【動画6分】後藤ひろひとも太鼓判!女優・丹下真寿美の魅力を堪能できる舞台 T-works「源八橋西詰」ロングインタビュー
後藤ひろひとの舞台「源八橋西詰」が2018年1月12日から上演される。本作に作・演出・出演する後藤ひろひとと、出演の丹下真寿美にインタビュー取材した。
T-worksは関西を拠点として活動している女優・丹下真寿美の魅力を全国に発信するために、女優・丹下真寿美とプロデューサー・松井康人により結成されたプロデュースユニット。
第一回となる今回は、後藤ひろひとが1996年に書いた「源八橋西詰」を上演する。
丹下真寿美に加えて、久保田浩(遊気舎)、坂田聡(ジョビジョバ)が出演するほか、後藤ひろひとも出演する。
死刑判決確実の殺人犯を精神疾患に仕立て、無実を勝ち取ろうとする弁護士、売れないからと座長からお笑い女優に転向させられようとしている女優、かつては売れっ子だったが今は落ち目の売れない童話作家、
それぞれが成功を手にしようと歩みを進めるその先は、源八橋西詰という名の四辻だった…。
「特定の女優の魅力を伝えるプロジェクト」という、一風変わった企画はどういうものなのか?
後藤ひろひとが約20年前に書き上げた作品を、今上演する意味などについて、後藤ひろひとと丹下真寿美に話を伺ってきた。【動画6分】
後藤「今回、私は完全に雇われた作・演出家で、言ってみればその雇い主が丹下さんなんです。T-worksのTは、丹下さんのTなんでしょ?」
丹下「そうです! 丹下のTで、worksはお仕事っていう意味です!」
後藤「それはわかるわ!」
丹下「私、丹下真寿美をより良くみなさんに知って頂いて、丹下真寿美が売れるためのユニットです・・・!」
後藤「・・・無茶ぶりみたいなプロデュースですけども。でも、売られるべき価値のある女優だと思うんです。関西のいい役者はどんどん東京の方に来てしまう中で、関西在住でいい俳優を売っていくプロジェクトということで、私もとても共感が得られたので、是非やらせてくれと土下座をして頼みました。」
後藤「これは1996年に私が書いたものだそうですよ。遊気舎という劇団のイベント公演のために書いた3人だけの芝居です。源八橋西詰という四つ角に立って誰かを待っている、その3人はいったい誰を待っているんでしょうか?というようなストーリーが微妙に3人が絡みながら進んでいきます。」
後藤「まず、劇団の女優の役。」
丹下「これはリアルですね。」
後藤「少女の役、あと弁護士役。この3つは相当幅があるから演じ甲斐があるんじゃないですかね。」
丹下「女性弁護士役は、漢字が多かったです。」
後藤「・・・(笑)」
後藤「3つの中の2本目の童話作家の話というのを書きながら、童話でちょっとミステリアスな話というのは成立するな、と思って、次の年に『人間風車』という作品を書いたので、ホントにこれが無かったら『人間風車』は生まれなかったとは思いますね。大事な転機になった作品なのかもしれないですね。」
後藤「久保田浩は、1996年にやったときのオリジナルキャストなんです。全く同じ役で出てもらおうと思っているんですけど、俺としては懐かしいですね。21年前の遊気舎で、まだ私は座長だったころですから、その時の思い出がいっぱい甦ってきますよね。全く成長しない俳優なので、21年前のまんまでやってくれるというのがまた嬉しいですね。」
丹下「(笑)」
後藤「坂田聡は、チラシの撮影の時に会ったんだよね。」
丹下「そうです。その日は半袖でもいけるくらい暑かったんですが、坂田さんはモッコモコのトレーナーとハーフパンツでいらっしゃって。」
後藤「そうです。そういう男ですよね。」
丹下「それで、タクシーの中で『暑くないですか?』って聞いたら、『これはね』って言って・・・特に覚えてないくらいの会話をしたんですけど・・・」
後藤「(笑)ジョビジョバって昔は、それはそれは態度の悪い奴らだったんです。先輩後輩なしで同級生だけでやってたから、ホントに有名な礼儀知らずだったんですが、やっぱり年を経て真人間になりましたね。坂田聡とも何本もやりましたけど、私の台本を演じてくれる俳優としては、ものすごく信頼できる男です。
それと、久保田浩、丹下さんが一緒にやるというのが、絶対の勝算がありますね。」
丹下「おおー!」
後藤「でも、時代ですよ、遊気舎とジョビジョバなんて、絶対に仲悪かったですからね。河原雅彦が俺の作品(人間風車)を演出する時代だし、(元 惑星ピスタチオの)腹筋善之介が私と一緒の集団(Piper)にいるというような時代ですからね。昔は会えば喧嘩の連中ばかりですからね。」
後藤「自分でね、すごく突っ張って台本を書いている時期があったんです。」
丹下「遊気舎の時代に?」
後藤「そう。『俺の演劇、わからねぇヤツは観なくていいんだよ』って本気で思ってたし、言ってた時期があった。作家は誰でもあるのかもしれないけど、それはもったいないことだなと思って。『俺、もっといっぱいの人が喜ぶことを書けるのに、何を突っ張っているんだろう』って思ったの。そう、まさに源八橋西詰に住んでる頃だったわ。」
丹下「へぇー!」
後藤「もっと、たくさんの人を喜ばせてみようかなと思ったんです。だからその頃、ガラッと作風が変わっていると思います。」
丹下「じゃあ、ホントに後藤さんにとっての四つ辻だったんですね。」
丹下「この作品もそうですけど、すごく楽しい部分があって、お客さんを惹き付けた後、気が付いたら『あれ、これ、ヤバくない?』っていう泥沼にはまって戻れないみたいな。面白いけど、怖いけど、観たいというか。」
後藤「なんとかね、あいつ、何 仕掛けてくるかわからないっていう作家で一生いたいもんだね。」
丹下「この作品、久保田さんと坂田さんに負けないように、ちゃんと相対することができるように頑張ります!」
後藤「本作は大きいホールで壮大にやる演劇でもないんです。みなさんの近くでやって、近くで観て感じて頂きたい作品なんです。古い作品ですが今風にもう一度書き直しています。絶対面白い作品になると思うので、是非いらしてください。」
本作は年明け、1月12日から大阪・一心寺シアター倶楽で上演。
その後、1月23日から東京・テアトルBONBONでも上演される。
(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ)
T-works #1「源八橋西詰」
【作・演出・出演】後藤ひろひと(Piper)
【出演】丹下真寿美、久保田浩(遊気舎)、坂田聡(ジョビジョバ)
2018年1月12日(金)~14日(日)/大阪・一心寺シアター倶楽
2018年1月23日(火)~28日(日)/東京・テアトルBONBON
公式サイト
T-works #1「源八橋西詰」
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