生田斗真、りょう、中山優馬、藤原さくら達がたくさんのサンキューを届けてくれる! 劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表レポート
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
劇団☆新感線の新作 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)』の製作発表が行われ生田斗真、りょう、中山優馬、藤原さくらなどが登壇した。
劇団☆新感線は、2017年春から豊洲のIHIステージアラウンド東京で『髑髏城の七人』『メタルマクベス』をロングラン上演を続けており、現在は新感線☆RS『メタルマクベス』disc3を上演中だ。
そして、劇団☆新感線の次なる作品は『偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)』。生田斗真が主人公の<偽義経>を演じ、義経が実際に奥州に匿われていたという史実をベースにしながらも、中島かずき ならではのファンタジーを散りばめたストーリー展開になるという。
今回、都内で本作の製作発表が行われ、作の中島かずき、演出のいのうえひでのり、主演の生田斗真をはじめ、りょう、中山優馬、藤原さくら、粟根まこと、山内圭哉、早乙女友貴、橋本じゅん(大阪・金沢・松本公演に出演)、三宅弘城(東京・福岡公演に出演)、橋本さとしが登壇した。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
作の中島かずきは、「基本的にはいつもの新感線らしい賑やかな芝居になります。生田君は新感線によく出てもらってますけど、僕の作品はスサノオ(2002年)以来。新感線的にはいつもの感じかもしれないけど、かなりはじけた役。図抜けた明るさを持ったキャラクターをやってもらえればと思います。他のみなさんも含めて二転三転するドラスティックに展開する芝居なので、最後まで楽しんで頂けると思います。」とコメント。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
演出のいのうえひでのりは、これまで2年間演出を手掛けた<客席が360度回転する>IHIステージアラウンド東京と比較して「久しぶりに回すことを考えなくていいから新鮮。」と笑顔で語り、「とはいえ、映画や漫画のような色んな場面が多いので展開をどう見せていくのかが大変そうです。内容的には少年マンガでファンタジーな<ザ・新感線>、これぞ新感線みたいな内容。斗真はいのうえ歌舞伎には初登場なので思いっきり暴れてもらいたい。何度も出て頂いている準劇団員と呼ばれる人達は心強いし、中山優馬くんや藤原さくらさんのフレッシュさも楽しみ。チャンバラ版アベンジャーズみたいな作品になると思う。」と楽しそうに語った。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
主人公の偽義経を演じる生田斗真は「2年前にVamp Bamboo Burn~ヴァン!バン!バーン!~ という作品で新感線に出演した時に、いのうえさんから『次は斗真で歌舞伎をやりたい。一緒にやらないか。』というところからこの企画がスタートしました。2年間客席をぐるぐると回していた新感線のみなさんと、今度は自らが地方都市をぐるぐると周るという企画が非常に面白いと思って、今からワクワクしています。」とコメント。さらに「新感線39周年=サンキュー興行ということなので、地方のみなさまに僕もたくさんのサンキューを届けたいなと思っております。」と意気込みを語った。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
「髑髏城の七人」Season花に極楽太夫役で出演していたりょうは「昨年までぐるぐる回っておりました、りょうと申します。その頃からチャンスがあればまた出演させてほしいとアピールしていました。こんなに早く実現して嬉しく思っています。」と挨拶。演じる役については「今回は<黄泉津の方(よもつのかた)>という巫女長の役です。妻として母として巫女長としてそれぞれの表情をうまくできたらいいなと思っています。」と語った。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
新感線初参加となる中山優馬は「斗真君の演じる義経の弟役を演じます。自分には兄はいないので兄貴ができたことをうれしく思っています。楽しみながら自分の役を全うしたいと思います。」と熱く意気込んだ。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
大陸渡りの歌うたい<静歌・しずか>を演じる藤原さくらは、新感線の舞台に初参加することについて「自分にできるのかと不安に思ったこともあったけれど、新感線の舞台に立てることを幸せに思っています。出演していた友人からは『新感線の人たちは非常によく飲む』と聞かされましたが、私も負けじと食らいついていこうと思います。」と稽古後の抱負も含めて語っていた。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
源頼朝役を演じる粟根まことは「現在も(メタルマクベスdisc3で)豊洲で回っている劇団員の粟根まことです。日本人なら誰もが知っている武家の棟梁・源頼朝を演じることになるとは思っていませんでしたが、台本を読みますと、<目つきが悪く、性格が悪く、疑り深い>と表現されておりましたので、通常営業で行きたいと思います。」とキッチリと笑いを取る。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
続いて山内圭哉は「私も、髑髏城の七人 Season風というのに出演して、ぐるぐるさせて頂いて、もう二度とぐるぐるしたくないなと思っていましたが、今回は地方公演からスタートするということで、2年間豊洲でぐるぐるしていた劇団員の方々とある種の開放感を楽しみたいと思います。」と笑顔でコメント。何度も新感線に出演している立場から初参加の中山優馬と藤原さくらに向けたアドバイスを司会から求められると「頑張るより楽しんだ方がいいと思います。」と経験者ならではの深い言葉で激励していた。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
ホンモノの義経 <遮那王牛若・しゃなおううしわか>役を演じる早乙女友貴は「17歳で出演した蒼の乱に続いて2度目の参加です。その頃は常に緊張していて体に力が入っていたのですが、今回は楽しみながらいい意味で力を抜いて最後まで頑張りたいと思っています。」と意気込んだ。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
そして、大阪・金沢・松本公演で弁慶を演じる橋本じゅんは「僕も粟根さんと一緒で、今も(メタルマクベスdisc3で)ぐるぐる回り続けています。今や普通の劇場に憧れています。今回は<ストレートな新感線>ということで、大人の悪ふざけを大阪から爆発させたいと思います。久しぶりの大阪なのでたくさんの方に来て頂けたらと思います。」と頼もしいコメント。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
2020年の東京・福岡公演で同じく弁慶を演じる三宅弘城は「これまで新感線に出演させて頂くときは、おバカな役が多かったんですが、義経をサポートする弁慶という役を仰せつかることになりました。まだ再来年の話なので、まだピンとこないんですけれど・・・」と複雑な心境を語った。また、「じゅんさんと一緒の役をやるというのは非常にプレッシャーなんですが、僕なりの弁慶を作っていこうと思います。」と語った。
山内圭哉と同じく新感線の常連組として、初参加の2人に向けて司会から助言を求められると「食べたほうがいいですね。動くから痩せるんですけど、ダイエットとか思わずに摂取してください。」と、これまた重要なアドバイスをしていた。
劇団☆新感線『偽義経冥界歌』製作発表より 撮影:田中亜紀
最後に、生田斗真が演じる偽義経の父親<奥華秀衡・おうがのひでひら>を演じる橋本さとしは「僕は若いころ劇団☆新感線にずっといて、メタルマクベスdisc1で21年ぶりに出演させて頂いたんです。これは貴重だぞと観に来て頂いたんですけども、『お前、また出るんかい!』と先輩方によく言われていますが、出ます!」と力強く語り、「僕にとっては、かずきさんの脚本を、いのうえさんの演出でできることで、本当にこれで帰ってきた気持ちになるんじゃないかなと気がしています。」と深いコメント。
さらに「当初、僕は新感線を辞めたときに全てを失った気持ちになっていたんですが、当時占い師の方に<あなたの人生のピークは53歳、54歳あたりでやってくる>って言われてたんですよ。来年53歳で、再来年は54歳なので、俺は人生のピークを劇団☆新感線で迎えることができるという!是非、僕 一人の男の人生のピークを! これが終わったらあとは落ちるだけなんで、是非見届けて頂きたいなと思っています。間違いなく最高の作品になると思います!」と、会場を笑いに包んでいた。
最後に生田斗真が見どころを聞かれ「一番は立ち回りだと思います。台本が上がってきて『ホントによく戦ってるな』と思いましたので、それに向けてトレーニングを今から始めているところです。それとタイトルにも「冥界歌(めいかいにうたう)」とありますので、歌も楽しみにして頂けたらと思います。」と作品をアピール。
また、39興行になぞらえて、誰にサンキューを言いたいかという質問には「僕自身を演劇の道に導いてくれた新感線の皆さまにサンキューを言いたいです。そして、地方都市のみなさまをはじめお客様にサンキューを言って回るという興行に僕を呼んでくださったことに感謝しています。」と締めくくっていた。
本作は2019年3月8日から大阪・フェスティバルホールで開幕し、4月2日から金沢歌劇座で上演、4月18日からまつもと市民芸術館で上演される。
さらに10か月ほど空いたのち、2020年2月から東京公演、福岡公演が上演される。
大阪・金沢・松本公演のチケットの一般発売は2019年1月27日(日)から。詳細は公式サイトで。
(文:森脇孝/エントレ)
2019年劇団☆新感線39(サンキュー)興行・春公演 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌(にせよしつね めいかいにうたう)』
【作】中島かずき
【演出】いのうえひでのり
【出演】
生田斗真/りょう 中山優馬 藤原さくら/粟根まこと 山内圭哉 早乙女友貴/橋本じゅん(大阪・金沢・松本公演) 三宅弘城(東京・福岡公演)/橋本さとし
右近健一 河野まさと 逆木圭一郎 村木よし子 インディ高橋
山本カナコ(東京・福岡公演) 礒野慎吾 吉田メタル 中谷さとみ 保坂エマ
新谷真弓(大阪・金沢・松本公演) 村木 仁 川原正嗣 武田浩二
狩野新之介 鈴木智久 山﨑翔太 渡部又吁 小板奈央美 後藤祐香 齋藤志野 鈴木奈苗
藤家 剛 川島弘之 菊地雄人 あきつ来野良 藤田修平 北川裕貴 紀國谷亮輔 下島一成
2019年3月8日(金)~21日(木祝)/大阪・フェスティバルホール
2019年4月2日(火)~7日(日)/金沢・金沢歌劇座
2019年4月18日(木)~21日(日)/松本・まつもと市民芸術館
【東京公演】 2020年2月予定 TBS赤坂ACTシアター
【福岡公演】 2020年4月予定 博多座
公式サイト
2019年劇団☆新感線39(サンキュー)興行・春公演 いのうえ歌舞伎『偽義経(にせよしつね)冥界歌(めいかいにうたう)』
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