これぞ究極の2.5次元ミュージカル!? 早霧せいな主演、浪漫活劇「るろうに剣心」初日前会見レポート
浪漫活劇「るろうに剣心」初日前会見より
10月11日(木)、東京・新橋演舞場にて浪漫活劇「るろうに剣心」が開幕した。それに先駆け、同日、同劇場にて初日前会見が行われ、緋村剣心役の早霧せいな、加納惣三郎役の松岡充、神谷薫役の上白石萌歌、そして脚本・演出を務める小池修一郎が登壇した。
本作の原作となるのは、シリーズ累計発行部数6000万部を超える大ヒットマンガ。2016年には、小池修一郎の脚本・演出により、宝塚歌劇団が初めて舞台化。そしてこの度、和の殿堂、新橋演舞場・大坂松竹座に小池修一郎が初登場し、主人公・緋村剣心に宝塚版でも同役を演じた早霧せいなを迎え、さらにパワーアップして生まれ変わる。
開幕を目前に控え、早霧が、「お稽古が始まってから一ヶ月とちょっとの期間が過酷で長かったので、やっとお客様の前で初日が開けられるという緊張感と高揚感に包まれています」と心境を語ると、舞台のオリジナルキャラクターである加納惣三郎を演じる松岡も、「同じ気持ちです」と、同意。演出の小池いわく、「宝塚版と(ストーリーなどは)基本的には一緒ですが、早霧の歌も芝居も凄く上手くなったので、より濃く深くなったものをお見せできると思います」と語り、舞台への期待度をさらにアップさせた。
本作の注目の一つは劇中に数多く登場する殺陣。今回、宝塚とは異なり男性と共に立ち回りをすることに関して早霧は、「(相手が男性だと)スピード感とパワーが圧倒的に違うので、自分の元男役としての誇りをかけて戦いに挑む気持ちでやっています」と、力強くコメント。そんな早霧の殺陣を「本当に宙に浮いてるんじゃないかと思うくらい本当に素晴らしい」と松岡は絶賛。
続いて、神谷薫を演じる上白石が、「男性陣皆さん素敵ですが、私は早霧さんの剣心しか見えていません!」と輝かしい瞳で断言。それを聞いた早霧が嬉しそうに上白石の肩を優しく抱きしめると、それを横目で見ていた松岡がすかさず、「ちょっとは観てるでしょ!?」と二人の間に割って入り、会場から笑いが起こった。
『ただ台詞を言えばいいのではない。心もちゃんと動かせば、その心の動きに全ての殺陣もアクションも華やかさも付いてくるんだ』ということを稽古場でみっちり学んだという松岡。そして、「宝塚を卒業されてもう一度挑む早霧さんと、僕も90年代ビジュアル系代表として“2.5次元の究極”を目指したい」と、再び会場の笑いを誘って付け加えた。
公演が行われる新橋演舞場と大阪松竹座に共通する特徴といえば、客席を縦断して設置される舞台、『花道』。やはり小池はこの『花道』にはこだわりを持って演出をした様で、「色んな使い方をしているので、おそらく“おお!!”と思っていただけると思う」と自信ありげな笑顔を見せた。これは是非、会場に足を運んで、小池修一郎演出で『花道』がどう活用されているのかを確認したいところ。
最後に締めの挨拶として早霧は、「一期一会の出会いを大切に、新鮮な気持ちで一回一回を全身全霊で務めて参りたいと思いますので、どうか千秋楽まで温かく見守っていただけたら嬉しいです」とにこやかにコメント。自身では二度目となる緋村剣心役に挑む意気込みと共に、会見を締めくくった。
とにかく、登壇した四名の、「素晴らしい舞台が誕生するのだ」という自信に満ちた眼差しとコメントが印象的で、無事初日の幕が開き、舞台上で巻き起こる新しいエンターテイメントの風を感じることがとても楽しみになった。
本作は、10月11日(木)から11月7日(水)まで、東京・新橋演舞場にて上演。その後、11月15日(木)から24日(土)まで、大阪・大阪松竹座にて上演される。詳細は公式サイトで。
(文:越前葵)
浪漫活劇「るろうに剣心」
原作:和月伸宏「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」(集英社ジャンプ コミックス刊)
脚本・演出:小池修一郎(宝塚歌劇団)
音楽監督:太田健(宝塚歌劇団)
出演:
早霧せいな 上白石萌歌 松岡充
廣瀬友祐 三浦涼介 上山竜治 植原卓也 愛原実花 松岡広大
加藤憲史郎(交互出演)大河原爽介(交互出演)川口調(交互出演) 彩花まり 五條まりな 田村芽実 月影瞳 遠山裕介 宮川浩
藍実成 浅川文也 伊藤寛真 祝陽平 大場陽介
黒沼亮 笹岡征矢 鮫島拓馬 柴原直樹 高木勇次朗 竹部匠哉
楢原じゅんや 西村聡 早川一矢 廣瀬真平 山名孝幸
織里織 熊澤沙穂 小板奈央美 杉浦小百合 美翔かずき
横関咲栄 吉田繭
2018年10月11日(木)~11月7日(水)/東京・新橋演舞場
2018年11月15日(木)~11日24日(土)/大阪・大阪松竹座
公式サイト
浪漫活劇「るろうに剣心」
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