日本で初めて原子の火を灯した若き技術者たちを描く serial number(風琴工房改め)「アトムが来た日」12月20日より下北沢ザ・スズナリで上演

写真:保坂萌
serial number(風琴工房改め)による舞台「アトムが来た日」が12月20日(木)から東京・下北沢ザ・スズナリで上演される。
風琴工房は、劇作・演出家の詩森ろばによって1993年に旗揚げされ活動を続けてきたが、2018年より俳優・田島亮とのふたり体制となり名称をserial numberと改称。新たなスタートを切った。
詩森作品で扱われる題材は、歴史劇から金融、福祉車両の開発からアイスホッケーなど実に多彩。詩森自身はもちろんのこと、俳優も連れて全国どこへでも飛び回る綿密な取材をもとに、スピーディーかつ演劇知の塊のようなパワフルな演出によって、独自の視点で骨太な物語を編み上げるのが特徴的だ。
『serial numberのserial number』~「nursery」より~
serial numberの2回目の公演となる『アトムが来た日』は、日本の原子力エネルギーの始まりに尽力した若き技術者達の情熱と、これからの日本のエネルギー問題の未来を問う渾身の野心作だ。
終戦から5年、大手電機メーカーに勤めるカンバラは原子炉を作ろうと考えていた。原爆によって被爆した日本にとって忌むべき原子力を、発電という形で平和利用しようというのである。賛否両論飛び交うなか、日本初の原子炉の臨界を成功させようとアメリカや国を巻き込んで多くの挑戦者たちが奔走する。
一方、2040年の日本ではエネルギー政策について、原子力研究所所員と国との話し合いが続いていた…
2011年の福島での原発事故以来、エネルギー問題について真剣に考えるべきときが来ていると誰しもが思っている。
しかし、その逡巡は、原子力発電所の爆発事故というあまりにも大きな事実のまえに、原発擁護派と反対派という二項対立にのみこまれ、根源的な問題は置き去られているように思える。
新作『アトムが来た日』は日本に初めて原子の火が灯ったときのことを丁寧に描くことで、原子力がそもそも孕んでいた葛藤と、そのときに溢れていたエネルギーへの希望を炙り出し、これからわたしたちが何を選択し、そのために何ができるのかを問いかけたい。
本作は12月20日(木)から東京・下北沢ザ・スズナリで上演される。
詳細は公式サイトで。
(文:エントレ編集部)
serial number(風琴工房改め)「アトムが来た日」
【作・演出】詩森ろば
【出演】田島亮(serial number)、福本伸一(ラッパ屋)、井上裕朗(DULL-COLORED POP)、杉木隆幸(ECHOES)、森下亮(クロムモリブデン)、小玉久仁子(ホチキス)、林田麻里、酒巻誉洋、岡野康弘(Mrs.fictions)、佐野功、笹野鈴々音、藤尾勘太郎/岡田達也(キャラメルボックス)
2018年12月20日(木)~12月29日(土)/東京・下北沢ザ・スズナリ
公式サイト
アトムが来た日
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