西洋画・日本画の2バージョンを同時上演! あやめ十八番「ダズリング=デビュタント」座・高円寺1で4月19日から

あやめ十八番「ダズリング=デビュタント」フライヤービジュアル
堀越涼が作・演出を手掛ける あやめ十八番の舞台「ダズリング=デビュタント」が4月19日から座・高円寺1で上演される。
あやめ十八番は、花組芝居の俳優・堀越涼が主宰を務める演劇ユニット。「江戸系 紅千鳥」「雑種 花月夜」など、毎回「あやめ」の品種名にちなんだ作品を上演することが知られているが、今回の演目は「ダズリング=デビュタント」という西洋種からのタイトルになっている。
また、今回は「西洋画版」「日本画版」という演出違いの2バージョンを上演するとのことだが、その意図とは何なのか、作・演出を手掛ける堀越涼に話を聴いてきた。
あやめ十八番「ダズリング=デビュタント」稽古場より 写真右 作・演出の堀越涼
Q.今回のタイトルもあやめの名前なんですか?
堀越「そうです、外国の品種ですね。洋物のお芝居をやりたいと思ったので、お花も洋物が良かろうと思ったんです。ダズリング=デビュタントは華々しいデビューという意味ですが、社交界にデビューする若い淑女たちのことをデビュタントというそうで、丁度いいなと思って付けました。」
Q.どんなお話でしょうか?
堀越「性病が出てくるんですが、それは体の関係がないとうつらない。逆に言うと、その性病がうつっちゃうと体の関係があったっていうことが分かっちゃうわけです。それをうまく隠そうとする貴族の話です。キレイにエグイ感じで見せられたらなと思っています。」
Q.似非(エセ)西洋劇とありましたが。
堀越「原文がないのに、翻訳したみたいなせりふを書いているんです。意図的に『ああ、これは翻訳家がいい言葉が見つからなかったのかな』というような、すごく雑な言葉をチョイスしてみたりとかして、挑戦してみています。」
Q.日本画版と西洋画版があるそうですね。
堀越「ストーリーは一緒ですが、演出が違います。西洋画版は西洋風のストレートプレイ、日本画版はかなり演出に手を加える予定です。これは作家の堀越涼が、演出家の堀越涼へ『西洋画版用に書き下ろした台本を日本風に演出してみろ』と与えた課題への挑戦なんです。」
Q.同じ俳優さんが同じ役をやるんですか?
堀越「違うんです。それが一番のポイントですね。その配役にも仕掛けを作ろうと思っています。」
Q.読み合わせを聞いていて、特に島田さんの声が印象的でした。
堀越「いい声ですよね! 『雑種 花月夜』にも出て頂いた方で、今回メインの役をやってもらいます。他にもDULL-COLREDPOPの大原さん、元柿喰う客の村上くん、□字ックの小野寺ずるさんなどが出演されるのに加えて、オーディションでいい人が集まってくれました。ありがたいです。
あやめ十八番の劇団員の金子侑加は両バージョンとも出演します。大森と僕は片一方ずつ出演します。」
Q.今回も生演奏ですか?
堀越「そうです。花掘レの吉田能、吉田悠の兄弟にやってもらいます。」
2バージョンの同時上演ということで、劇団としてはかなりの挑戦になりそうだが、観客としては楽しみだ。さて、どちらにしたものか。
(撮影・文:森脇孝/エントレ)
あやめ十八番「ダズリング=デビュタント」
【出演】
金子侑加 大森茉利子<西洋画版のみ出演> 堀越涼<日本画版のみ出演>
(以上、あやめ十八番)
秋葉陽司(花組芝居) 島田大翼(オペラシアターこんにゃく座) 中島美紀 石田迪子 小坂竜士 黒沢佳奈(火遊び) 山本周平 田口真太朗(Voyantroupe)
大原研二(DULL-COLREDPOP) 村上誠基 小野寺ずる(□字ック)
山下雷舞 蓮見のりこ 長藤粧子 服部容子 太田ナツキ 福井夏(柿喰う客)
4月19日(水)19:00(和)
4月20日(木)19:00(洋)
4月21日(金)14:00(洋)/19:00(和)
4月22日(土)14:00(和)/19:00(洋)
4月23日(日)14:00(洋)
2017年4月19日(水)~23日(日)/東京 座・高円寺1
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