2017.10.18  40

“家庭と演劇の両立”を目指す! パショナリーアパショナーリア「絢爛とか爛漫とか~モダンガール版」10月18日よりシアター風姿花伝で上演



町田マリー
パショナリーアパショナーリア「絢爛とか爛漫とか~モダンガール版」町田マリー
 

“家庭と演劇の両立”を目指す! パショナリーアパショナーリア「絢爛とか爛漫とか~モダンガール版」町田マリーにインタビュー

 
“家庭と演劇の両立”をテーマに、女優の町田マリーさんと中込佐知子さんが結成されたユニット、パショナリーアパショナーリアの旗揚げ公演『絢爛とか爛漫とか~モダンガール版』が10月18日よりシアター風姿花伝にて開幕されます。

子供がまだ小さいなどの事情があるお客様にも気軽に演劇を楽しんでいただけるようにと、クラウドファンディングで<託児サービス無料>、<高校生以下のチケット料金無料>を見事実現! 観る側にとっても、できるだけ家庭に負担をかけずに観劇ができるという、画期的な公演となっています。

私自身、一人の“働く女性”として、今の日本社会で働く女性を取り巻く就労環境に非常に関心があり、上演に先駆けて主宰の町田マリーさんにユニット結成への想いや子育てと仕事、演劇界で女性が働き続ける上で今後必要な課題など、じっくりお話を伺いました!

町田マリー
1979年、千葉県出身。
立教大学在学中、江本純子と共に劇団毛皮族を旗上げ。看板女優として活躍。
主な舞台の出演作品は、ベッド&メイキングス『あたらしいエクスプロージョン』(演出・福原充則)
KERA・MAP『グッドバイ』(演出・ケラリーノ・サンドロヴィッチ)サンプル『ファーム』(演出・松井周)など。
映像でも映画・ドラマ・CMで様々な顔を見せる。
映画『なりゆきな魂、』(監督・瀬々敬久)『恋の罪』(監督・園子音)ドラマ『恋愛時代』(YTV)など。

 

パショナリーアパショナーリアを立ち上げた理由

- 今回、パショナリーアパショナーリアというユニットを立ち上げたきっかけを教えていただけますか?

子供ができて、というまず個人的な環境の変化があり、そこで“仕事と子育ての両立”で悩んでいる人たちってたくさんいるんいるんだろうな、と実感したんです。お芝居って稽古も本番もだいたい夜にかかってくるんですね。稽古も早くても終わるのが19時とか20時くらいで。

 
- だいたいお昼から始まって夜に終わるイメージですよね。

そうなんです。でも、そういう時間帯で仕事をしていると、家庭内がギクシャクすることの一番大きな原因になるんです。「夜、(母親が)家にいない」ということが。
でもそれって心の持ちようで簡単に改善できるんじゃないか、っていう思いがあって。

演劇界の慣習で、お昼から稽古しましょう、という流れがありますが、「でもそれって誰のためなのかな?」と思ったんです。最初はスタッフさんが作業する時間を取るためなのかな、と考えたんですけど、いろんなスタッフさんにお伺いしてみたら、いや、そうではない、と(笑)。スタッフさんも実は早く帰りたいんだ、っていうことがわかって。スタッフさんも、「休めない。もっと人数を確保して週休2日間制にしてみんなで回したい」って言っていたり。やっぱり環境の改善をしたい、という気持ちが私の中で湧き上がってきて。

 
- ほんとうに、労働環境の改善はすごく必要だと感じますね。「スタッフさんたち、いつ寝てるの?」と思うような時間まで働いていたりしますよね。私も以前、実際に制作の手伝いで現場に携わったときにそう思いました。

スタッフさんたちはフリーで働いている方も多くて、社会的な保障もなかったりするんですよね。だから、家族からの共感や理解が得られにくい。寝る時間も削って、家庭も犠牲にして、「そこまでして作品創りって人生に必要なの?」って周囲から言われてしまったり。
いやこちらからするとそれは「必要」なんですけど(笑)、「応援してもらえない」っていうのはよくないな、って思ったんです。応援してもらえる、ちゃんとした環境を作ることを主体的にやっていきたい、と思ってこのユニットを結成しました。

 
- ご自身にお子さんができてからそういう環境を自分で作っていきたい、と思われたんですね。

そうです。最初の頃はそんな風にはあんまり思っていなかったんですが、復帰して1年経ったときに、家族が「もう演劇やめたら?」っていうような流れになってきて。

「子供がかわいそうじゃない?」とか、そういう声もあったので、私も演劇をやめようと思ったんですよね。やめるのが正解なのかな、って。でも、結局私は、役者の立場からして言うと、役者って自分が生きているために、生きるために芝居をしてる、っていうところがあると思うんですね。
「私これなくなったら生きてる意味あるんだろうか…」っていうところまで自分を追い詰めそうだな、と思って。どうにか家庭に負担をかけないやり方で演劇を続けられないか、ということを身に染みて感じた時期があったんです。そこからですね。

相棒になってくれた中込佐知子さんもお子さんが二人いらっしゃるんですけど、中込さんはお子さんができて一人目のときは活動していたんですが、お二人目が生まれてから、オファー自体が来なくなった、とおっしゃっていて。私も断らざるをえない時期があったんですが、そうなるとやっぱり仕事って減ってくるんです。結局は、“自分が出る”っていうことが自分にとっていちばんの広告になるんだな、と実感して。

 
- 舞台に出続ける、ということが大事になってくるんですね。

仕事をセーブするというのは、「仕事をやめる」ぐらいの決意を持ってしなくてはいけないんだ、と思いました。家庭の中でも生き甲斐を感じられる方もいると思うんですが、私はそうではなかった。じゃあどうしよう、と思ったときに、一度、私の思うような演劇の作り方でやらせてほしい、という話を周りにして、役者さんやスタッフさんにお願いしたら理解してくださったので、家族にも協力してもらいながら今やっている最中、という状況です。

 

子供が小さくても観劇できる! 託児無料を実現

稽古場写真1 第一場「春」より。登場人物は文筆家を目指す4人の女性たち。踊る3人の揃わないステップが愉快な登場シーン。
稽古場写真1 第一場「春」より。登場人物は文筆家を目指す4人の女性たち。踊る3人の揃わないステップが愉快な登場シーン。

 
- マリーさんの中で、まずは「家族に理解してほしい、応援してほしい」という気持ちからこのプロジェクトが始まったんですね。

そうなんです。子供が幼稚園に入ってからは、今度は自分がお芝居を観に行くこともできなくなってしまって。幼稚園になると早く帰ってくるのがわかっているので、昼公演も行けないんです。預かりにお願いしてもお迎えの時間に間に合わない、平日は幼稚園に行っているから土日は一緒にいてあげたいし…とか思うと八方塞がりで。

舞台を観に行けないということが結構なフラストレーションだったんです。たぶん同じように思っている方っていっぱいいたんだな、と気が付いて。

なので、クラウドファンディングは立ち上げるときに必ず託児の無料サービスをやりたかったんですね。
チケット代プラス託児料金を払っているとそれなりの料金になってしまうし、予約しておいても子供が直前に熱を出すかもしれないし、とか私自身、いろんなリスクを考えながら利用していて。でも、これが無料だったらみんな観に来るんじゃないかな、って。

金銭的なことで二の足踏む人って多いと思うので、自分が主宰するならば、託児は無料にしたい、と。家計にも極力負担にならないように、11時開演の回はチケット代を3500円に割引きしたりしています。おかげさまで託児サービスはたくさんお申込みをいただいていて、増員や利用できる回を増やすことも検討しています。

 
- マリーさんの試みの素晴らしいところは、役者さんという立場の側から、当事者意識を持って“演劇界の労働環境の改善”を進められていること、そして観に来る子育て中のお客様にも“観に来やすい環境”を提供できるように、両方の面から尽力されているところですよね。もう、こんなの、絶対応援したいですもん!(笑)私は去年末に舞台芸術業界のインターンシップの説明会に参加したのですが、その時も芸術団体の方が、「まだまだこの業界は労働環境が整備されていないし、女性は子供が生まれたら続けるのが難しい環境にある。だからこそ今から変えていく必要がある」という話をされていて。

海外には、夕方までに稽古が終わる、という環境がちゃんとあるんですね。パショナリーアパショナーリアではお稽古の時間を午前~夕方にしています。こういうふうに演劇を創っても、ちゃんとした作品ができたならば、「あ、それでいいんだ、そういうやり方でも作品って創れるんだ」ってみんなが思えるかもしれない、と思って。

 
- この流れが演劇界に波及したら、すごくいいことだし、画期的ですよね。

この波が少しづつでも広がっていけたらいいな、って思いますね。みなさんにもこのシステムを利用していただいて(笑)
9月にパショナリーアパショナーリアの立ち上げイベントとして劇作家の本谷有希子さん(本谷さんも小さなお子さんがいらっしゃいます)と一緒に下北沢でトークイベントをしたのですが、その時に観に来てくださったお客様の中に音響スタッフさんをやられていた女性の方がいて、お子さんができてからやっぱり辞めざるをえなくて、仕事を変えた、と仰っていたんですが、「パショナリーアパショナーリアのような作品創りだったら仕事を続けられただろうな、って思ったので応援します」って言ってくださって。

 
- いい話ですね。女性が妊娠、出産を機に一度キャリアを断たされてしまうことはとても残念なことですよね。

知り合いの舞台監督の女性は、夜10時までは仕事があるから子供を24時間の保育園に入れてなんとかやっている、って言っていましたが、やっぱりみんなにとって負担なんですよね。劇場に入ってしまったら、遅い時間になってしまうのはしょうがないのですが。何かどうにか上手く回せたらいいのに、ってほんとうに思いますね。

 

ユニット名に込めた思い

稽古場写真2 文学論を闘わせていたかと思いきや、気付けば話は“恋バナ”に。マシンガンのようなガールズトークがたのしい!
稽古場写真2 文学論を闘わせていたかと思いきや、気付けば話は“恋バナ”に。マシンガンのようなガールズトークがたのしい!

- そういえば、“パショナリーアパショナーリア”って、どういう意味が込められているんでしょうか?

パショナリーアパショナーリアの名前の由来は、元々私がやりたいと思っていたスペイン戦争を描いた戯曲があるんですが、その戯曲が書かれた経緯になった本や資料を読み漁っていたときに、“ラ・パショナリア(情熱の花)”と呼ばれたドロレス・イバルリという女性の、「跪いて生きるより、立ち上がって死んだほうがましだ」、と女性たちを先導して、一緒に闘おう、って言った言葉に出会い、感銘を受けて。死んでしまったらだめだけど、でもそれぐらいの気持ちで立ち上げるぞ、こういう活動を波及させたい、っていう私の想いと重ね合わせて名付けました。

でも、実はパショナリーアパショナーリアという名前がみんな全然覚えられなくて(笑)。そんな覚えられないんだ!?って(笑)。「アンジェリーナですか?」とか、「パジョリーナ??」とか言われて。こんな覚えにくい劇団名を自分で付けちゃったんだ、って驚愕しています(笑)。もう略して「パショパショ」でいいですから!って周りに言ってるんですが。

 
- わたしも正直、正式に言える自信がないです(笑)。でも、「パショパショ」で浸透させていきましょう!語感もかわいいですし(笑)。

  

飯島早苗の名作を、ロ字ックの山田佳奈が演出

- 今回この『絢爛とか爛漫とか~モダンガール版』という作品を選んだ理由を教えてください。

この作品の戯曲は1993年に自転車キンクリートという劇団で上演されていたものなんですが、まず飯島早苗さんの戯曲の面白さに魅了されて、この作品を上演することに決めました。最初に声を掛けたのが中込佐知子さんで、以前から何か一緒にやりたいね、と言っていたので、今回ようやく機が熟してご一緒できることになりました。他のみなさんも戯曲を読んですぐに「面白いね!」って反応してくださって。

 
- 今回、演出を担当されるのはロ字ックの山田佳奈さんですね。

山田佳奈さんは、以前ロ字ックの「荒川、神キラーチューン」という作品に出させていただいたんですが、ちゃんと言葉で全部説明できる方で、「今あなたはこういう状況にいて、でも目指してほしいのはここです」ってはっきり言ってくださる方なので、信頼しています。

諦めずに演出してくれるし、演劇ってそれぞれ育ってきた環境によって表現の仕方が全く違うと思うんですが、佳奈さんはそこをやってほしいところに引き寄せる力があるし、いろんな手法を取って導いていく演出なんですね。それでいて、「(演劇は)ライブなんだってことを忘れんなよ、型でやんなよ」、って釘を刺してくる(笑)。山田さんは私より年下ですが、「はい、スミマセン!!」って後輩みたいな感じでやってます(笑)。

 
稽古場写真3 演出家の山田佳奈さんの言葉は、冷静かつ的確。状況をわかりやすく例えて伝える姿が印象的でした。
稽古場写真3 演出家の山田佳奈さんの言葉は、冷静かつ的確。状況をわかりやすく例えて伝える姿が印象的でした。

 
- おもしろいですね(笑)。(私も稽古場を見学させていただきましたが、まるで部活の顧問の先生のように一言でビシっと4人の女優さんをまとめる山田さんの姿が非常にかっこよかったです!)稽古をしていてどうですか?

4人の女優がずっと出ずっぱりの作品なので、一人崩れると総崩れになってしまって。なので、4人で力を合わせて頑張っております。相当な台詞量だな、とは思っていたんですが、今までやってきた作品の中で一番多いので、これは主宰をやりながらやる戯曲ではないな、と(笑)。
もう頭をかきむしりながら台詞を覚えているんですけど、早くから本読みをして、役を体に落とす、ということはみんなでしてきたので、あとは4人がバランスよく、これを望むような形でできたらものすごくおもいしろいものができると思います。みんな活き活きしているし。あと、女性や仕事の本質に迫る、どんな方が観ても共感できる「いい台詞」が多いんです。

 
- 仕事や結婚や夢など、女性のライフスタイルに直結するような物語なんですね。

そうですね。でもこの作品は実は男性バージョンもある戯曲なので、仕事の話の場面は、男性でも共感できる内容になっていると思いますね。登場人物4人の女性もそれぞれ異なるタイプの女性たちが描かれているので、そのあたりもきっと楽しんでいただけるんじゃないかと、稽古をしていても実感しますね。

 
- 今回、“膨大な台詞量”にマリーさんも苦戦されているとおっしゃっていましたが、子育てでもお忙しいなか、いつ台詞を覚えられているのでしょうか?

基本、電車の中ですね(笑)。一時は疲れ切ってしまって子供と一緒に寝てしまったりすることもあって、寝かしつけたあとに覚える、というのができなかったんです。今はなんとか自分も寝ないようにして(笑)、寝かしつけたあとに覚えたりとかもしていますが、主なる覚える場所は電車の中です。電車降りてから稽古場までの道のりも覚える時間です(笑)。

 
- “家庭と仕事の両立”の実現のためにも、どんな時間も無駄にしない!という姿、ほんとうに尊敬します。

たまには頭を休ませたほうがいいんじゃないか、って思うんですけどね(笑)。

 
- それでは、今後パショナリーアパショナーリアでやってみたいことや展望を教えてもらえますか?

2つの短い作品を合わせて、2本立てで、それぞれ別の演出家で上演する、という形の作品をやってみたくて。そうすると、お子さんがいる演出家の方でも負担が少なくできるんじゃないか、と思ったんです。

 
- さすが、“家庭と演劇の両立”というテーマが徹底されていますね!

観に来てくださるお客様には2つのバージョンを楽しんでいただけるし、ぜひ実現させたい企画ですね。
それから、「パショパショ」は私が出ていなくても継続的に運営される団体になったらうれしいですね。演劇をしていく“場”としての提供、ということで。いい作品を創る団体として認知されていきたいですね。

今後結婚したり、お子さんが生まれたりする方々が、「ここの団体があれば復帰できるな」って思ってもらえるような場所になったらいいな、って。将来的な展望はそこなんですが、「団体を継続していく」っていうことの難しさにも直面しているので、そう簡単にはいかないとは思いますが、まずは第一回目の公演をなんとか成功させることができればな、と奮闘しているところです。沢山の方々に応援していただけるように、精一杯のエネルギーを注いでいきたいと思っています!

 
稽古場写真4 稽古場では「ああでもないこうでもない」と終始賑やかしく、女優陣4人によるリアル“絢爛とか爛漫とか”が繰り広げられておりました(笑)
稽古場写真4 稽古場では「ああでもないこうでもない」と終始賑やかしく、女優陣4人によるリアル“絢爛とか爛漫とか”が繰り広げられておりました(笑)

作品創りを通して、自ら「働き方改革」を始められた町田マリーさん。“役者”という立場だけではなく、様々な役割を担い奮闘されている姿に、私自身も大いに勇気を貰いました。

「こんな社会になったらいいのに」という希望を抱くのは簡単。でも、そう思っているだけでは、ただの“他力本願”だ。じゃあ、そのために自分は何ができるのか、何を始めればいいのか、考えるきっかけをたくさんいただいたインタビュー時間でした。
マリーさんの“パショナリア(情熱)”に共鳴する人が増え、少しでも演劇界で女性が、いや 、全員が働き続けやすい環境が整えられるよう、私も応援していきたいと思います。

ぜひ、“パショパショ”の出航にお立ち合いください!

中込佐知子 コメント
すえ役の中込佐知子です。十数年ぶりに小劇場の舞台に立つのですが、今感覚を取り戻すのに必死で、でも毎日楽しく、ぶつかり合いながら稽古をしております。この熱が客席に伝わるように頑張りますので、ぜひ観に来てください!

野口かおる コメント
薫役を演じる野口かおると申します。10年前にも実は同じ役をやったことがあって、当時31歳だったんですが、そんな私も41歳になりました。あれからいろんな人生勉強を重ねまして、41歳としての自分のアクト、新解釈を野口なりにお見せしたいと思っています。精一杯頑張りますので、老若男女の方に観に来ていただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願い致します!

佐渡寧子 コメント
令嬢のまや子という役をやらせていただきます。このメンバーの中ではダントツの最年長なので、ともするとすぐ分別臭くなったり、俯瞰で視てしまう自分がいるんですが、みんなのことを揶揄したり突っ込んだり、“活性化”していかなくてはいけない役なので、老体に鞭を打って頑張っております(笑)。私はミュージカル出身で小劇場には初参加になるのですが、「こんなに喋るミュージカル俳優いないんじゃない!?」って、自分で自画自賛しながら(笑)、異種格闘技に挑戦しているつもりで頑張っています。それが作品の中でいい風になったらいいな、と思っています。観に来てくださるお客様に楽しんでいただけたら幸いです。

山田佳奈(演出家) コメント
今回自転車キンクリートさんの「絢爛とか爛漫とか」を演出させていただくのですが、戯曲が俳優に委ねられている部分が非常に多く、演出家としては、女性の持つあるがままの姿、“晴れの時、曇りの時、雨の時”を、しっかり切り取らなければいけないので、まさに“爛漫な”女優4人とどう作っていくか格闘しています。春から冬にかけてのお話で、季節を通して女性というものが360度描かれていると思うので、ご覧いただいた男性には、「女の人が何かに立ち向かうことはこんなに労力が必要なんだな」っていうことを体感していただきたいですし、女性には、何か今思い悩んでいることや、自分の中で腑に落ちないことがあったときに、勇気を与えることのできる作品になればと思います。

 
この記事を書いたのは

古内かほ
ふるうち かほ|ライター。観劇の入り口は小劇場から。近年はミュージカル、宝塚歌劇団を中心に観劇していますが、気になる作品はなんでも観ます。最近はバレエへの関心が高まり中。https://auditorium.hatenablog.com

 

 

 

公演情報

パショナリーアパショナーリア「絢爛とか爛漫とか~モダンガール版」

作:飯島早苗
演出:山田佳奈(□字ック)

出演:
町田マリー
中込佐知子
野口かおる
佐渡寧子

2017年10月18日 (水) ~2017年10月22日 (日)/東京・シアター風姿花伝

公式サイト
パショナリーアパショナーリア「絢爛とか爛漫とか~モダンガール版」

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