱり何か心構えがあるんだろうなって。」
梅垣「でも俺は、もっと小さくサブタイトルにするんだと思ってたのに、こんなに大きく書くから困ってんだよ!」
すずまさ「決意表明みたいな感じなんだよね。」
梅垣「・・・まあ、そう取られても・・・。」
これまでのステージより
すずまさ「梅垣ってヘンな顔と、ヘンな歌と、ヘンなフラ、味のようなものを持っているからいいんですよね。80歳、90歳になっても梅垣には歌ってもらってたいですね。小さん師匠の晩年みたいにね、『覚えなくてもいいです。面白くなくてもいいです。ただそれを観ていられることが嬉しい』って言ってもらえるような、そういう存在になってもらえるといいなと思ってるんです。歌手ではないし、芸人でもないし、梅垣っていう存在に、価値があるんじゃないかな。」
これまでのステージより
梅垣「僕らは劇団だから演出家がいるんですけど、普通、お笑いの人って演出家がいないじゃないですか。最初ワハハに入った時は『なんだよ演出家って。自分ではできないくせに』って思ってたけど、今となっては、演出家は自分の知らないことを引き出してくれるし『やんなきゃダメだ!』って刺激を与えてくますよね。すずまさは歳も近いし付き合いが長いから分かってくれてるんですよね。今までにないようなオープニングの仕方も、すずまさなら『わかるよ』ってなれるよね。」
これまでのステージより
すずまさ「あと、これまでのボツネタ供養みたいな企画も日替わりでやろうかなって考えています。」
梅垣「でもねえ、ネタって100個作ったら、面白いのって1個か2個なんですよ。稽古場でスタッフにはバカウケしてても、お客さんの前でやったらしーんとしてることもあるしね。」
すずまさ「年を経て、面白くなってるんじゃないの? ウデがついてさ。」
梅垣「いや、ウデは変わってないから。でも、今回やろうとしているボツネタは、僕は面白いと思ってるし自信があるんですよ。大人が、ましてや60歳のジジイがこんなことやらねぇだろうってね。いつも下ネタやってるんですけど、絶対に下品にはならないようにしてるんです。下品とのギリギリというかね。ずっと観てくれているお客さんも嬉しいけども、若い人にも来てほしいですね。」
すずまさ「梅垣のステージは、お客さんが支えてくれてますからね! あの人ダメそうだから、私たちが支えないといけないと思っているのかな?」
梅垣「それも、俺の技術なんだよ!! 微妙なバランスで成り立っているガラス細工のような舞台なんだよ。」
梅垣義明 数々の衣裳が入った棚をバックに
本作は7月13日(土)から大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。
詳細は公式サイトで。
(文:エントレ編集部)
WAHAHA本舗PRESENTS 梅垣義明60 還暦記念リサイタル! ~本物のシャンソンが歌える年になりました~
【構成・演出】すずまさ
【監修】喰始
【出演】梅垣義明 ほか
2019年7月13日(土)~15日(月・祝)/大阪・森ノ宮ピロティホール
2019年7月19日(金)/東京・山野ホール
2019年7月27日(土)~28日(日)/仙台・誰も知らない劇場
2019年8月23日(金)/名古屋・ダイアモンドホール
公式サイト
WAHAHA本舗PRESENTS 梅垣義明60 還暦記念リサイタル! ~本物のシャンソンが歌える年になりました~
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