昭和精吾生誕77年記念公演「七七火-なななぬか-」寺山修司と岸田理生の二部構成で7月6日~8日に上演
舞台「七七火-なななぬか-」チラシ
昭和精吾生誕77年/寺山修司没後35年作品 舞台「七七火-なななぬか-」が岸田理生アバンギャルドフェスティバル(リオフェス2018)のラインナップとして 7月6~8日に東京・サラヴァ東京で上演される。
昭和精吾は演劇実験室◎天井桟敷 伝説のアジテーターとされている人物。2015年に昭和精吾が亡くなったことを受け、昭和精吾と17年間活動を共にした女優・演出家の“こもだまり”が昭和精吾事務所の二代目代表に就任。現在では技法を継ぐこもだ、イッキを中心に活動している。また、音楽家で映像作家の西邑卓哲が音楽統括として支えている。
今作は構成・演出を こもだまり が手がける。第一部「われに五月を」は寺山修司の詩で構成、音楽は演劇実験室◎万有引力のJ・A・シーザーが手掛ける。
第二部「七七火~火學お七抄」は八百屋お七に着想を得た岸田理生の戯曲を映像音楽劇の形式にしたもので、FOXPILL CULTの西邑卓哲が音楽・映像を担当する。
昭和精吾事務所の出演は、こもだ、イッキ、西邑のほか、 Kaya朗読劇「サロメ」ヨカナーン役の麻宮チヒロ、演劇集団池の下の主演女優・稲川実加、北区つかこうへい劇団出身の鋤柄拓也ら。
7月7日には昭和精吾生誕77年記念特別ライブ「七七ノ歌-ナナナノカ-」を開催。 昭和精吾ゆかりの人物、演劇実験室◎天井桟敷出身の蘭妖子、犬神サアカス團・犬神凶子と犬神情次2号、 死神紫郎、虚飾集団廻天百眼のゲスト出演が決定している。
出演者一覧
第1部「われに五月を」
作:寺山修司 音楽:J・A・シーザー
誰にもわかってもらえないだろうが とにかく俺は来月汽車に乗る その汽車の汽笛の意味を あんたがたはどこの国の言葉にも訳すことはできないだろう
~寺山修司「長篇叙事詩・李庚順」より
語りの力のみで情景を鮮烈に想起させる昭和精吾の十八番、青森の一人息子の母殺しを描いた「長篇叙事詩・李庚順」のふたり語り、孤独の叫び「アメリカよ」等、J・A・シーザーの曲に乗せて連続で語る寺山修司の世界。
第2部 麻人楽幻想音楽劇「七七火 ~火學お七抄」
原作:岸田理生 脚本:こもだまり 音楽:西邑卓哲(FOXPILL CULT)
嘘をついて生き延びた十年。昨日死んでもよかったような、明日死んでもいいような
~岸田理生「火學お七」より
恋ゆえの火付けの罪を「子供だから」と赦されて十年生きたお七。
火の中はぐれた男の遺した言葉、面影を抱え娼婦として生きるお七を訪ねてくる、火事の記憶を持つ他人たち。
昭和精吾さんと言えば僕からしてみれば伝説であり憧れである。学生の頃に『邪宗門』の音源を何度もリピートして聴き込んでいた。自身のソロの朗読でも廻天百眼でも、実はかなりの影響を受けている。
現在の昭和精吾事務所は、廻天百眼にも出演してくれているこもだまりさんが主宰を引き継いでいる。昭和さんの公演の踏襲にとどまらず、力強い押韻と詩の流れを引き継ぎつつも、さらに若い世代も加えて新しい色を帯びている。
かつて僕が聴いた昭和さんの朗読と今の昭和精吾事務所の公演。もちろん、同じところがあるのは当然なのだが、真に変わらないのはどれだけ時代が移っても前衛として荒野の前線に立ち続けるその姿勢なのではないか。そして、それこそが僕が憧れた姿なのではないか。
一人でも多くの人に、”かっこいい前衛”を体感して欲しい。
特典として来場者全員に、第二部 音楽劇「七七火」の書き下ろし楽曲を含むサウンドトラック配布が決定。
演劇とライブを一回ずつ見られるセット券割引(ライブ価格が2500円のところ1500円)もある。
(文:エントレ編集部)
昭和精吾事務所 舞台「七七火-なななぬか-」
[作]寺山修司/岸田理生「火學お七」
[構成・演出]こもだまり
[音楽]J・A・シーザー/西邑卓哲(FOXPILL CULT)
[出演]こもだまり(昭和精吾事務所)、イッキ(アクロス エンタテインメント)西邑卓哲(FOXPILL CULT)
麻宮チヒロ(舞台芸術創造機関SAI)、左右田歌鈴、稲川実加、鋤柄拓也、餅月わらび
[ゲスト出演]※7日ライブのみ
蘭妖子、犬神凶子/演奏:犬神情次2号[犬神サアカス團]、死神紫郎、虚飾集団廻天百眼
2018年7月6日~7月8日/東京・サラヴァ東京
公式サイト
昭和精吾事務所 舞台「七七火-なななぬか-」
プレイガイドで検索
イープラス
最近の記事
13
3
152
11
11
17
12
12
37
22
20
1
13
≫もっと見る
編集部ピックアップ!
エントレがおすすめする他の舞台