2016.12.21

5月に大阪で上演した庭劇団ペニノ「ダークマスター」 2017年2月にアゴラ劇場で上演



庭劇団ペニノ「ダークマスター」
庭劇団ペニノ「ダークマスター」
 

今年5月に大阪で上演された庭劇団ペニノ「ダークマスター」が2017年2月に東京・こまばアゴラ劇場で上演される。

 
「地獄谷温泉 無明ノ宿」で岸田戯曲賞を受賞し、国内外を問わず活躍を続けるタニノクロウ。
彼が率いる庭劇団ペニノの舞台「ダークマスター」が2017年2月にこまばアゴラ劇場で上演される。

タニノクロウにインタビュー取材した動画はこちら

「ダークマスター」は1995年にヤングチャンピオンに掲載された漫画が原作。庭劇団ペニノでは2003年、2006年と上演し、2016年5月に大阪で3度目の再演を行った。

ある洋食屋に着いた男は、洋食屋のマスターから「明日からマスターになってくれ。」と言われ、イヤホンから聞こえるマスターの指示に従ってマスターを務めていくというのがあらすじ。

観客も全員イヤホンを渡されて、マスターの指示が同じように聞こえてくるという仕掛けがあるそうで、とても興味深い。

 

STORY

大阪にある洋食屋「キッチン長嶋」。超一流の腕を持つマスターが一人でやっている小さな洋食屋。
しかし、偏屈な人間性と極度のアルコール中毒のため全く客がこない。
ある日一人の若者が東京から客としてやってくる。自分探しをしている無職の男だった。
マスターは自分の代わりにここのシェフになれと提案する。しかし若者に料理人の経験はない。マスターは若者にイヤホン型の小型無線機を渡す。そして自分は二階に隠れ、無線を使って若者に料理の手順を伝えるというのだ。
行く当てもない若者はそれを引き受ける。
そして、やがて有名な行列店になる。
しかしあの日以来マスターの声は聞こえるが姿を見かけない…。

 

タニノクロウ(脚色・演出)

この「ダークマスター」という作品は一九九五年にヤングチャンピオンに掲載された漫画が元になっています。わずか二十五ページの短編作品で、画は泉晴記、原作は映画「オールド・ボーイ」でも有名な狩撫麻礼です。

私はこの作品を初めて読んだとき、これは資本主義社会の支配/被支配体系をユニークに表現した作品だと感じました。機械のように人を使い、金を産ませ、洗脳し、必要なくなったら捨てる。この残酷な現代社会の営みをユーモラスに描いていると思いました。そしてそれは残酷だけれど、一方で人間は実はその残酷さに無意識のうちに身を任せたくなる、そんな死の欲望をさえもっているようにも思えてくる。

この作品の普遍的価値は、金の為に働く人間が居なくならない限り永遠に担保されるだろうと思います。二〇〇三年に下北沢駅前劇場、二〇〇六年にこまばアゴラ劇場と過去二回公演をしています。今回三度目となる公演は、大阪を舞台にして台本を大幅に書き換えて上演します。

私は三年をかけて、大阪の俳優とワークショップを重ねてきました。その中で大阪の急速な変化を目の当たりにしてきました。広大な範囲に及ぶ再開発、積極的な企業誘致、爆発的に増加する観光客数、大阪都構想、その中で彷徨う人々。

この「ダークマスター」は、このようなめまぐるしい変化の中、新しく生まれるものと失われていくものが混じり合っている中で上演されることに最大の意味がある作品だと思います。そしてこの作品の中で描かれる格闘の様に現代社会が抱えている闇と光を発見してもらえることを期待しています。

 
本作は2月1日から東京 こまばアゴラ劇場で上演される。
詳細は公式サイトで。

(文:エントレ編集部)

公演情報

庭劇団ペニノ「ダークマスター」

【原作】狩撫麻礼 
【画】泉晴紀
(株)エンターブレイン「オトナの漫画」所収

【脚色・演出】タニノクロウ
【出演】緒方晋 井上和也 大石英史 FOペレイラ宏一朗 坂井初音 野村眞人 ほか

公演期間:2017年2月1日(水)~12日(日)/東京・こまばアゴラ劇場

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庭劇団ペニノ「ダークマスター」 公式サイト

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