2018.11.1  18

コトリ会議が鈴江俊郎の代表作『髪をかきあげる』『ともだちが来た』2本を同時上演/11月15日からAI・HALLで上演



コトリ会議「『髪をかきあげる』『ともだちが来た』」
『髪をかきあげる』『ともだちが来た』の2作品の共通と対比をつくるチラシ
 

コトリ会議による舞台『髪をかきあげる』と、舞台『ともだちが来た』の2作品が11月15日(木)から兵庫県・伊丹市立演劇ホールAI・HALLで同時上演される。

 
コトリ会議は山本正典が作・演出を手掛ける劇団。リズミカルで特徴的なセリフ回しと予想からはずれていく展開が魅力で近年注目が高まってきている。

一方、伊丹市立演劇ホールAI・HALLの名物企画「現代演劇レトロスペクティヴ」は、関西で活躍する30代の演出家が、自らは体験していない1980年代から1990年代の名作戯曲を上演する企画。

今回、コトリ会議の山本がこの企画に参加し、挑戦する戯曲は山本が劇作をはじめるきっかけとなった作家である鈴江俊郎の代表作『ともだちが来た』(第2回OMS戯曲賞受賞作)と『髪をかきあげる』(第40回岸田國士戯曲賞受賞作)の2本だ。

 

『ともだちが来た』
第2回OMS戯曲賞受賞作。1994年、「二人の桟敷席」公演として、アートスペース無門館(京都)にて初演。男二人のやりとりから、人間関係の閉塞感を痛感しながら、なおも人間と生の根拠を肯定しようとする眼差しで描かれた二人芝居。

あらすじ
蒸し焼きにされそうな、ある夏の日。畳の上で部屋着姿のまま床にはいつくばる「私」の前に、高校時代の旧友が現れる。久しぶりの再会に喜ぶ二人は、じゃれあうように会話を楽しむ。話を聞くと、自転車に乗ってずいぶん遠くからやってきたという。喉が渇いているはずなのに、「友」は出した麦茶を飲んでくれない。そして「友」は言う、「俺のこと忘れないでいてほしいんだよ」。

『ともだちが来た』出演:大石英史、本田椋(劇団 短距離男道ミサイル)
『ともだちが来た』出演:大石英史、本田椋(劇団 短距離男道ミサイル)

 
 
『髪をかきあげる』
第40回岸田國士戯曲賞受賞作。1995年、「劇団八時半」公演として、奈良史跡文化センターにて初演。1ステージ限定上演。都会に暮らす男女のひっかくような淋しさが交錯する夏の数日間の物語。

あらすじ
深夜に訪ねてきた恋人をつれなく追い返す若い女は、“門限”という自室で一人になる時間を設けているのに、その孤独な時間の淋しさに身もだえする。子どもを亡くした夫婦は、悲しみで夜が眠れなくなり川辺を散歩し、懐中電灯の蛍に慰められたつもりになる。恋人を猛烈に欲しがる男と、彼のリクエストに応えようとする女子学生の奇妙な関係は平行線を辿るばかり。自分だけではどうにもならないうつろな心情を抱え、人々の救いようのない時間は過ぎていく…。

『髪をかきあげる』出演: 牛嶋千佳、平林之英(sunday)、要小飴、竹内宏樹(空間 悠々劇的)、 まえかつと、三村るな、原竹志(兵庫県立ピッコロ劇団)
『髪をかきあげる』出演: 牛嶋千佳、平林之英(sunday)、要小飴、竹内宏樹(空間 悠々劇的)、 まえかつと、三村るな、原竹志(兵庫県立ピッコロ劇団)

 

山本正典(作家・演出家)

コトリ会議をはじめる前は鈴江さんの劇団で俳優をしていました。

鈴江さんに「岩が落ちてくるから」と言われた。
僕は役者で立っていて、稽古場。舞台は工場の宿舎の一角。
思わず「屋内ですが」と尋ねた。
鈴江さんは血管の浮き出た大きな目で「落ちてくるから。受け止めるだろお前は。死にものぐるいで」
僕は台詞を叫びながら汗だくで無数の岩を受け止めた。
大きいの小さいのなんてイメージする暇はない。鈴江さんが「もっともっともっともっともっともっと…」って。
気づけば僕は、落石から生き延びていた。
鈴江さんは「それや」と一言。
それ、とは。
僕は、でも、衝撃だった。
あれから何年経ったか。気づけば僕は役者さんに「落石があるので」と演出している。
役者さんは「屋内ですけど」って言ってくる。
僕は笑って「ねえ、屋根ありますもんね」と返す。
はやく鈴江さんになりたい。

 

 
会話の中にハッとするような美しいセリフを紡いで、観るものの心の機微にふれる鈴江作品の中でも、友人同士の気持ちがあつくぶつかりあう男二人芝居『ともだちが来た』と、求め合ってもすれ違っていく男女の関係と気持ちがからまっていく『髪をかきあげる』。
それぞれタイプの違う作品を見比べて観ることができる『二作品共通券』も販売されている。

本作は11月15日(木)から兵庫県・伊丹市立演劇ホールAI・HALLで上演される。
詳細は公式サイトで。

 
(文:エントレ編集部)

 

 

公演情報

コトリ会議「『髪をかきあげる』『ともだちが来た』」

【作】鈴江俊郎
【演出】山本正典
【音楽】珠水(少年王者舘)

【出演】牛嶋千佳、要小飴、まえかつと、三村るな、竹内宏樹(空間悠々劇的)、原竹志(兵庫県立ピッコロ劇団)、平林之英(sunday)、大石英史、本田椋(劇団短距離男道ミサイル)

2018年11月15日(木)~11月18日(金)/兵庫県・伊丹市立演劇ホールAI・HALL

公式サイト
『髪をかきあげる』『ともだちが来た』

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